チャッピー
鑑賞日: 5月23日(土)
映画館: TOHOシネマズ六本木
好き度: ★★★★☆ 4.0/5.0点
子育て映画
ニール・ブロムカンプ最新作ということで期待して観に行ったけどとてもおもしろかった。エリジウムという事故の借金を全部返したな!でも全体的に第9地区みたいに始まって第9地区みたいに終わったなぁという感じたけど、この映画がの好きだったところは、ロボットSFではなく、これは教育映画であり子育て映画であったということ。さらにチャッピーを育てるのは突っ込みどころ満載のダメギャングでそこがとてもおもしろい。ロボット版シティオブゴッドでありスカーフェイスであり、そして最後はちゃんとSFとして終わるイビツなバランスだけど、とても楽しかった。全体に漂うロボコップオマージュやケレン味あふれるアクション、バイオレンス。武器類のバカさとかっこよさも含め、ザ・こっち側なニール・ブロムカンプ作品になっていてとても好き。なによりチャッピーというキャラクターがとても魅力的だった。モーキャプでつけた身体性も含め表情がないのに表情がみえてくる演出はとても素晴らしかったし、二段階くらいくるクライマックスのチャッピーの頑張りにはウルっときた。
百日紅 ~Miss.HOKUSAI~
鑑賞日: 5月24日(日)
映画館: TOHOシネマズ日本橋
原恵一監督作ということで期待してたけど、さすがのクオリティといいますか、とても素晴らしかった。 アニメだからできるリアリティラインの絶妙な操作とアニメだからできるマジックの魅力がとても落ち着いた品のいい雰囲気で描かれていて、おとぎ話的な展開も落ち着いた日常風景も全てが愛おしく美しかった。 なぜ、芸術というものが必要なのか、また人の想像力のおもしろさと可能性を信じさせるテーマにグッときた。 そしてなにより、盲目の妹まわりの描写にはほんと泣かされた。去り際のあっさりとした余韻とここぞと動き出す画のエモーショナルさ、ケレン味にやられたし、言葉ではなく画で見せる演出の品の良さと芸術というものへの着地のさせかたに、さすが原恵一だなぁと感心させられた。
ラン・オールナイト
鑑賞日: 5月24日(日)
映画館: TOHOシネマズ日本橋
理想的なリーアム作品
超おもしろかった!リーアム・ニーソン主演作の中では「96時間」以来の傑作誕生と言っていいのでは?というくらいおもしろかった。脚本がまずとてもよくできていたと思う。古くからの男と男の絆とその終わり、そして父と息子の物語の二本の軸をすっきりとサービス精神豊富にまとめあげててとても好印象だった。アクションはどれもロジックがしっかりしていたからとても見やすかったし、ちょっとカット割りを落ち着けてほしいなぁというのはあったけど、マンガっぽいケレン味もたっぷりでかなり満足だったし、ラストシーンのカッコつけマックスのラストショットはアガッた。ただ、最後の殺し屋が山小屋までくるところはやや蛇足気味に感じた。あの殺し屋とはあの集合団地での戦闘で中ボス的に処理して、ラストは親と親の静かな列車対決に絞ってほしかっあなぁなんてのは思わなくもなかったり。でもこのタイプのアクション映画ではぜんぜん期待以上のものがきたうれしさがハンパなかったし、上質なエンタメノワールアクションを観れたなぁとうれしくなった。超好き!