未来のミライ
4歳は、クソわがままでいい。
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監督: 細田守さん
脚本: 細田守さん
出演: 上白石萌歌さん、黒木華さん、星野源さん、他
上映時間: 98分
あらすじ: 妹に嫉妬
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細田作品は「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム」で心をつかまれ、それ以降「おおかみこどもの雨と雪」まではとても好きな映画が並んでいたんですが、前作「バケモノの子」がほんとに僕はダメで…。ですが、予告を見る限り、また小さな舞台建ての家族の話に戻ってきたのかなぁ、どんな映画になってるんだろうか!と、意気揚々と初日に観に行ってきました。
子供がよかったです。
映画.comのあらすじはこんな感じ。
「バケモノの子」「おおかみこどもの雨と雪」の細田守監督が手がけるオリジナルの長編劇場用アニメーション。甘えん坊の4歳の男児くんちゃんと、未来からやってきた成長した妹ミライの2人が繰り広げる不思議な冒険を通して、さまざまな家族の愛のかたちを描く。とある都会の片隅。小さな庭に小さな木の生えた、小さな家に暮らす4歳のくんちゃんは、生まれたばかりの妹に両親の愛情を奪われ、戸惑いの日々を過ごしていた。そんな彼の前にある時、学生の姿をした少女が現れる。彼女は、未来からやってきた妹ミライだった。ミライに導かれ、時を越えた冒険に出たくんちゃんは、かつて王子だったという謎の男や幼い頃の母、青年時代の曽祖父など、不思議な出会いを果たしていく。これがアニメ声優初挑戦の上白石萌歌がくんちゃん、細田作品は3度目となる黒木華がミライの声を担当。両親役に星野源、麻生久美子、祖父母役に宮崎美子、役所広司。
この映画いちばん良かったのは、子供ですね。まずミライちゃんのあの生まれたての可愛さ、愛おしさ、尊さ、そしてそれをはじめて見る4歳のくんちゃんがまたすごく良い。とにかく今回の子供の子供描写がなにより素晴らしくて、細田さんのこだわりというか、フェティッシュさをとても感じました。
もーほんとにくんちゃんのあのイヤイヤ期&妹への嫉妬マックスのあの感じ最高ですよね。もうむしろ気持ちいいくらいでさ、俺も「好きくないのーーーー!!!!イヤだ!!!!!うぎゃーーーーー!!!!!」と暴れたい、お前そんなにめちゃくちゃに暴れまくったら気持ちいいだろ!いいなぁ!と、イヤダイヤダとあんなに暴れまわれるのってあの年の子供の特権じゃないですか。こいつうるせぇwめんどくせぇwと思いつつも、すごく僕は愛おしいと思いました。
で、お話はかなりぶっ飛んでました。くんちゃんが親から突き放されたり、心が忙しくなると、家の庭に先祖とかいろいろ出てきて、「俺らもいろいろ大変だったんだ、お前もちょっとはオトナになれ」と軽い説教をして去っていく、これがなども繰り返され、くんちゃんがちょっとだけ成長して(?)終わっていきました。まず、その庭に出てくる人やタイミング、時空の飛び方や舞台建てなど、とにかくあらゆる要素とリアリティラインがもうばらっばらで、まったく論理的に説明がつかない(くんちゃんの妄想だとしてもツジツマが合わない)感じ、そしてそのどれもがあまりおもしろいともいえない大冒険ともいえない感じにちょっとワタワタしちゃいました。
なにより僕が気になったのは、なんというのかな上の世代の苦労とかを4歳児に押し付けてる感じがすごくイヤで(笑) 押しつけがましいと思いました(笑) 4歳だよ?4歳はもっとわがままでクソ生意気でいてよくないですかね(笑) あと上の代のあれやこれやを子供に知ってほしい、それをくみ取ってなんならそこから成長してほしいっていうスタンスが、僕のとても嫌いな「私らの時代はこうだった」的なことを言う年寄りみたいで、なんか説教臭いなぁなんて思ったり。そんなこともあってお話にはノレなかったんだけど、でもとにかくくんちゃんが僕はすげぇおもしろくてかわいくて好きだったので、さらっと飽きずに観れました。うーん、まぁまぁでした!!
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好き度: 60点
僕もイヤイヤ期になりたい
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