夜明け告げるルーのうた
今日だってあなたを思いながら
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監督: 湯浅政明さん
脚本: 湯浅政明さん、吉田玲子さん
声の出演: 谷花音ちゃん、下田翔大さん、他
お話: 今日だってあなたを思いながら歌うたいは唄います
好き度: ★★★☆☆ 3.5/5.0点
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湯浅監督「夜は短し歩けよ乙女」に続く新作、「夜明け告げるルーのうた」を観てきました。おもしろかったです(・∀・)
既視感のあるお話と展開やどっかで見た要素でできた映画なんですが、やはりそこは湯浅作品。とにかく画面のワクワク感が異常で、結果としてどの映画とも似てない湯浅作品にしっかりなってました。
「ポニョ!そーすけ!好き!」ではないよ!
とにかく尖りまくりのこれまでの湯浅作品の中では最もウェルメイドなつくりだと思いました。これまでのどうかしてるテンションの湯浅作品にしてはテンションも落ち着いてますし、湯浅作品としてはとても入りやすい一本なのではないかなぁと思いました。ものすごく絶賛されてる本作ですが、個人的にはいい映画だとは思いつつ、感動もしましたが、「マインドゲーム」「夜は短し歩けよ乙女」に比べると好き度はちょっと劣るかなと思いました。今までのどうかしてるテンションで駆け抜ける勢いが落ち着いている分、今まで気にならなかった散漫さがちょっと気になったかなと思います。主人公の心の動きはとても良かったんですが、周りの人々の描きこみがちょっと足りないかなぁと、特に大人たち、親周りのキャラクターは思っちゃいました。あとやっぱりちょっと既視感が強すぎたかなぁと思ったり。
しかしもう何と言ってもこの映画で感動したのはルーの圧倒的な可愛さですね。声をあててる谷花音ちゃんも素晴らしい。子供の可愛さに動物の可愛さがプラスされて、ほどよく低能ってのがまたいい。マジックが起きてると感じたシーンは夜にカイとルーがお散歩をするシーンですね。あのブランコのシーンめちゃくちゃ好きです。
あとじいちゃんとばあちゃんがとにかく泣かせますね。なんですかねあのクライマックス素敵なファンタジーは。ザ・手書きなアニメーションも含めて、じいちゃんばあちゃんの回想からの時間がめぐって再会というクライマックス。最高すぎて泣きました。あと、もともと名曲ですが「歌うたいのバラッド」のパワーも凄まじかったですし、歌詞がとてもフィットしてましたね。ちゃんと声優が歌ってて絶妙な下手さがエモーションを増加させてましたね。
てなわけでとてもいい映画でした。が、歴史的大傑作!みたいな今の評価ほどではなかったかなぁと思いつつ泣いたんだけどね。
いろいろ思い出す映画はありましたが、個人的にいちばん影響を感じたのは「パンダコパンダ 雨ふりサーカス」だったりしました。あのパパとかかなりパンダコパンダっぽかったし、見世物にされる展開や、水で町が満たされる非日常感とか。
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