【映画感想】「ブレードランナー2049」 | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。

 

 

 

 

ブレードランナー2049

 

自らの宿命と、どう向き合うか

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監督: ドゥニ・ヴィル・ヌーヴさん

脚本: ハンプトン・ファンチャーさん、マイケル・グリーンさん

撮影: ロジャー・ディーキンスさん

音楽: ベンジャミン・ウォルフィッシュさん、ハンス・ジマーさん

出演: ライアン・ゴズリングさん、ハリソン・フォードさん、アナ・デ・アルマスさん、ジャレッド・レトさん、他

原題: Blade Runner 2049

上映時間: 163分

お話: Kさんが謎を追います。

好き度: ★★★★☆ 4.5/5.0点

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ブレードランナーの続編でさらにドゥニ監督新作ということで観てきました「ブレードランナー2049」。

しみじみといい映画だったなぁ( ;∀;)という感じでした。

 

前作から30年後の2049年の世界を舞台に、ブレードランナーでありレプリカントである主人公“K”が、新たに起こった世界の危機を解決するため、30年前に行方不明となったブレードランナーのリック・デッカードを捜す物語が描かれる――と映画.comのあらすじはこんな感じ。

 

 

まず映画全体、めちゃくちゃ撮影が素晴らしかったですね。画面の構図から色彩からどのシーンを取っても文句の言いようがない洗練された美しさがあって絵画の様でした。この美しい画面を観てるだけでも160分越えのこの映画はまったく長く感じないほどほれぼれとする画面でした。

 

あと主人公Kがほんとに良かった。この映画とにかくみんなさみしげで切ないんだけど、今回のライアン・ゴズリング演じるKさんの切なさはほんとに感情移入しました。人種差別に怖い上司、へとへとで家に帰ってきてインスタントごはん食べながらそばにいる女の子はAIで、なんかとにかくすべてが切なくて、この生活描写はほんとに秀逸でした。

 

 

アナ・デ・アルマスちゃんは犯罪的に可愛かったし、切なかったな。この2人がほんとに愛し合ってるように見えるんだけど、それすらもプログラミングされたものですよというつき離し方がほんとにキツカッタ。。でもプログラミングされたものでも、でもその中からなにか新しい感情であるとかになか新しいものが生まれるんじゃないのかという微かな希望もあるのがこの映画の好きなところで―――。

 

 

ライアン・ゴズリング演じるKも、レイチェルやデッカードも大きな流れのかなのコマでしかなかった。すべてはなにかに仕込まれたものだったという、真実がいろいろと明かされていきますが、でもいくら仕込まれたものだったとしても、その人たちの間で生まれた何かっていうのはたしかにそこにある、確かな真実なわけですよね。

 

自分は特別な存在なのか?と思っていたけど、でもそれは自分の思い上がりで、、でもそれでもそう思って生きてきた今までの自分に対して落とし前をつけるというか、使命を果たす物語としてみると、この映画は最近の自分の人生の変化と重なってとてもグッときました。

 

すべて仕組まれたもの、用意された道筋だったとしても、それこそ「人」として、通す筋は通して生きていきたい。誰に与えられた宿命かわからないけど、でもそこにある宿命は果たしてから死んでいきたいなと、そんなことを思ったブレラン2049でした。グッときた!