【恋愛映画を観よう その1】「べスト・フレンズ・ウェディング」(1997年) | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。

 

 

 

【そーす太郎の恋愛映画を観ようシリーズについて…】

 

いつもご愛読ありがとうございます。そーす太郎です。最近ほんとね男女の関係というものについてすごくいろいろ考えるんですよね。今年の暫定ベスト2本の「ブルージェイ(Netflix)」と「ラ・ラ・ランド」もそうですし、最近観なおして、公開時よりもグサグサ刺さった「500日のサマー」や「テイク・ディス・ワルツ」なんかもそう。(500日のサマーに関してはまたブログで長文でまとめたいと思っております…)。ま、僕も大学時代いろいろうまくいってはうまくいかなくなる男女関係でしたし、社会人になってもなんかねうまくいったりいかなかったりいかなかったりいかなかったりいかなかったりですよ。もうわからんと。そんな時は映画に頼ろうと。映画先生僕に男女とは何なのか教えてくださいと。なぜおれは元カノたちに「ほんとあんたは女心がわかってないよね」と言われ続けてきたのだろう…、なぜおれは付き合っても数か月でフラれ続けるのだろう…、ああ女ってなんだ!!女ってなんなの!!?(「そんなに好きじゃなかった」 by.BaseBallBear) そういう男女というものを今一度お勉強しよう、もっと女心・乙女心を勉強しなきゃいけないんじゃないか!!というシリーズでございます。(誰得!!)いつだって大江千里風に言うならば「大事なことはいつだって、別れて初めて気が付いた」ということなんですよ。そうなんです、そうなんですよ…。そうなんです、悪いのは女じゃない、男だ!反省すべきは男なのですっっ!!

 

本シリーズのテーマ曲です。ボーカルのこいちゃんが500日のサマーを観てインスパイアされた曲だとか…

 

こちらも名曲。そうなんです。大事なことはいつだて別れてはじめて気が付いた…

 

てなわけで、血みどろホラーや屈強な男たちが敵をなぎ倒す映画が大好きな僕が今まで観てこなかった恋愛映画を中心に感想をダラダラ書いていくという新シリーズでございます。続くかしら…おつきあいください。。

 

 

 

 

 

そーす太郎の恋愛映画を観ようシリーズ その1

「ベスト・フレンズ・ウェディング」(1997年)

 

「私にあなたを愛させてよ!」

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監督: P・J・ホーガンさん

脚本: ロナルド・バスさん

出演: ジュリア・ロバーツさん、キャメロン・ディアスさん、他

上映時間: 104分

お話: 元彼が結婚すると知って右往左往します

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というわけで、今回はジュリア・ロバーツ主演、キャメロン・デョイアス共演、「ベスト・フレンズ・ウェディング」についてです。これを見ようと思ったきっかけはこの本!

 

 

ライムスター宇多丸の映画カウンセリングで紹介されておりまして、それも「男女の友情は成立するか?」みたいなテーマで紹介されていたので、「お!」と、これは観なきゃならんな(`・ω・´)と思ってたところNetflixに上がってたので観てみましたところ、もうこれが素晴らしい映画だったのでさらりと感想を書いてみます。

 

あらすじはこう。料理評論家のジュリア・ロバーツは、ある日、元ボーイフレンドのマイケル(ダーモット・マルロリー)からの電話を受ける。二人は一時期交際し、別れてからも親友として付き合っており、しかも二人とも独身だったら結婚しようと約束していた仲であった。しかしマイケルは今週末に結婚するという。しかも、相手は20歳の女子大生(キャメロン・ディアス)で、父親は富豪だという。ここで2人の関係はグラリと揺らぎ始めます。未だにマイケルを愛していたという自分の気持ちにやっと気付いたジュリアンは慌て、マイケルの元に飛び、結婚式までの数日間、あの手この手で阻止しようとする。というお話。まぁラブコメではおなじみの結婚式ぶっ壊しものの系譜にある映画ですね。

 

 

この映画、とにかくめちゃくちゃジュリア・ロバーツに感情移入しました。男なら誰しも元カノは大好きですし、どんなに酷い別れ方やケンカ別れをしても、元カノから飲みの誘いがあればニコニコとついていく…それが男ってもんです(え、俺だけ??)。そんな元カノが忘れられないしょうもない男心ですが、そりゃぁ女だって元彼が忘れられないことだってあるのです。それがこの映画。

 

この映画のキモは元カレの相手がよりによってキャメロン・ディアスなんですよ。ジュリア・ロバーツはどちらかというと男っぽいというか(だから感情移入できたのかも)とてもサバサバしてるんですよね。それとは真逆のような女という武器を無自覚的に放出しまくる若い金持ちキャメロン・ディアスという構図がまた最高で。しかもキャメロン・ディアスがめちゃくちゃ純粋(に少なくとも見える)し、ジュリア・ロバーツからすれば私と付き合ってたあんたがよりによってこの女かよ、と思うのも納得の絶妙に鼻につくバランスなのが最高なのです。

 

分かりますよねとても。例えば逆の立場になって考えてみましょう。元カノから結婚するという連絡が入り、お相手を観てみると、自分のもってないものをすべて兼ね備えた男だった場合、、情けないのはわかってますよ?わかってますよ?でも、おそらく僕はクッソショックを受けてしばらくへこむと思いますね!!(`д´)キリッ

 

 

そんなジュリア・ロバーツはとにかく2人の関係をぶっ壊そうと奔走。あらゆる手をゲイの友達に協力をあおりながら進めていくのですが、ことごとく空振り&空回り。。もうほんとに観ててツラくてツラくてね…。もう観ながらね、もういい!もうやめて!どんどん自分がツラくなっちゃうよ!やめて(´;ω;`)と空回りしまくってボロボロになっていくジュリア・ロバーツに涙涙で観ていましたよ。。結局さ、人間が結婚まで決意する相手ってやっぱさ、そんなに長く付き合ってた自分でも「そこに踏み込めなかった相手」であった自分はさ、そりゃやっぱ確実になにかが違って、そりゃ勝てないんですよね。その残酷さをまざまざと確認させられ続けるんですよジュリア・ロバーツは。これは地獄だよ!!

 

 

結局、いろいろかき回しまくったけど、このままじゃ2人の関係自体も壊れちゃう…このままじゃあの楽しかった付き合ってた時の思い出も壊れちゃう…と、なんとかかき回しまくったものをもとに直して、最後は優しく、ジュリア・ロバーツは2人を見つめ、無事に結婚を見届けるのでした。

 

いや、結局ね。負けを認めるって、とても強い人間こそができることだと思うんですよね。恋愛という点から見れば、ジュリア・ロバーツはキャメロン・ディアスに負けちゃったんですよね。でもそれが受け入れられない。当たり前ですよね、俺はその気持ち痛いほどわかるよ。。でも、いろいろあってジュリア・ロバーツは成長するんですよね。負けを認める、というか、はじめて最後の最後で元彼の幸せを祈るのです。オザケンの「僕らが旅に出る理由」のように、あふれる幸せを祈るよ…と、でも、かつて愛した相手に、そして今も愛してる相手にあふれる幸せをあなたは祈れますか?ものすごくキツイ現実ですよ。でもジュリア・ロバーツはそこを乗り越え、成長したんです(´;ω;`)ジュリア・ロバーツの印象的なセリフ「私にあなたを愛させてよ!」という言葉、これを胸にそっとしまってね。

 

最後はゲイの友達が優しく粋になぐさめてくれて、ダンスで終了。とても粋な、切ない、でも優しいラストに僕は泣いてしまったよ…。

 

忘れられない元カノが、僕が持ってないものをすべて兼ね備えた相手だったら、僕はなにを思うだろう…。その男、つまずいて転ばないかなっ!なんてニヤッと笑いながら、そしてまた現実は続いていくのです。そんな男に僕はなりたい、幸せをつかんだ元カノの幸せを祈れる男にね、しかしそれはとてつもなくツライ道のりなのでしょう。そう、この映画のジュリア・ロバーツがそうだったようにね。