金曜の帰り道。
普段ならハナキンを街中で楽しむ人々も
そのほとんどが家路を急ぐ。
電車内は乗車率75%といった感じ。
混雑気味の車内で地味にドキドキする。
ひとりのサラリーマン(推定50歳)が
慌てふためき出した。
「す、すみません・・・」
と、ウイスパーヴォイスが
聞こえて来た次の瞬間、どこからともなく
芳醇な葡萄のかほりが。
私を含め、その場に居合わせた人々は
ナニゴトかと、一瞬カタマル。
床に目をやると
そこには赤く流れる液体が。
電車の揺れに合わせ
その範囲はみるみる広がっていく。
車内に突如出現したのは、そう
ライン川ならぬワイン川・・・
天は赤い河のほとり ならぬ
天は赤ワイン河のほとり であった。
借景ゼラニウムさん inイスタンブール
目の前で何が起きたのかを認識した
カタマリ集団。
一斉に各々のカバンをガサゴソし出す。
ティッシュを差し出すひと
ビニール袋を差し出すひと (←用意いいな!)
瓶の破片で怪我してないか気遣うひと
充満した匂いをどうにかしようと窓を開けるひと。
まさかの粗相wに
ただでさえ大慌てであろうご本人
更に次の駅で降りなきゃならないらしく
テンパるテンパる。
きっと、電車降りる準備してたら
ワインの瓶が割れちゃったんだろうねぇ。
車内にできた川はもはや
鉄道会社の方のお力を借りるしかないが
居合わせた運命共同体たちも
できる範囲のお片付けを手伝う。
私が瓶の破片を拾おうとしたら
前に立っていた男性が遠慮がちに
「あっ・・・」
ティッシュで包む形で破片を拾ってくれた。
顔見てないけど、とっさのイケメン行為に
胸キュンtapiさん。笑
ご本人様、片付けが追い付かず
結局、ひと駅乗り過ごしちゃった様子。
「すみません、
ワインと一緒に転げ落ちたカップケーキ。
きっと、今週も頑張った自分へのご褒美で
(もしくは家族へのお土産に?)
ワインとカップケーキで
おうちで過ごすハナキンに
華を添える予定だったんだろな~
だいぶ予定狂っちゃっただろうけど
周囲の人たちのとっさの反応に
救われただろうな~。
みんな控えめながら、小さな声ながら
声を掛け合って手を差し伸べて。
その場に居合わせた人たちが協力して
目の前で起きた問題を解決する
ということが日常茶飯事だったトルコ生活。
東京での暮らしは
他人とコミュニケーションを取ることって
ほとんどないから・・・
トルコ被れのtapiさん
なんかジーンと滲みちゃったなぁ。
そんなん、かまへんかまへん。
うっかりほっこりなハナキンの夜、なのでした。
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