車票 | そんな感じ。 since March 28, 2005

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日常生活の中で、ふと感じたこと。

関心したこと。

その時の感性のおもむくままに気ままに書き留めています。

2015年01月25日(日) 曇りのち晴れ


このところPCを開けるのが面倒で(←最近“面倒”という台詞が多いですね・・・)、スマホで済ませてしまう。

でも、スマホで入力するのは、えらく大儀なので(←“面倒”という言葉を回避する為に“大儀”にしてみました。)、ブログのアップも滞りがち。


youtubeもスマホで見ているのですが、今日はニッキーさんの映画までスマホの小さい画面で見てしまいました。


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2008年に撮影し、2009年5月に公開されて『車票』という映画。

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ニッキーさん、若い。 37歳~38歳くらいの頃。

丁度、前妻との“暗黒の(?)”結婚生活を送っていた頃かな。

映画を見ていても、この時のニッキーさんにはあまり“オーラ感”がなかったな。


ニッキーさんは香港時代はB級映画にかなり出演していたみたいだけど、ちょっとした大作への出演といえば、2006年の『墨攻』。

ニッキーさんは弓の名手、子団役で、無言で弓をひっぱってました。

(って、最初の10分で挫折した私が語る資格はまったくないが。)


『車票』は、その『墨攻』の監督、張之亮が監督をつとめ、原作は台湾の作家の文芸作品。


“車票”とは切符のことですが、修道院に捨てられ、修道女に育てられたヒロインが捨てられた時の荷物に入っていた切符を頼りに生みの親を探すというストーリー。

ニッキーさんはヒロインの幼馴染で、子供の頃、両親を亡くした青年役。

ヒロインの親探しの旅に付き添い、チベット(かな?)などの大自然を旅し、子を捨てざるを得なかった母親のわが子に対する切ない思いを知る。


自然の映像が素晴らしくて、スマホの小さな画面で見ていたのに、頭の中には大自然が広がる。

一年に一度だけ、修道院に仕事にやってきて、一言も娘と口をきくこともなく、ずっと娘を見つめて続けていた母親の切ない愛情に一瞬、ホロリとなった。


一番、心に残ったのは、狭い沼地を牛に耕させている子供のシーン。

泥土に脚を取られながら、ずっと、ずっと耕し続ける。

ヒロインが「いつまで続けなければならないの?」と尋ねると、ニッキーが「一輩子(一生)」と答える・・・。


自然は素晴らしいが、この村にいる限り、泥に足を取られながら、狭い土地を、延々とぐるぐる回りながら、耕し続ける一生を送るしかないのだ。

まともに学校にもいけず、ロクに字も読めないまま、一生を終える・・・。


ヒロインは捨てられたからこそ、大学まで出て、大都会で自分の可能性を見出すことができたのだ。

莫言の「白狗秋千架(白い犬とブランコ)」 という小説が思い起こされた。


たまたまyoutubeで見つけて見始めた映画だったけど、1時間半、飽きることなく画面に惹きこまれた。

せめてスマホではなく、アイパッドで見れば良かったなぁ~と思った。