息子、暇になる(野球部終了) | 社会福祉士徒然草

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社会福祉士のお仕事ライフを
気ままにつづります。
(今は医療機関で働いている兼業主婦です)

息子の部活、終了しました。


中3の夏の最後の公式戦が終わってしまいました。

仕事を休ませてもらって、応援にかけつけました。

今回の公式戦、すべて平日にやるものだから、

次に進んでももう仕事休めないなあ、と

ちらっと思ってしまったりもして。


でもって、優勝候補に初戦で当たってしまい、

親は正直あきらめムード。


でも子どもは違いました。

「負けたくない。」


期末試験も近かったので、教科書に目を落としながら、

つぶやく息子。


大人の価値観だと、「えー、無理だよー、あきらめて

試験勉強しなよー。」


ってところでしょうけどね。


職場で野球に詳しい人に「優勝候補にあたっちゃうんです、

もし勝ったら次の日休めますかねえ?」

と冗談で聞いてみたら、その人は真顔で、

「所詮中学生だから、ピッチャーの調子が良かったら、

どっちが勝つかなんて最後までわからないですよ。」

と答えてました。ふーん、そんなもんかなーと

思って応援に行きましたが・・・。


何度か満塁のピンチがあったけど、本当にみんな守備がんばった。

いつもなら後ろにそらせてもおかしくない、

外野への大きなあたりもしっかりとった。

(うちの子も驚くくらいうまくキャッチしてた)

一点もとられることなく、最終回近くになり、

親たちがそわそわ。

えっ!?明日、仕事休まないといけないかな?!

学校の近所での試合だったこともあり、途中からは

校長先生まで見に来てくれました。

相手はもっと楽に点がとれると思ったようで、

大きな当たりをうちがとるたびに、重ーい沈黙。


ただね、やっぱりね、相手強かった。

ピッチャーがものすごーく速く球を投げ、

当たっても前に飛ばないの。

「ナイスカット!!!」

ほんと、カットしてるだけなの。


最終的には点数をあっけなくとられ、

うちのチームの最後の攻撃、

なかなかレギュラーとして出場機会の少なかった子を、

顧問の先生は投入。


一人アウトになり、二人アウトになり、

三人目はフォアボールで塁に出て、

よし、反撃だ!と思った瞬間、ひょんなことからアウトになって

あっけなくゲームセット。

・・・・終わったな~。


キャプテンボロ泣き。

皆で声をかける。

「胸をはれ!よくやった!」

一列に並んで、父兄に礼。

あれっ、みんな泣いてる。

いつもひょうきんで、明るい子まで泣いてる。

そうだよなあ、誰もがボロ負け予想してたのに、

思いがけず点数とられることなくがんばってきてたもんなあ。


しょっぱい思いをたくさんして、大人になった子は強いよ、きっと。

この2年ちょっと、上下関係にもまれ、顧問の先生たちからは

怒鳴られ、どやされ、下級生になめられ(笑)ながらも、

ほとんど脱落者が出ないまま、皆よくがんばったよ。

雨の日も、風の日も、練習試合よくやってたし。

土日もなく、練習やってたよなあ。


グランド整備は買ったチームがやり、負けたチームは、

早くベンチをあけるために、泣く暇もなく

荷物運び。そして、ちょっと離れたところで、

荷物を置くと、3年生はほとんどがうなだれ、泣き、

遠巻きに2年生、1年生がどうすることもできない状態で、

重苦しい空気の中、先輩を見守っていた。


一生懸命やったから、泣けるんだよ。

悔しさが残るから、泣けるんだよ。


母たちはもっとさらに遠くで息子たちを眺めていた。


・・・ああ、あたしったら。

こんな状況で息子に弁当渡さないといけないのよね。

つい寝坊してしまって

「後から持ってくよ~。」

と言った私が馬鹿でした。はあ。


で、息子と目が合って、弁当をそそくさと渡すと、

また母たちの輪の中へ。

(息子はけろっとしてました)


顧問の先生が戻ってきて、子どもたちを車座に座らせ、

最後のミーティング。

随分長くやってるなあ、と思ったら、

後輩から先輩たちへ、お礼の言葉をかけていたようで。


ああ、部活、終わったねー。


ミーティングが終わって、ユニフォーム姿を写真にとらせて

もらいました。

また卒業式近くに、3年生VS下級生で送別試合やるみたいだけど、

ちゃんとした試合でユニフォーム着るのは、これが最後だもんなあ。


家に帰ると、期末試験のテストが息子を待っていました。

「自由だ~、でも勉強しないとなあ。」


翌日仕事を終えて帰ると、息子がリビングで勉強しておりましたが、

「おれ、勉強しかすることがない。」

(たまにはちゃんと勉強しなさいよ)

あれだけ大変だとこぼしていた部活、いざなくなると寂しいようで・・・。


そして、しばらく経った今日、

「部活、終わっちゃったんだなー。」

とつぶやいて、塾に出かけて行きました。


そういえば最後の試合に負けて、泣いてなかったね、

と息子に聞いてみたら、

「ヒットは打てなかったけど、守備でエラーもしなかったし、

思いっきりやったから。それで負けたから泣かなかった」

・・・なるほどね。


でも負けた悔しさは、後からじわじわ来るみたい。

あれだけ野球どうするの?え?迷ってる?

あとでも辞められるから、やってみたら?って

親が声をかけていた時期もあったのだけど、

今日急に、息子が言い出しました。


「あー、早く野球やりたい。」

え?高校でも、野球、やるんだ?

「うん、おれ、やる。負けて悔しかったから、

野球続ける。」


・・・そっかー。

続けるかあ。

自分で決めたなら、最後まで諦めずにがんばれよ。


まだまだ野球母の生活は続きますなあ。

(泥だらけのユニフォームの洗濯と、

土日も続く弁当作りと、高い野球道具やグッズの購入と、

観戦中の日焼けとの闘いが・・・)