12/6(日) MOA美術館③ 尾形光琳 | そんな感じ。 since March 28, 2005

そんな感じ。 since March 28, 2005

日常生活の中で、ふと感じたこと。

関心したこと。

その時の感性のおもむくままに気ままに書き留めています。

2020年12月06日(日) 晴時々曇

 

【尾形光琳(1658~1716)】


『京都の高級呉服商「雁金屋」を営む尾形宗謙の次男として生まれる。
家業の意匠図案に幼少のころから親しみ、裕福な家庭環境の中で父から能や書、絵の手ほどきを受け、狩野派の画法も学んだ。
生家にあった光悦(1558~1637)や宗達(?~1640頃?)の作品に触れ、その作風を慕って斬新な意匠を用いた装飾性豊かな大画面を完成した。
工芸にも優れた作品を残し、弟、乾山のやきものの絵付や小袖、蒔絵の図案を手がけた。
梅や波を図案化したデザインは後に光琳模様として人々に愛好された。(MOA美術館解説より)』

 

本阿弥光悦が生まれた(1558年)丁度100年後に生まれた光琳(1658年)。

光琳と光悦の接点はどこにあったのだろうと思っていたけど、実家に光悦、宗達の作品があったのですね。

革新的な感性は、幼少時代の恵まれた環境で磨かれていったのですね。

 

伝 尾形光琳  絖地(なめじ)秋草模様描絵小袖

『通称「冬木小袖」(重文 東京国立博物館蔵)と同様に、白綸子の上に菊や桔梗などの秋草を画いた作品で、細部には光琳独特の意匠化された草花の表現を見ることができる。』

 

私、トーハクで冬木小袖を見たことがあったけ?とトーハクのサイトを見たら、冬木小袖の修理プロジェクトがクラウドファンディングをやってました。

→ 〈冬木小袖〉修理プロジェクト

 

風呂敷欲しさに、2023年の修復後の冬木小袖の公開を楽しみに寄付の申し込みをしました。(2020.12.16)

 

尾形光琳 白梅図香包(はくばいずこうつづみ)

『光琳は、裏に金箔を貼った絹地に、草花や鶴などを描いた香包をいくつか残しており、本作もその一つである。
香木を包む中央の四角には絵がかからないように工夫されている。』

 

尾形光琳  水葵(みずあおい)蒔絵螺鈿硯箱 

『総体黒漆塗とし、水葵の花には厚貝を貼り、草には螺鈿、錫板、鉛板の3種類の材料を用い、流水は金の平蒔絵で描く。』

 

 

水葵は淡水に生える抽水植物で、私はまだ見たことがないですが紫がかったブルーの花を咲かせます。

上部中央、下部左側に描かれているのが水葵ですね。

丸い玉はなんだろう?

 

尾形光琳  山水・寿老人図団扇 

『寿老は中国・宋時代の人物で、日本では七福神の一人である。
身長三尺(約90cm)、長頭白髪、寿命を記す巻物をつけた杖を持つ長寿延命の画題であり、漢画主題の道釈人物画の和様化を示す一例である。』


道釈人物画: 道教や仏教に関係のある人物画。主に、神仙や仏教の羅漢・観音などを画題とする。
日本では鎌倉・室町時代に盛行。

 

落款「法橋光琳」、印章「澗声(かんせい)」白文方印。

 

尾形光琳  亀図 扇面 

 

尾形光琳  方形絵替盆 

鉋目(かんなめ)状の千段をつくり、金泥描きで松、菊、柳、葛葛(くずかずら) 、千鳥などの図様が表されている。

 

重要文化財  尾形光琳  樵夫蒔絵硯箱

蓋面に粗朶(そだ)を背負い山路をくだる樵夫を、鮑貝、鉛板を用いて表す。 

※粗朶: 木の枝を切り取ったもの。

 

 

 

2019年02月10日(日)撮影。 この時は蓋を開けた状態で展示されていました。

内部の意匠はゼンマイ?

 

伝 尾形光琳  秋草図屏風 

『秋草図は、琳派においてよく扱われる画題で、本図は秋草の群生を上下に並置している。
菊の表現には2種類見られるが、花弁を線描きせずに円形に色塗りする表現には、独特の装飾性がみられる。』

 

やっぱり秋草図が好きドキドキ

 

(右隻)

(左隻)

落款「法橋青々光琳」、印章「澗声(かんせい)」白文方印、「方祝(まさとき)」朱文円印

葉の色合いが素敵。

落雁のように隆起した菊。

 

国宝 尾形光琳  紅白梅図屏風

また会えて嬉しいです☆

 

尾形光琳  鷺に橋蒔絵螺鈿印籠 

『鷺に橋の意匠で、蓋の甲から側面にかけて鉛板で月を表し、鷺は割貝の手法を用いた厚手の螺鈿を貼り、橋は鉛の金具、杙(くい)は螺鈿と赤銅、波は金平蒔絵で表す。
蓋裏には「法橋光琳造(花押)」の針書銘がある。』

 

光琳の印籠を見るのは初めて。

月はどこにあるの?

 

尾形光琳  立葵蒔絵螺鈿印籠

 

伝 尾形光琳  絵替丸盆 

『黒漆塗に金泥で「梅に鶯」「紫陽花」「船頭」「菊」「椿」を描いている。
速筆で生き生きとした描線。』

 

李白観瀑図」を彷彿とさせる表情溢れる、なだらかな線が良いな~。

 

尾形光琳  秋好中宮図(あきこのむちゅうぐうず)

『『源氏物語』の「少女(おとめ)」に取材したもので、秋好中宮が蓋に色とりどりの紅葉を乗せ、文を添えて紫の上のもとへ届けさせたというストーリーを、雅やかな情緒を漂わせながら描いている。』

 

解説を読んで、初めてこの画の状況が分かりました。

 

 

紅葉を盆に乗せて送るなんて、なんて風流。

今の季節にぴったりなお軸。

 

尾形光琳  寒山拾得図 

 

尾形光琳  琴高仙人図

『琴高が中国の仙人で、ある日涿水(たくすい)に入って竜子をとらえると約し、約束の日に鯉に乗って水中より現れたという。』

 

尾形光琳 大黒天図 

『通常は二つの俵の安定した形から動き出したように一つ俵に乗る大黒天である。
光琳の後援者として知られる銀座の役人、中村内蔵助が賛を書いており、光琳の大黒天図中で最も資料的価値が高い。』

 

『早乙女の うたにあわすか 足拍子』
(風林館主は中村内蔵助の号)

 

MOA美術館では、文字を起こして展示してあるので助かります。

「うたにあわすか」とは、とても自分では読めない。 「う」しか分からない。

「足拍子」が「三拍子」に見えてしまう。

 

 

大黒天さまが可愛い。