握れなかった手 | 膵臓ガン4b 母を看取るまで

膵臓ガン4b 母を看取るまで

知り合いが膵臓ガンで亡くなった縁で膵臓ガンブログを拝見していましたが、自分の母親が膵臓ガンになってしまいました。2年間、肝転移ありで戦い抜いた母の最期までを記録します。

秋も深まり、母を亡くしてからもう8ヶ月経ちます。

話がしたいなあ。

ふと、在宅医療になってからの事思って。。

あんなについ数週間前まで元気だった母が、日に日にできないことが多くなってく。
介護ベッドで眠る母を、自分が普通に受け入れていたことが未だに信じられません。

母がこんな姿になるなんて。見たくなかったし少しでも長く家で介護してあげられるって思っていたから。
母も死を恐れてはいなかったけど、今まで元気だった分1日単位で変わる体の変化にはついていけませんでした。

ずっと畳に布団で過ごしてきた母。
慣れない介護ベッドに初めて移動した初日。
まだ肝性脳症が進んでいない母が冗談っぽく手を差し出してきた。
「ベッド怖いから寝るまで手を握ってて(笑)」

私は手を一瞬握り返したけど、そんなドラマみたいな、死を感じさせるような事をしたくない気持ちと認めたくない気持ちと照れ臭さが絡み合って、
「そんなん嫌だよー」って手を振り払ってしまった。

本当にごめんね。

手を握ってあげたかった。

そんな早く逝くなんて思わなかった。





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