戌の日と腹帯について
【ご質問】
初めての妊娠で分からないことがたくさん!
そろそろ、5か月を迎えるのですが
一般的に戌の日にはどういった事を行えばいいのでしょうか?
またこれから暑くなりますが、夏の妊婦さんも、みなさん日頃から腹帯を着用してるのでしょうか?
byまりりん
戌の日ですね。家ごとにいろいろ考え方はあるようですね。
一般には神社で安産祈願を戌の日にしてもらう、水天宮などは有名ですね。
でも身近な神社でも構わないようです。
私の場合はなかなか時間的な都合がつかず、何もしなかったような状況です。
儀式的な意味合いが強いのかもしれませんね。
当院では、戌の日に院長自身が妊婦さんに帯を巻かせて頂いていま
す。実際、外来をやっていて昔ながらの腹帯を巻いている妊婦さんは
あまりいらっしゃいません。(診察の為に外してから病院にいらっしゃるのかもしれませんが)
夏場などはキツい時もありますし、今はガードルだったり、骨盤矯正ベルトが多くあり、妊婦さんをサポートしているようですよ。
5ヶ月を過ぎるとお腹のふくらみも少しずつ大きくなるので、腰が痛くなり始める妊婦さんもいらっしゃいます。
私の妻はトコちゃんベルトをしていると腰の痛みがずいぶんと緩和されると言っていました。
ご自分の身体に一番合うものをお試しになって、快適な妊娠生活を送ってくださいね。
妊娠中の旅行について
【ご質問】
今、妊娠6ヶ月に入ったところなのですが、旅行は普通に行って大丈夫でしょうか?
やはり先生に一言相談した方が善いでしょうか?
経過は順調です。
よろしくお願いします byえり
妊娠中の旅行については、いろいろな考え方がありますので、一概に賛成とも反対とも言いがたいです。ただ、切迫症状に気がつかず、無理をしてしまって、旅行先で出血、腹痛などの症状を呈する事もないとは言えませんよね...。旅行先でいつでも診察してもらえる施設があるかがわからない状況であれば、あまり無理をしない方がいいと思います。
もちろん、絶対に行かなければならないこともあると思うので、医師に相談してくださいね。
ここ最近、旅行する機会が少なくなったのですが、数年前の海外旅行で、偶然にも往復ともに飛行機での隣の席が妊婦さんでした。2人とも離着陸時には大きなお腹をさすってました。やはりお腹がはるのでしょうね。
もし、行かれるのでしたら、万が一の事を考えて旅先での医療機関を調べておいてくださいね。
産後の難聴について
【ご質問】
こんにちわ。産婦人科の先生にお聞きすることかわからないのですが、相談させてください。
産後1ヵ月半になります。
時々なのですが産後、耳が聞こえずらくなります。エレベーターで高いところに上った耳が詰まる感じです。
妊娠中にはたまにあると聞いたことがあるのですが産後にもあるものでしょうか?
産後の疲れや寝不足からなのか。。。
たまにしか起きないので病院に行くのもためらってしまうのですが。。。
ほおって置いても平気なものでしょうか? byさくら
こんばんは。
正直に言いまして、妊産婦さんは1ヶ月健診以降、来院される機会が少なく、諸症状について伺う事が少ないのですが、産後のストレスにより突発性難聴になられる方もいらっしゃいます。
突発性難聴は早期診断、安静加療が必須ですので、気になられるようであれば耳鼻科を受診されるといいと思います。
すみません、専門外なのであまり詳細に伝える事が出来なくて。
産後1ヵ月半ということで、まだまだ不眠不休の子育て奮闘中だと思いますが(うちの妻も産後1ヶ月で、赤ちゃんの睡眠時間が短く、毎日睡眠不足で大変そうです)、頑張ってくださいね。
胎動について
【ご質問】
逆子の場合、胎動の感じ方が違ったりするものですか?
現在逆子と言われてるのですが、上の子の時と胎動の感じ方がかなり違っており、戸惑っています。byサマンサ
こんにちは。
経産婦さん(=出産を経験されている妊婦さん)の中には、胎動から赤ちゃんの足の動きがわかり、「膀胱の部分がよく動くから、逆子になっているのでは?」などと察する方がいらっしゃいます。
初産の方は、胎動から判断するのはなかなか難しいかもしれません。
一般に、妊娠6ヶ月くらいまでは4人に1人の割合で検診時に逆子の状態であるといわれています。この時期の赤ちゃんはお母さんのお腹の中で比較的自由に動ける時期なので、逆子に関してあまり深刻に悩まなくてもいいと思います。
ただ、妊娠9ヶ月以降の場合は逆子体操(おなかが張る事が多いので、切迫症状のある妊婦さんは医師に相談してくださいね。)など必要になってくるケースが出てきます。
前田産婦人科では、この時期に逆子の妊婦さんには1週間ごとに胎児の向きをチェックさせて頂くことが多いです。
ご参考になりましたでしょうか?また何かありましたらご質問ください。
それでは。
近況報告とご質問受付のご案内
こんばんは
たくさんの出産お祝いメール、ありがとうございました。
里帰り中の妻子の所へ行ったり来たりを繰り返している日々で、なかなか落ち着いてブログをアップできずにすみませんでした。
早速、ご質問をいくつかいただきました。ありがとうございます。次回から、順次お答えしていきますね。
今日は、長男誕生についての小話を少しいたします。
長男の出産は当初、院長(父親)にとりあげてもらうようお願いしていました。
一般に医療関係者は身内の治療には手を出さないという鉄則みたいなものがあるんです。
何か異常があった時に、肉親だと私情が入ってしまい、判断を間違える危険性があるからだといわれています。
しかし、いよいよ産まれそうだと妻を分娩室に連れて行った時、院長に「太郎がやりなさい」と言われ、直前で自分の息子を自分で取り上げることとなりました。
分娩進行状況は助産師に任せて、自分は妻を見守る立場に徹しましたが
妻が痛んでいるとき、男って本当に無力だなあと改めて感じました 。
妻はアロマ分娩を希望しており、アロマスタッフに本当に助けられたようです。
アロマスタッフがマッサージをしていると妻は安堵の表情をうかべ、
スタッフが一瞬でも離れると悲痛な表情に・・・。精神的な不安が痛みを冗長させているようでした。
私もどうにか痛みを和らげてあげたいと、アロマスタッフと同じように妻の背中をさすってみたりしたのですが
残念ながらポイントがずれているのか効果はないようで、役に立てないもどかしさをかみ締めていました。
私のような多くの出産を診ている産婦人科医であってもこんな感じですから、立派に立ち合われている旦那さん達はすごいなぁと心から尊敬します。
今まで医療側のものの見方をしていたため、診察の現場まであがってこない小さな問題(minor trouble)に関して重点をおいて対峙してきませんでしたが、今回の妻の妊娠&出産を通じで少しでも理解できたかな?なんて思ってます。
またいろいろアップしていきますので、よろしくお願いします。
妊娠中や産後の質問・疑問(「妊娠中にこんな運動していいの?」「どれくらい食事制限しなくちゃいけないの?」etc.)がありましたら、お気軽にコメント欄に投稿してくださいね。
お待ちしています。