【映画】「ジョン・ウィック」「ヴィジット」「マイ・インターン」を観た。 | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。

 

 

 

 


ジョン・ウィック
鑑賞日: 2015年10月18日
映画館: TOHOシネマズ新宿

 

 

 

 

 





好き度: ★★★★☆ 4.0/5.0点


最高だった!

お話は何度も観たようなお話だけど、ものすごく物語がストレートにかつシンプルにまとめられてるのが良かったし、ジャンル映画然とした尺も最高。

アクションももちろんよかったんだけど、なによりセリフではなく演出やニュアンスで見せる裏社会特有のルールとかそれぞれの役目や立ち位置が見事に描かれてるのが素晴らしかった。お気に入りは「ディナー」という隠語。あとなんといってもあのホテルの設定とか決まりごととかめちゃくちゃグッとくるかっこよさだった。

アクションは見やすくてかつロジカルなリアルなアクションを見せてくれてる感じが良かったし、キアヌ・リーヴスのムダのない動きがとても美しかった。

さいごのあれがあの種類になるあたり、綺麗なオチだった。可愛い犬にはもう戻れない孤独なでもちょっとニヤッとしちゃういいラストシーンだった。楽しかった!

キアヌは次がなんといっても楽しみすぎる。まさかのイーライ・ロスの新作に主演とは!!「ノック、ノック」超超超期待してる!!





ヴィジット
鑑賞日: 2015年10月23日
映画館: TOHOシネマズみゆき座

 



好き度: ★★★★☆ 4.0/5.0点


シャマラン新作。とてもおもしろかった。エアベンダーの100倍、アフターアースの50倍はおもしろかった!シャマラン復活作と言われてるけど、まさにそう言って差し支えない映画だった。

緊張感のあるホラー演出と緊張感のないコメディ要素が同居した、このシャマランが見たかった感が満載の映画で大満足。

意外にも細かい伏線や展開もしっかりしてて、細かい厭~な描写を積み上げつつも超くだらない描写でゲラゲラ笑えるとても楽しいホラー映画だった。

積み上げてきた緊張感の真相がわかってからの終盤からのジェットコースター的な逃げられない厭さが一気にくる怒涛の展開はかなり好き。体感時間もとても短く感じた。

POVで撮られてることと落とし前もしっかりしてて結構優等生な作りだと思う。まじで。だけど、しっかりシャマラン色が確かに刻印された映画ではあって、シャマランファンは必見の映画であることは間違いないと思う。

最後のことの真相はもっと飛躍するかと思ったけど、しっかり地に足着いた展開で、まぁそれによる倫理的な問題も出てきてるとは思うのが欠点かなとは思うけど…。個人的にはシャマラン映画としてはベスト級の一本だと思った。

久々のこういうシャマランで期待はしてたけど、けっこう期待を超えてきた感あり。とても楽しかった。




マイ・インターン
鑑賞日: 2015年11月1日
映画館: TOHOシネマズ六本木

 

 




好き度: ★★☆☆☆ 2.0/5.0点


何気に超楽しみにしてた本作。前半から中盤まではすごく良かった!……が、後半がとにかく残念すぎた。とても惜しい映画だと思った。

前半の、アンハサウェイがどういう人間なのかという描写の描きこみは細かいところまで素晴らしい。デニーロもとてもキュートで素晴らしい。展開も小気味良くて飽きない。笑える。とても良いと思った。

前半、アンハサウェイの働きぶりは確かに素晴らしいけど、ちゃんと問題点もしっかり描き込めててすごくバランスの良い出だしだった。(会社も家庭も含めて)

だけど、前半に描きこんできたアンハサウェイの問題点を後半でなにも回収しないし、どころか、まわりの優しい人々に許容され甘やかされて終わったように少なくとも見えてしまってるのがとてももったいなく、すごく残念。

前半の描写を見てると誰が見たって間違いなくアンハサウェイはそのままで良いはずがないのに。問題点はすべて置いといてやさしい人々にぜんぶ許容されちゃってる。デニーロとの出会いによって、少なくともアンハサウェイ自身が今までのダメだった部分を改めて、成長し、「変わる」描写はぜっったいに必要だったはず。ここを描かないから、ナンシーマイヤーズがほんとに描きたい現代の働く女性へのメッセージ的テーマがすごーく矮小化されちゃってると思う。現代の働く女性への映画だったらちゃんと仕事をしっかり描いてこそだと思うんだけど、後半は夫との問題のみ解決されて、仕事面は解決されず、、前半リンクしていたかに見えた家庭と仕事の2つの問題がブツブツっと分断されて処理されるから(仕事面は処理すらされてないが…)、実際はちゃんとテーマを練り込んでないんじゃないの?と思わざるを得ない。夫が改心してちゃんちゃんと解決はあまりにも御都合主義すぎる。結局なんでも許容してくれるデニーロみたいな物分りのいい紳士が夫ならいいのに…みたいなヤダミすら感じてしいかねないバランスになっちゃってると思う。

この話、男女を逆にしたらもっともっとイヤな話として際立つと思うんだけど、そう見にくくなってるのはやはりアンハサウェイというバイアスがかかってるからなのだろうか?なんて思っちゃうよこれじゃ。

前半から中盤まではまじですげぇおもしろく、帰着地点さえ間違えなければ傑作になってた気がするんだけどなぁ。つくづく、もったいないなぁ。。