2/22(金)ル・コルビュジエ展 @西洋美術館 | そんな感じ。 since March 28, 2005

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日常生活の中で、ふと感じたこと。

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2019年02月22日(金) 晴

 

美術展の前売券を何枚か買ってあるので、都美館で開催されている「奇想の系譜展」に行こうかなぁ~と思ったけど、これは展覧会に行く前に辻惟雄(つじ・のぶお)先生が書かれた「奇想の系譜」を読んでからの方が絶対、楽しめるなぁ~と思ったので、今日は「ル・コルビュジエ展」を見ることにしました。

 

13:51

 

いつものように荷物をロッカーに預けて、地下の特別展の入口に行こうとしたら階段にロープが張られている。

「おや?」と思ったら、「ル・コルビュジエ展」の入口は通常、常設展の入口になっている19世紀ホールの入口でした。

西洋美術館本館を設計したのはル・コルビュジエ(1887-1965)ですものね。

 

≪国立西洋美術館本館は、所蔵品が増えるにつれて建物が中心から外へ螺旋状に拡張する「無限成長美術館」のコンセプトに基づいています。

ル・コルビュジエは、日本の新しい美術館のコレクションが19世紀の印象派から20世紀の美術へ、さらに未来へと発展することを想定して、「無限成長」の基点である建物中央の吹抜け空間を「19世紀ホール」と名づけました。

現在、本館は中世末期から18世紀までの西洋美術作品の常設展示に使われていますが、ル・コルビュジエの意図は「近代の精神を集約し普及する拠点」としての美術館を作ることだったのです。

今回の展覧会は、ル・コルビュジエの設計によるこの本館の中に、彼自身の多様なジャンルの作品と同時代の先端的な芸術家たちの絵画・彫刻を展示し、彼が提唱し続けた「近代の精神」をよみがえらせます。≫  「ル・コルビュジエ展」サイトより

 

14:11

いつも展示されているロダンの彫像が撤去され、ル・コルビュジエ設計の建築模型が並ぶ19世紀ホール

 

 

≪20代のシャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(=ル・コルビュジエの本名)が第一次世界大戦後の復興のために考案した住宅構法システム。

石を積み上げた壁で建物を支える伝統的な方法に代わり、床スラブと柱による構法を提案した。

この方法を用いれば、柱を外壁より内側に入れることで「自由なファサード(=建物の正面)」が可能になり、さらに、階ごとに平面構成を変える「自由な平面」も実現できる。

ル・コルビュジエの新しい建築を支える技術的な前提として最も重要なものである。≫

 

14:44 2階展示室から19世紀ホールを見下ろす。

 

第一次大戦の終結直後の1918年末、シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(=ル・コルビュジエの本名)と画家アメデ・オザンファンは、機械文明の進歩に対応した「構築と総合」の芸術を唱えるピュリスムの運動を始めました。

彼らは、近代生活を支える科学が法則に基づくのと同様に、芸術にも普遍的な規則がなくてはならないと主張し、比例と幾何学によって明快な構成を作りあげるピュリスム絵画を二人三脚で追求しました。

 

 

初期のジャンヌレの作品は黄金比に則って、パイプ、楽器、瓶などの静物を構成する作品を描いていました。

 

第一次大戦後のパリの美術界では、1910年代初めに注目を浴びたキュビスム(立体派)が第二の隆盛期を迎えていました。

キュビスムの絵画は描かれる対象の形を解体して、20世紀初頭の美術に革新をもたらしました。

オザンファンとジャンヌレは当初、キュビスムを「(大戦前の)混乱した時代の混乱した芸術」と批判していましたが、数年後にはキュビスムの芸術家たちの業績を認め、ピュリスムの先駆者に位置づけるようになりました。

 

今回の展覧会では、パブロ・ピカソ、ジョルジュ・ブラック、フェルナン・レジェ、フアン・グリスの作品が展示されていましたが、み~んなイケてて好きでした。

私、元々、幾何学模様が大好きなんです。

普段は中世の宗教画が展示されている空間に、モダンなキュビズム作品や、コルビュジエがデザインしたチェアーが並んで、いつもと雰囲気がまったく異なる本館展示室が新鮮でした。

 

16:36

 

「ル・コルビュジエ展」を見た後、さくらテラスのタリーズで「奇想の系譜」を読みながら休憩。

カフェラテ(360円・税込)にシナモンを振りかけて、カプチーノに。

タリーズのカフェラテはフォームミルクがしっかりしていて美味しい。

 

18:35

 

晩ご飯は地元のお蕎麦屋さんで盛りそば(500円・税込)