【ドラマ感想】「クィア・アイ」 | そーす太郎の映画感想文

そーす太郎の映画感想文

しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。

 

 

 

 

クィア・アイ(Netflixオリジナル)

 

他人のアドバイスを受け入れることの尊さ。

━─━─━─━─━─

製作: デヴィッド・コリンズさん

出演: ボビー・バークさん、カラモ・ブラウンさん、タン・フランスさん、アントニ・ポロウスキさん、ジョナサン・ヴァン・ネスさん

エピソード数: 8話

あらすじ:   ダメ男が大変身

━─━─━─━─━─

 

「ドラマ感想」って書いたけどこれはいわゆるリアリティ番組っていうカテゴリーでしょうか。Netflixでたまたま観た「クィア・アイ」がものすごくおもしろかったうえに、めっちゃくちゃグッとくる番組だったので、ちょっと感想を。

 

この番組の存在を初めて知ったんだけど、どうやら有名なリアリティ番組だったようで、今回めでたくNetflixで復活したようであります。番組の内容は、ファブ5という衣食住の各分野のスペシャリストがダサ男を大変身させるという、まぁよくあるアレなんだけど、これがほんとにおもしろくて!

 

まずこのファブ5っていうスペシャリスト5人組が超魅力的なんですよね。全員ゲイです。とにかくキャラ立ちがすごい(笑)、 そしてみんな仲良し、常にとてつもない多幸感!


それぞれ、ファッション担当、ヘアー&スキンケア担当、料理担当、ルームデザイン担当、カルチャー担当、と専門分野を持ってて、ふざけながらもしっかりと真面目にターゲットと向かい合い、見た目も心もポジティブに変身させるのです。見た人みんなこのファブ5が好きになるんじゃないでしょうか。そんくらいこの5人が超魅力的でこの5人を見てるだけで飽きないですよ。けっこう厳しいダメ出しをしたりもするけど、ちゃんとターゲットの要望を聞いたり、わかりやすくお金をかけるわけではなくあるものを活かしたりで、無理なく変身させていくのが好印象でした。


さっそく全員のインスタをフォローしちゃいました(笑)

 

 

ほんとに毎回毎回、想像以上に感動させられて……( ;∀;)


まず思わされるのは「衣食住って超大事!」という文字にすると当たり前じゃんと思っちゃうこの事実。いや、ほんとさ、僕なんてクソみたいな人間なんで、平気で部屋着にクロックスにヒゲも剃らずに髪ボサボサでお出かけとかしちゃうし、夜中にボリボリスナック菓子食べまくったり、インスタントでご飯済ませるなんてざらにあるんですよ。みんなもあるよね??!!あるはずだ!!(必死)


そんな人間なんで、このクィア・アイを見てると、もう反省しまくりですよ!!


毎日、ちゃんとご飯を作って食べて、整った部屋を保ち、オシャレをして、髪や顔を清潔にするという、この当たり前のことの大事さがほんとに身に染みるんですよね。ターゲットたちを見てると、「見た目や部屋がきれいなると、心もポジティブになっていくんだなぁ」と改めて感じました。お金をかけるかけないは置いといて、無理のない範囲でキチンとした衣食住を保つ努力をすることの大事さを思い知らされます。変身したあとの彼らを見てると余計にそう思えますね。


ファッション担当が「クロックスは人生を諦めた人間がはく靴よ」というセリフには背筋が伸びました…。


 

そしてもう1つ、このクィア・アイを見て気づかされたことは、他人のアドバイスを受け入れることって尊いなぁということ。まぁプロのアドバイスを元に向上していこうっていう番組だから当たり前なんだけどさ、ほんとにこの番組全体に流れる「コミュニケーション全肯定っぷり」に泣かされるんですよ(泣)他人のアドバイスを素直に、否定せず、受け入れてみる。自分の向上心のプラス材料にしてみる。これはなんて尊いことなのだろうとまじで思うんですよね。


今より良くなりたいから、自分より優れた人のアドバイスを聞く。そしてそこに人種や性別やゲイであるかないかなんて当然関係ないんだよね。この番組のターゲットたちがみんな向上心と目的を持って変わりたい!と自らを奮い立たせる圧倒的ポジティブマインドに感動しますし、なによりそれ以上に君は変われるよ!私たちが応援するよ!という、更なるポジティブマインドを持ったファブ5を見てると、あぁ俺も頑張ろう…なんて思っちゃいました。


コミュニケーションという意味で、この番組が一歩頭抜けて素晴らしいのは、変身する過程でターゲットと移動中や買い物中の何気ない会話で、どんどん仲良くなっていく、わかりあい、理解し合う過程。ファブ5がゲイであるという要素がすごく効いてる回が何回もあるんですが、特に素晴らしかったのはある警察官をプロデュースする回。南部の白人警察官と黒人でゲイのメンバーが車内でする会話があるんだけど、他者とわかり合うという意味で、たぶんこの番組で瞬間最大風速が吹いたのはこの回でしょう。昨今の警官による黒人への暴行や殺人、人種差別、性差別、そんな様々な暗い問題を超えた先にある微かな希望の光が見えた、他者への理解、わかりあい、のシーンで、ごめんなさいちょっとこの回は大号泣でした。理解し合えないと思っていた他人でも、ちゃんと腹割って話せば、理解し合えるんじゃないか、というコミュニケーションの可能性を大肯定するような内容だったなぁ。

 

 


てなわけで、何気なく見た第1話でどハマりし、その後なんども涙を浮かべながら見てしまったのがクィア・アイでした。Netflixに入ってる方、もしよければ是非。ちなみに吹き替えがどうかと思うくらい酷いので(オリジナルコンテンツが多すぎて吹替作業が間に合ってないのが丸わかりw)、字幕がオススメ。


今よりもっと良くなりたいというマインドってほんとな忘れちゃいかんなぁと思いました。


いや〜クィア・アイ、大好きになっちゃいました!みんなクロックスは捨てよう!笑

 

 

━─━─━─━─━─

好き度: 90点

超素晴らしかったです!

━─━─━─━─━─