5/24(金)「美を紡ぐ 日本美術の名品 ―雪舟、永徳から光琳、北斎まで―」@トーハク | そんな感じ。 since March 28, 2005

そんな感じ。 since March 28, 2005

日常生活の中で、ふと感じたこと。

関心したこと。

その時の感性のおもむくままに気ままに書き留めています。

2019年05月24日(金) 晴

 

今日は退社後、トーハクで開催されている「美を紡ぐ 日本美術の名品 ―雪舟、永徳から光琳、北斎まで―」を見に行きました。

 

 

前期展示だった「唐獅子図屏風」が通期展示になり、前から見たかった久隅守景の国宝「納涼図屏風」が追加展示になったので、これは行かねば!と慌てて金犬くんで前売り券(1,000円)を買ったのでした。

 

17:37

今日は金曜日で21時まで開館しているせいか、人が多かった。

 

17:39

表慶館の前にもすごい人だかり。

頭が小さくて背が高い黒いスーツの男性が沢山いるなぁ~と思ったらアルマーニのショーが開かれるみたい。

フォトセッションの場所が設けられているので芸能人も来るのかなぁ~と思っていたら、西島秀俊、斎藤工、山崎賢人くんが来ていみたい。

ZOZOの彼女さんもいたようですよ。

 

17:43

 

「日本美術の名品」展は充実した出品内容で、すご~く楽しめました☆

 

「美を紡ぐ 日本美術の名品 ―雪舟、永徳から光琳、北斎まで―」 出品リスト

 

 

唐獅子図屛風は右隻が狩野永徳筆で、左隻が狩野常信筆。

常信が描いた虎は永徳より線が優しくて、表情もちょっとユーモラスでした。

 

長沢芦雪筆の花鳥遊魚図巻、良かった~。

やっぱり芦雪、めちゃくちゃ上手い。

特にすずめが良かった。

竹内栖鳳より上手くない?

 

北斎の西瓜図も見られて良かった。

すんごいお得感を感じた。

 

尾形光琳の「八橋図」 と乾山の「八橋図」 を並べて展示してあるのも面白かった。

『伊勢物語』の第九段「東下り」の一場面を兄弟、それぞれに描いていて、光琳は物語の挿絵の如く、かきつばたが咲く川のほとりで三人の公達が歌を詠んでいる絵。 中央に乾飯が描かれている。

乾山は、橋が少しずつズレながら四つ並び、かきつばたが咲いている図。

どちらが面白いかといえば乾山の方。

てか、この絵が光琳の国宝「八橋蒔絵螺鈿硯箱」の原画になってない???

メトロポリタン美術館所蔵の光琳作「八橋図屏風」も乾山のこの絵から着想を得たの???

乾山の焼き物って、あまり趣味じゃなかったけど、乾山、すごいかも!?と思ったのでした。

 

 

【特別出品】

 

 

「ねかはくは 花のしたにて 春しなん そのきさらきの もちつきのころ」と詠んだ西行法師の西行物語絵巻を俵屋宗達と尾形光琳がそれぞれ模写したものを並べているのも興味深かった。

人物の表情とか、宗達の方が上手くね?

 

竹内栖鳳の弟子、西村五雲の「秋茄子」もキツネの図柄好きの私にはたまらなかった。

タイトルは「秋茄子」だけど、キツネが3匹、寝たり、飛び跳ねたりしている可愛い絵でした。

 

そして、もう、なんといっても心ひかれたのは久隅守景の「納涼図屏風」。

 

久隅守景(くすみもりかげ)は狩野探幽の弟子で、最も優秀な後継者と言われた絵師。

だけど国宝カレンダーに掲載された代表作、「納涼図屏風」を見て、「なぜにこれが国宝?」と首を傾げていたのでした。

そしていつか実物を見てみたいものだと思っていたのでした。

→ 2015年04月10日(金)

 

2017年に台湾の故宮博物院南院で開催された「日本美術之最」展で久隅守景の耕作図屏風を初めて見て、実力の程は分かったけど、それでも「納涼図屏風」が国宝に選ばれた理由はわかりませんでした。

→ 2017年01月20日(金)

 

そして今日、その「納涼図屏風」に初めてお目にかかることができたのですベル

 

↑「納涼図屏風」の絵葉書(100円・税込)

 

なんとものどかな一家団欒の図。

でも、母親は上半身裸なのに、父親の方は着物を纏っているが、ちょっと不自然な気がする。

って、よく見たら・・・

 

 

父親が着ているのは半袖で、紗の着物?

江戸時代初期、農民がそんな洒落た着物を着ていたのか?

それはさておいて、スケスケの着物の下に見えるたっぷりした腹が妙に艶めかしいじゃないか。

絵葉書の写真では分かりずらいかもしれないけど、本物を見れば、紗の羽織物から褌が透けて見えるのがエロいじゃないか。

なんじゃこの強烈な江戸のエロティシィズムは。

 

それにしても男のたっぷりとした腹といい、女の滑らかな肌といい、栄養状態がすこぶる良さそうで、江戸初期の農民はたらふく食べて、瓢箪の下でのんびり夕涼みできるほと、豊かだったのか。

男は髭をたくわえていて、ちょんまげはちょっとショボイけど、インテリっぽい顔立ち。

彼は本当に農民なのだろうか?

よく見れば腕がかなり広くて、はだけた着物の下に胸筋の線も描かれているから、はやり力仕事をしているのだろう。

 

そういえば子供も片肌脱いで涼んでいる。

 

男は上半身を隠し、女は腰巻で下半身を隠すのが当時の風俗だったのか。

 

とにかくおっさんのスケスケコスチュームにやられて、なんか、のんびりしてていいなぁ~。

こういった作品を国宝にしてしまう日本っていいなぁ~と感じ入ったのでした。

 

この後、3回もこの作品の前に戻って、でっ腹と褌を舐めるように眺めてしまったのだから、やはり国宝の威力、恐るべしでありました。

 

19:06 

特別展を見終えて、平成館のドリンクコーナーで晩ご飯。

POINT ET LIGNEで買ってきたのサーモンサンド(464円・税込)と鶴屋吉信 売店のコーヒー(324円)。

前回のゆりの木の天婦羅盛そばにはガッカリしちゃったから・・・

 

19:15

前回感動したサービスコーナーの自販機アイス 木苺のチーズケーキアイス(130円・税込)をデザートに。

 

さて、これから法隆寺宝物館に行こう。

 

(づつく)