ワタシが私を見つけるまで
ひとりもいいし、恋愛もいい、どっちも肯定しようよ
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監督: クリスチャン・ディッターさん
脚本: アビー・コーンさん、マーク・シルバースタインさん、デイア・フォックスさん
出演: ダコタ・ジョンソンさん、レベル・ウィルソンさん、アリソン・ブリーさん、レスリー・マンさん、他
上映時間: 110分
お話: 独身女性が悩みます
好き度: ★★★★☆ 4.5/5.0点
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素晴らしいラブコメを観たので感想をちょろりと。スマッシュヒットした「あと1センチの恋」の監督最新作「ワタシが私を見つけるまで」という映画です。「フィフティシェイズオブグレイ」でSMしてたダコタ・ジョンソン、「ピッチパーフェクト」のファットエイミーことレベル・ウィルソン、そして僕が世界一好きな女優レスリー・マンというキャストでございます。この映画がね、きついんだけどでもとっても優しい映画でしてね~、この映画に流れる肯定感に涙してしまいまして、それはもう大好きな映画になりましたよ(°∀°)b
この映画、「あと1センチの恋」もそうでしたが基本的にシニカルなんですよね。けっこう主人公を精神的に追い込みます。主人公が彼氏と「ちょっと距離を置きましょ」なんて言って別れて、ファットエイミーに連れられ彼氏がいない状態=最強な状態なわけで慣れない夜遊びを開始。知らない男と寝たり二日酔いで会社に行ったりいろいろ遊ぶんだけど、そんな中で彼氏の良さに気付いて彼に会うんだけど、もう彼は新しい彼女がいましてね「なめんなよ」と言われましてね、もうガチ凹み。この一連のやりとりが僕はほんと忘れられないシーンになったというかここのダコタ・ジョンソンちゃんの表情とかもろもろが素晴らしくって。なんかいろんなことを思いましたね。人間ってそれぞれ時間の流れ方がちがってさ、ついつい自分の中に流れてる時間の流れが当たり前と思いがちだけど、ぜんぜんそんなことなくて、ちょっとのタイミングの差だったりするんだけど、絶妙な人間同士のすれちがいシーンでした。
ダコタ・ジョンソンのお姉ちゃんは産婦人科医のレスリー・マン。もうこの姉妹が素晴らしいのなんの。レスリー・マンはぼくが全女優で一番好きな女優さんなのですが、この映画のレスリー・マンはほんとに素晴らしいです。独身なんだけど、子供が欲しいということになって、精子バンクで妊娠して子供を産むという、文字に起こすととっても難しい役なんだけど、まずレスリー・マンが他人の赤ちゃんと2人っきりになるシーンがあるんだけど、そこのレスリー・マンがほんっとうに素晴らしくて、あのシーンのレスリー・マンはレスリー・マン史上に残る素晴らしさでね、、ほんとそのシーン一発で難しい問題をいろいろはねのける説得力がありました。
その他にもほっんと各シーンが忘れがたいシーンばかりでね…撮影もとても素晴らしいんだな。キャストの心地よさも異常レベル。
この映画、いろいろシニカルだしけっこうキツイ現実を突きつけるシーンも多いんだけど、徹底して優しさが根底に流れてるんですよ。なんというか包容力というか、肯定感というか。
けっこういろんなキャラクターが出てきて、キャラクター数もそこそこ多い方なんだけど、みんながみんなとても微笑ましく勇気づけられる成長の仕方をするんですよね。ある黒人の親子のラストとか泣いちゃったよ。。そしてなんといってもダコタ・ジョンソンのラストシーンがほんとにこれがまた素晴らしくてね…。こういう映画ってなんだかんだで人と人のつながり賛美だったり、はたまたいや一人でも最高っしょってどっちかに行きそうなもんだけど、この映画どっちも肯定してくれるんですよね。なんかその懐の深さに泣いたというか。どっちかじゃないよ、どっちもいいよね、っていうラストがタイミング的にも今の僕の気持ち的にピッタリな結末でとても感動しました。あのラストシーン、ダコタジョンソンがひとりっきりにも見えるし、後ろに誰かがいるとも見える。とってもいいラストショットだったな~
てなわけで、とっても気持ちのいい、大好きなラブコメでした。人間関係ってほんと面倒で、特に男女の関係はさ、いろいろありますよね。だからこそ、ひとりの時間っていうものの尊さも見えてくるし、ひとりの時間の尊さって誰かといる時間の尊さがあるからこそだとも思うし、結局、どんな時間も大事にしたい、ひとりだって誰かが隣にいたって同じでさ。見た目はおばかなラブコメですが、言おうとしてるテーマはとっても普遍的で優しくて大切なことを言おうとしてるという、素晴らしい映画でしたよ!ぜひ!超、すきな映画でした!!