【映画】「トゥモローランド」を観た。 | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。

 

 

 

 

 

 


トゥモローランド
鑑賞日: 2015年6月10日(水)
映画館: TOHOシネマズ六本木

 

 

 

 

 

 

 

 

 



好き度: ★★☆☆☆ 2.0/5.0点


今の僕のメンタルでは受け入れられなかった


おひさしぶりです~でもないか。最近いそがしいながらも、なんとか本数はけっこう観れてまして感想もフィルマークスにはちょこちょこっと書いてるんですが…なかなかこっちでがっつり書く時間がなくて、フィルマークスのコピペで感想を貼っておりました。「駆込み女と駆出し男」の感想がそのままタマフルで読まれてうれしかった\(^o^)/

ひさびさにこっちでしっかり書きたいなぁと思った映画が来たのでカタカタと書いております。ブラッドバード監督最新作のトゥモローランドでございます。大好きなブラッド・バード作品なんですが、どうしても今回のトゥモローランドは個人的にタイミングが悪かったのか…どうしても受け入れられず…今年ワーストかもなぁなんて思ってます。言い過ぎかな…。

映画自体はザ・ブラッドバードな映画だったし、おもしろかったんですが、ラストのあまりのポジティブなメッセージに胃もたれしてしまった…というのが正直なところかもしれません。この映画のラストの圧倒的前向きさ、ポジティブさ、正しさに僕のメンタルが付いて行かなかったというか、この映画で批判されているような人がまさに自分だったときのごめんなさい感に苛まれている状況です…。 この映画がダメというよりもダメな自分に気づかされてヘコんでるというか、まだこのメッセージはちょっといいや…となりました。

お話自体はグッとSFに寄せた「クレヨンしんちゃんモーレツオトナ帝国の逆襲」みたいなかんじで、宣伝にあるようなザ近未来SFファンタジー‼︎っていうよりはむしろその逆でノスタルジックSFというかんじでしたね。ビジュアルもなんかなつかしのSF感がとてもよかった。あとなによりあの美少女ロボットが最高! ブラッドバード作品としても、ある種の決定版感のあるテーマだったと思います。アイアンジャイアント感もMr.インクレディブル感もあったし、「飛ぶ」ことのカタルシスの出し方はさすが。シーン単位では楽しいシーンもたくさんあって前半は少なくとも好きでした。

ただ、俺はブラッドバードじゃない。もっと言うと、俺は”それ以外”のひとなんです。この映画のメッセージは圧倒的に正しいし、ポジティブなのはわかるけど、まだ俺は無理だなぁ。町山さんの紹介をたまむすびで聞いたところ、ブラッドバードは「これはエリート主義ではない、ドリーマーの話なんだ」(意訳)ということをおっしゃってて、ますますムリ!ってなったというか、まだエリート主義的に処理してくれた方が幸せだったなあと思ったり。

大学四年で来年から社会人になる僕。正直僕は未来に希望なんて持てないですよ!すげぇ個人的な話になるけど、やりたい仕事とやらなきゃいけない仕事はちがって、やらなきゃいけない仕事の方に行くことを決断した僕にとってはすごく苦痛だったというか、夢をあきらめた僕にとっては地獄のような映画でした。でも、それでもがんばって生きていかなきゃいけないんです。だからこそ、僕は映画を観ています。これは100%俺のせいなんだけど、SFという僕らの武器で圧倒的正しさで突き放されたな…と、とても悲しくなったというか、自分自身にへこみました。

いつか、この映画を肯定できるメンタルになればいいなぁとは思います。 とりあえず、少なくとも今の俺は「ディストピアSFを見て元気出す側の人間」でした。ごめんなさいブラッド・バードさん。

すげぇひねくれた感想かもしれませんが、記録のために今の気持ちを。いつかこの文章を読んで、笑える日が来ればいいなぁ…。




おわり