【映画】「ライチ☆光クラブ」を観た。 | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。

 
 


ライチ☆光クラブ

 
鑑賞日:2016年3月3日
映画館:渋谷HUMAXシネマ

 


 
好き度:★★★☆☆ 3.0/5.0点
 
 


内藤監督最新作は、バイオレントはアイアンジャイアント?

 
 

 
今の日本の若手監督ではいちばん好きな内藤監督最新作。「先生を流産させる会」で衝撃を受けてからのファンなので楽しみにしてた「ライチ☆光クラブ」。原作は未読。おもしろかったですが、けど、ちょっと消化不良なところもあり…な感じでした~(ー ー;)


原作は読んでみたくなりましたよ~

 

 
まず、前作「パズル」から引き継がれたゴア描写はさすが内藤作品!!な、クオリティで「目にライト」の拷問とかフレッシュなバイオレンス描写もあって、アイドル映画としてはかなり攻めたホモシーンやオナニーシーンとか、キワキワまで攻めた気概の感じられる姿勢がとても良かったです。そしてなにより俺たちの中条あやみが最高で、「美しい」という概念を体現しなければならない役なわけだけどそこにかなりの説得力がありました。画面に中条あやみが出てるだけで幸せな気持ちになりましたよ~。そりゃあんな美女が男だらけの閉鎖空間にいたら組織が崩壊するよなぁと納得納得のキャスティングでした。



中条あやみの圧倒的美しさ

 

 
ただ、攻めの姿勢はいいんだけど、原作未読者だからなのか、この映画は「過程」の描写が足りない気がしたり…。物語の大半は結果ばかりが描かれるので、そもそもどうしてこうなったの?ってところが描かれなさすぎて感情移入が出来ないし、登場人物たちの切実さがイマイチ感じられなかったのが残念なところでした…。なぜ、ゼラがあれほどのカリスマ性を発揮して組織を乗っ取れたのか、とか、ゼラはどういうやつなのか、とか、この世界観、舞台設定はどういうものなのか、この辺がもうちょいちゃんと描かれてればちがったのかなぁと思ったり。
 
あと、中条あやみとライチがあれほどの関係性になるのもちょっと早すぎだと思いました。間の描写が足りないから、ぶっちゃけあの状況であの選択を取る中条あやみが全く理解できないし、いちばん異常に見えたんですよね。おめえ死ぬんだぞ!と。


急に友情芽生えすぎかなぁ。。

 


 
ただ、結局中二こじらせ男子たちは美しい女の子にはなんにもできないし、勝てないという構図はとても良かったです。拘束してるのに常に中条あやみがマウントとってる感じはとてもわかってるなぁと納得。ただ、テーマが散漫になっちゃった印象なので、組織をちゃんと描くのか、ダークなアイアンジャイアントとしてライチを中心に描くのか、もうちょい整理したら良かったのになぁと思ったり。
 
内藤作品としては、完成度として「先生を流産させる会」や「パズル」には及ばないと思いました~。まぁ、次回作に期待したいです!でも、見所はしっかりある映画でしたよ~(・ω・)ノ



おわり