ブラック・クランズマン
「これが白人女性の機転よ!」
上映時間: 135分
監督: スパイク・リーさん
出演: ジョン・デビッド・ワシントンさん、アダム・ドライバーさん、他
スパイク・リーの新作でアカデミー脚色賞の「ブラック・クランズマン」を観てきました。楽しみました!
ベースは、バレたらヤバイ!系サスペンスなわけですが、ここのサスペンス的おもしろさは正直あんまりなかったというか、けっこう予想以上にもったりとした話運びのところが多くて、もうちょっと編集のキレをあげてパンパンと見せていく痛快娯楽に仕上げていればより1番最後の現実パートが効いたかなぁなんて思いました。サスペンス映画、潜入捜査もの、みたいなジャンル映画的おもしろさは思ったほどはなくて、やっぱり全体的にちょっと真面目すぎじゃないかなぁなんて思ったり。もっとジャンル映画的おもしろさ、それこそブラックスプロイテーション映画感をよりゴリゴリに出すことで、「ファンタジーだぞ!目を覚ませ!」というラストが際立った気はします。まぁそういう作家だからしょうがないんだけど。
じゃあなにがおもしろかったって、やっぱキャラクターでした。KKKの頭おかしいっぷり最悪っぷり、いちいちキャラクターが立ってるのがまたいいんですよね。個人的にこの映画の名場面はKKKのみんなで、國民の創生を見るシーン。ここは笑ったなぁ〜。まさかの「國民の創生 応援上映」ですよ!「これが白人女性の機転よ!」はこの映画1の名セリフですね。
ラストはほんとにビックリしました。このまま終わるかと思ったけど、最後の最後に実際のとある事件の映像を流して終了。映画というファンタジーから、実際の事件というリアルに反転するというね。
ここがあることで、そもそも一本の映画としてこれはどうなのとか、劇映画の中でそのメッセージは完結して欲しかったとか、直接それを描くのは野暮では、など、周りでもさまざまな意見が飛び交ってるのを見ると、まぁこれこそスパイク・リーの意図してたように観た後の僕らが意見をあれやこれやと言いたくなる映画になってんだろなあなんて思ったブラッククランズマンでした。