アクアマン/ジェイソン・モモアの圧倒的なチャーミングさ | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。

 

 

 

 

 

 

アクアマン

 

ジェイソン・モモアの圧倒的なチャーミングさ

上映時間: 143分

監督: ジェームズ・ワンさん

出演: ジェイソン・モモアさん、アンバー・ハードさん、ニコール・キッドマンさん、他

 

 

 

ジェームズ・ワンがDCヒーロー映画を監督するだと?ということで楽しみにしていた「アクアマン」を観てきました。とても楽しかったです。

 

この映画、なんといっても主演のジェイソン・モモアが超魅力的で、こんな超魅力的なヒーロー久々じゃない?ってくらい、強いし、カッコイイし、細かいことは気にしないワイルドさがあり、野性味ありつつめちゃくちゃチャーミングという、このアクアマンをこんなにチャーミングにカッコよく描ききれたという時点でけっこうこの映画勝ちですよね。とにかく底抜けに明るいのがいいんですよね。クヨクヨ悩まないし、常に軽口をたたきつつ、細かいことは気にせずガハハと笑いながらビールを飲む。戦闘も特に作戦とか立てない。なぜなら強いから。そこに理由なんてないし、なぜっかて俺がアクアマンだからさ!みたいな感じで敵をなぎ倒しつつ人命救助も怠らない(序盤に敵の人命救助を怠ったところの反省もさらっとしてるのがまたイイ)。なにかと「理由」を探し、クヨクヨと悩み葛藤をしまくってた最近のヒーロー映画(同じDCは特に)に比べると、ほんとに久々にヒーロー映画らしいヒーロー映画を観たなぁと気持ちのいい映画でした。僕はベスト・マーベル映画が「マイティ・ソー」な人間なので、非常に共通点が多く、まぁキライにはなれないよね。ソーもそうだったけど、ヒーローが豪快にビールを飲む映画に外れなしですよ。これでヒロインが地上にいれば最高だったけど、まぁそこはリトルマーメイドマナーということで、ママのニコール・キッドマンに譲りましょう…。でも今回のヒロインのアンバー・ハードもよかったですよ。彼女、どの映画に出てもなんか一人だけ浮いてることが多かったけど、今回はバッチリとはまってました。基本的に神話顔だよねアンバー・ハードは。

 

 

あとはとにかく画面がカラフルで豪華で、基本的に画面のテンションが常に高いのがよかったです。画面見てるだけで超楽しい。来てる服もみんなピチピチでビカビカしてていい意味でバカっぽくて最高。

あとアクションがいいですよね。さすがジェームズ・ワンはアクションがすげぇ見やすいんですよね。基本的に大勢と大勢が戦ったり、大勢に追いかけられたりっていうシーンが多いんだけど、今主人公がどこにいて全体がどうなっているか、という立ち位置がすげぇわかりやすい。群れに追いかけられるというシーンも引きの画をビシッと入れることでどう進んでいるのかがとてもわかるし、単純にかっこいいよね。見やすいアクションで基本的にロジカルにアクションが構築されてて、かつ要所要所でしっかりと決め画をしっかり入れるという間違いない設計でとても楽しみました。

 

あと、海もすごいけど、今回は地上戦すごいですよね。ブラック・マンタ戦、あれはすごくないですか。アクアマンとヒロインのアクションを移動しながらそれぞれの位置関係を混乱させることなくわかりやすくスピーディーに描きつつ、かっこいいアクションを入れ、ユーモアを入れ、人命救助をさりげなく入れ、2本の道を1本に収れんさせるあの手腕。ここ見れただけで文句ないくらい、素晴らしいシークエンスでした。アッパレですよね。

 

 

この映画、基本的にジェームズ・ワンの「死霊館」チームなんですよね。ワイスピの時は完全に雇われでしたが、今回は完全にチームでこの映画を自ら提案して、そして成功してる、っていうのが今後のDCには大きなポイントな気がしてます。次の「シャザム」の監督はアナベルのスピンオフを撮った、こちらもジェームズ・ワン組の監督。これが当たれば、いよいよユニバーサルのヒーロー映画においてジェームズ・ワン組の存在感というか発言権が非常に強くなっていくんじゃないかなぁと。なかなか軸が定まらず失敗だらけだったDC映画を救うのはこのジェームズ・ワン組かもしれませんね。