対話≠抗議 | 荒牧太郎オフィシャルブログ「全ては勝利のために」Powered by Ameba

対話≠抗議

試合中審判に向かって声をかけている選手を見ると

 

「また審判に抗議してるよ…」

 

「また熱くなっちゃってるよ、あいつ」

 

なんて思いませんか?

 

そんな風潮、あると思います。

 

 

必ずしも審判と話をしている=文句を言っている、抗議をしている

 

わけではありません。

 

「あの選手のこのプレー見えてましたか?」

 

「今の自分のファールはイエローじゃないの?」

 

「ずっとこういう基準でやりますか?」

 

こういう質問や確認をすることも多々あります。

 

口調はもちろんもう少し激しいですが(笑)

 

審判と話をしてプレーしやすくなったという話を以前書いたこともあります。

 

駆け引きと対話

 

 

 

フットサルの審判をする難しさは誰もが理解しているはずです。

 

あれだけ試合展開が早いし、フィジカルコンタクトも多い、

 

更に5つまでのファールのみ許されていて、選手はファールを常にもらおうとします。

 

常に誰もが自分が被害者だとアピールしてくるわけです。

 

しかも競技レベルでのフットサルを経験して審判をやっている人はほぼいません。

 

それだけフットサルというスポーツが新しく、歴史が浅いということです。

 

更に試合中、交代自由のはずのフットサルで交代が出来ませんし、

 

自分のタイミングでタイムアウトも取れないし、水分補給、栄養補給もできません。

 

こんな大変な仕事があるでしょうか。

 

正直に言えば、僕だって審判なんてやりたくありません。

 

こんなに辛く難しいのに必ず誰かに文句を言われるんですから…。

 

 

 

ただ冒頭に書いた風潮によって、一緒に試合を作っていくべき選手と審判の会話が

 

なかなか取れない時もあります。

 

審判が選手との会話を一切よしとしない場合もありますし、

 

選手側がここでは書けないような口調、暴言を試合中に発している事実もあります。

 

ただ試合中に質問や確認を行っても首を横に振られるだけか、

 

「ないよ!ないよ!」と言われるのも正直辛いです。

 

その「ないよ」にはファールがなかったという意味なのか、

 

見えていないよという意味なのか、さっぱり分からないからです。

 

あらゆる手を使って僕ら選手は勝とうとしますから、

 

審判が笛を吹かなければノーファール。

 

そのギリギリで相手を負かそうとしています。

 

 

審判も人間です。

 

もちろんミスを犯すし、自分自身のミスにも気づいていると思います。

 

だからこそ試合中は相手選手はもちろん、審判も含めた駆け引きがあるのがフットボールです。

 

そういうのも全て含めた駆け引きを選手、審判はもちろん、

 

観ている方にも楽しんでもらえたらと思っています。

 

スペインで教わったのは、

 

「得をする為に審判と話すんじゃなくて、損をしない為にちゃんと話をしておけ」

 

ということです。

 

 

 

ホーム浦安で、僕らが審判に伝えたいこと、プレッシャーをかけたい時、

 

自分じゃない誰かがその役割を担ってくれたらと、

 

自分達に有利な判定が少しでも増えるような雰囲気になればと思ったことはたくさんあります。

 

正々堂々 勝利至上主義などなど

 

その解釈にも人の数だけ答えがあります。

 

様々な駆け引きが魅力のフットサル。

 

人が織り成すそのゲームに人の感情が乗ってこそ魅力的になるものです。

 

観に来てくれた方も感情を乗せて一緒に闘ってみると、

 

また違った楽しみを感じられるかもしれません。

 

おしまい