インビテーション/不吉な招待状
好き度: ★★☆☆☆ 2.5/5.0点
Netflixと劇場公開で邦題が違う問題
シッチェス映画祭グランプリで近々公開の「インビテーション」がNetflixで「不吉な招待状」という題名で配信されているということで観てみました。正直あんまりおもしろくなかったかなぁ…(´Д`)、という感じ。
あらすじを映画.comから拝借すると、元妻からディナーに招かれた男の運命を、巧妙な伏線と予想を裏切る展開で描き、シッチェス・カタロニア国際映画祭でグランプリに輝いたシチュエーションスリラー。ある事故が原因で心に深い傷を負い離婚したウィルとイーデン夫婦。その後、イーデンは行方がわからなくなっていた。2年後、ウィルの元に突然、イーデンからディナーの招待状が届く。現在の恋人を連れてかつての我が家を訪れると、別人のように陽気になったイーデンと新恋人デビッドが、2人を温かく迎え入れる。さらに旧友たちも集まって再会を喜びあうが、ウィルは微かな違和感を抱きはじめる。デビッドはなぜか執拗に玄関の鍵を内側から閉めようとする。どこか不穏な空気が漂う中、やがてパーティは予想を覆す展開を迎える。
----というお話。
とにかくめちゃくちゃ長く感じちゃう映画でございました。いわゆる密室劇で、不穏な雰囲気や「なにかがおかしい…」という気持ちの悪い違和感を持続させていくんですけど、持続させすぎなのでは…と思いました。「シッチェスグランプリ」という言葉から期待していたものは、出てこなかった感じで、骨格のしっかりした静か~な密室スリラーなんですが、さすがに静かすぎて、不穏な描写の積み重ねはいいんだけど、それがテンポが悪くてじっくりしすぎてる感じがしてとにかくなが~く感じました。
でもぼくは、ホームパーティ的なものが苦手な人間なので、主人公が前半から体験するホームパーティ的なものでノッテくタイミングを逃してぜんぜん雰囲気についていけず取り残された気まずさ、は最高でしたw あるじゃないですか、初めてのメンツやひさびさなメンツで飲み会なんかをしたとき、「(ありゃぁ…この雰囲気苦手だなぁ…。帰りたいな…。)」と思いながら愛想笑いに終始するという誰もが体験するあの気まずさ。あれが良く表現できてました。そして、「あ、帰りてぇ…」がマックスに達するあるミスリード展開があるんですが、もうあの主人公の「やっちまった感」にはさすがに同情しましたw 泣けるぜ!(´Д`)
この映画、やりたいこと、やりたい展開が一番最後にあって、そこから逆算して脚本をくみ上げた感がすごい見えてきてたのもちょっと残念でしたし、これまでためてきた不穏な雰囲気が一気に爆発!!みたいな展開が観たかったし、やりたかったんだろうとは思うんですが、ちょっと不完全燃焼なバイオレンス展開で、もうちょっと狂った展開が観たかったですなぁ…。
この映画、劇場公開前にNetflixで配信されてて、こういう映画、これからもけっこう出てきますし、こういうパターンどんどん増えていくでしょうね。で、問題なのは劇場公開のものとNetflixで配信されてるもので邦題がちがうというパターン。これもけっこうあるんですよね。買い付けもとがちがうからお互いが連携できてないからなのでしょうかね…。今後もこのパターンの作品がいくつか待機しているようです。この辺、なんとかならないかしら。。あと、余談ですが、Netflixの作品を映画ととるのか、映画ではあるけどまたちがったものなのではないのか…など、Netflixスルーやオリジナルの映画を映画としてどうとらえていくのか…というのを最近よく考えます。。
ま、今後もNetflixには大変お世話になっていくことでしょう!お世話になります。