天は赤ワイン河のほとり | *tapi旅* おかわりトルコ!イスタンブール

*tapi旅* おかわりトルコ!イスタンブール

何度も「おかわり」したくなる国トルコ。
勢い余って移住し、ゆるく激しいイスタンブール暮らしを堪能。満腹帰国後も、つまみ食いトルコ活動継続中!

金曜の帰り道。


普段ならハナキンを街中で楽しむ人々も

そのほとんどが家路を急ぐ。

 

電車内は乗車率75%といった感じ。

混雑気味の車内で地味にドキドキする。

 

私が座っていたすぐ近くに立っていた

ひとりのサラリーマン(推定50歳)が

慌てふためき出した。

 

「す、すみません・・・」

と、ウイスパーヴォイスが

聞こえて来た次の瞬間、どこからともなく

芳醇な葡萄のかほりが。


私を含め、その場に居合わせた人々は

ナニゴトかと、一瞬カタマル。

 

床に目をやると

そこには赤く流れる液体が。

電車の揺れに合わせ

その範囲はみるみる広がっていく。

 

車内に突如出現したのは、そう

ライン川ならぬワイン川・・・

天は赤い河のほとり ならぬ 

天は赤ワイン河のほとり であった。

 

 

借景ゼラニウムさん inイスタンブール

 

 

目の前で何が起きたのかを認識した

カタマリ集団。
一斉に各々のカバンをガサゴソし出す。

 

ティッシュを差し出すひと 

ビニール袋を差し出すひと (←用意いいな!)

瓶の破片で怪我してないか気遣うひと

充満した匂いをどうにかしようと窓を開けるひと。

まさかの粗相wに

ただでさえ大慌てであろうご本人

更に次の駅で降りなきゃならないらしく

テンパるテンパる。

きっと、電車降りる準備してたら

ワインの瓶が割れちゃったんだろうねぇ。

車内にできた川はもはや

鉄道会社の方のお力を借りるしかないが

居合わせた運命共同体たちも

できる範囲のお片付けを手伝う。


私が瓶の破片を拾おうとしたら

前に立っていた男性が遠慮がちに

「あっ・・・」と言って、私の行動をさえぎり

ティッシュで包む形で破片を拾ってくれた。

顔見てないけど、とっさのイケメン行為に

胸キュンtapiさん。笑

ご本人様、片付けが追い付かず

結局、ひと駅乗り過ごしちゃった様子。

 

「すみません、臭くなっちゃってすみません、、、」

と、身をすくめて次の駅で下車。



ワインと一緒に転げ落ちたカップケーキ。
きっと、今週も頑張った自分へのご褒美で

(もしくは家族へのお土産に?)

ワインとカップケーキで

おうちで過ごすハナキンに

華を添える予定だったんだろな~

だいぶ予定狂っちゃっただろうけど

周囲の人たちのとっさの反応に

救われただろうな~。


みんな控えめながら、小さな声ながら

声を掛け合って手を差し伸べて。

その場に居合わせた人たちが協力して

目の前で起きた問題を解決する

ということが日常茶飯事だったトルコ生活。

 

東京での暮らしは

他人とコミュニケーションを取ることって

ほとんどないから・・・

トルコ被れのtapiさん

なんかジーンと滲みちゃったなぁ。

 

靴裏がしっかりワイン川を踏んづけたけど

そんなん、かまへんかまへん。

 

うっかりほっこりなハナキンの夜、なのでした。

 

 

ご愛読ありがとうございます!

ポチッと押してくれると、喜びます。

↓ ↓ ↓

にほんブログ村 海外生活ブログ トルコ情報へ