※ネタバレあり。まだ観てない人は読まないでください。
スター・ウォーズ 最後のジェダイ
スターウォーズは、僕らの物語へ
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監督: ライアン・ジョンソンさん
脚本: ライアン・ジョンソンさん
撮影: スティーヴ・イェドリンさん
音楽: ジョン・ウィリアムズさん
出演: デイジー・リドリーさん、アダム・ドライバーさん、ジョン・ボイエガさん、オスカー・アイザックさん、マーク・ハミルさん、他
上映時間: 152分
お話: 反乱軍が帝国軍に追われ続けます。
好き度: ★★★★☆ 4.5 / 5.0点
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あいも変わらずこの時期は超絶的に仕事が忙しいのですが、これは早いうちに行かなきゃいけないということで体に鞭打って土曜のレイトの回に行ってきました。田舎なので基本的にレイトで観に行くとほとんど貸切状態が当たり前な映画館なんですが、この日は満席で嬉しくなりました。
僕のスターウォーズとの距離感や前作スターウォーズ フォースの覚醒を観た直後の感想はリンクを貼ってすませるとして…
非常に賛否まっぷたつのスターウォーズ 最後のジェダイ、僕はとても好きな映画になりました。
まずグッときたところをはじめに書いちゃいますけど、なんといってもこの映画の素晴らしいところはあのラストシーンですね。奴隷のように働かされているジェダイに憧れる名もなき少年が、箒をライトセーバーに見立てて構え、宇宙(そら)に目を向けるというラストショット。これがほんとに人生トップレベルのラストシーンになりました。
このラストシーンもですが、前作謎のまま終わったレイの出自も別にルークの隠し子やジェダイの血が流れてるわけでもなく、名もなき人々から生まれた普通の人だったということがわかります。また、「フォースとは」という、プリクエルで若干ブレた問題ももういちどきちんと語り直す描写にもわかるようにですね、今回のスターウォーズは「選ばれし者の物語」ではなく、まさにこれを見てる普通の人々、つまりこれ僕らの物語なんだ!と思えたんですよ。
スターウォーズを僕は小さい頃から見てきたけど、決してリアルタイム世代ではないし、プリクエル世代なんですけど(個人的には思い入れがあるのですが)、オリジナル世代からは超disられてて(涙)恵まれたスターウォーズ世代ではないのですがw でも僕らはいつだってスターウォーズから勇気をもらってきました。あのラストの少年のように箒をライトセーバーに見立てて現実と戦ってきました。あの少年は僕らなんですよ。僕らは別に高血統のジェダイ一家の子供じゃないですよ。でも確かに僕らにも、僕らの世界にもフォースは流れてる。なにより、このスターウォーズの世界は確かに僕らの世界の延長線上に存在していたんじゃないかと思えたんですよね。なんていうんだろうね、ずっとスターウォーズを好きでいた僕らをスターウォーズ側が優しく抱きしめてくれたような映画だったんですよ。だからあのラストシーンはほんとに滝のように涙が出ました。あの少年は俺だ!と。あの少年は、スターウォーズに憧れてきたスターウォーズファンの姿ですよ。
あとこの映画の「世代交代描写」が賛否両論あるみたいですが、僕はとてもグッときました。
さっきも言ったように僕らはリアルタイム世代ではないし、プリクエル世代だけど、散々叩かれるしな平成生まれ世代なわけですがw ずっとあったオリジナルスターウォーズという呪縛からやっと抜け出せたというか、やっと僕らの世代のもとに本当の意味でスターウォーズがやってきたんだ!と思いました。だからこそヨーダとルークが燃える木を見つめるシーンはグッときたし、、2つの太陽を見つめながら、かつて自分がオビワンから託されたように新しい世代に託し消えていくルークに、とてもグッときました。託されたバトンはレイに、そしてあの少年に、つまりこの映画を見てる我々に託されたのです。頑張るよルークさん…お疲れ様でした…ありがとう…と思ったのでした。というのがこの映画で最もグッときたポイントでした。
結構ギョッとする描写や、ややへっぽこに感じる展開はあるにはあるし、映画全体としてスターウォーズ史上でもベスト級にイビツなバランスの映画であることは間違いないところだと思います。しかしですね要所要所で差し込まれるケレン味たっぷりのキメ画が素晴らしいものばかりで、前作以上に忘れがたい素晴らしいアクション的ビジュアルが多いというのはとてもいいところだと思いました。
まぁでもちょっとさすがにムダが多い映画だとは思いますし、映画単体の完成度は前作の方が上だと思います。でも、個人的にはとてもパーソナルな、とってもとっても大事な一本になりました。グッとくるポイントの爆発力が凄まじかった…。次回作は監督はJJにバトンタッチ。しっかり見届けたいと思います。
僕は大好きな映画になりました!