トルコde出産立ち会った!【2】 | *tapi旅* おかわりトルコ!イスタンブール

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何度も「おかわり」したくなる国トルコ。
勢い余って移住し、ゆるく激しいイスタンブール暮らしを堪能。満腹帰国後も、つまみ食いトルコ活動継続中!

 

友の出産から10日余りが経ち

立ち会い時の記憶も薄れてきた今日この頃。

忘れる前に、書いておかねばね~。

 

前回の記事は↓コチラ↓から。

トルコde出産立ち会った!【1】

 

 

「5分おきくらいに鬼に変身してる」

との報告を旦那クンより受け

出産前夜、23時頃病院へ向けて出発。

 

病室に入ってまず思ったのは

日本(東京)の病院で言ったらきっと

“スイートルーム”の部類に入るであろう

トイレ・シャワー室付きの広々とした個室にビックリ。

これなら付添人も、同室でのんびりできるわー。

(トルコでの出産のスタンダードが、この環境なわけではないだろうけど。)

 

5分おきに鬼に変身するものの、波が来てない間は

まだまだ元気な妊婦ちゃん。

 

「例のアレ、今のうちにやっときましょ!」と

妊婦持参のスケッチブックとペンを取り出す。

 

陣痛中の妊婦さんが描いた富士山の絵を受け取ると

子宝に恵まれるというジンクスがあるらしい。

 

ということで、鬼に変身している最中の妊婦に

「先生、お願いします!」と容赦なくスケッチブックとペンを差し出す。笑

 

子宝に恵まれることを望んでいるお友達に

一枚一枚、心を込めて富士山を描く“先生”。

 

どさくさに紛れて、将来のために、私も描いてもらっときました♪

 

 

 

富士山もたくさん描いたし

あとは、ひたすら陣痛と闘いながら“その時”を待つのみ。

 

私はひたすら“妊婦なう”の動画をちょこちょこ撮っては

日本にいる彼女のお母さんに送りつける。笑

娘の一大事に立ち会えず

さらに何かと心配事の多いトルコでの出産。

それはそれは、ご両親も生きた心地がしないことでしょう。

(自分の親のことはさておいて、人の親の気持ちには寄り添える。ははは。)

 

最初のうちは

まだまだ体力的にも精神的にも余裕のある様子だったけど

刻一刻と、病室内の空気感も変わって行く。

 

けれども私はお構いなしに

「大事な任務なもんで。」くらいの勢いで

陣痛に苦しんでいる様子も含めて

動画や写真を撮っては、お母さんに送信。

 

 

陣痛の痛みが、徐々に強くなってきて

鬼に変身すると、呼吸が乱れ始める妊婦。

出産の知識はゼロだけど

これはきっと呼吸を整えないといけないのでは?と思い

気も呼吸も乱れまくっている妊婦をナデナデしながら

「吸ってぇ~、吐いてぇ~。吸ってぇ~、吐いてぇ~。」と

ヨガの先生になった気分でw声掛けをしてみる。

 

この声掛けが、良いんだかウザいんだか

いまいち妊婦の反応からは分からなかったので

さらに5分後、再び鬼に変身した際には

特に声掛けをせずに見守っていたんだけど

「吸ってぇ~、吐いてぇ~。って言って。泣」

と、妊婦からおねだり入りました~。

 

それ以降、陣痛が来るたびに延々と

「吸ってぇ~、吐いてぇ~。」の声掛け。

 

あまりにも頻繁に声掛けが必要だから

妊婦的に申し訳なくなったのか

一度、陣痛中に声掛けしてる私の声を録音して

次に陣痛が来たときに、録音した声を聞きながら

その声に合わせて呼吸を整える妊婦。

本人必死なんだけど、ケータイのスピーカーに

耳を押し付けてるその姿がなんだか滑稽で、笑えたり。

 

私が少し離れてるときに陣痛が来て

旦那クンがなでなでしながら

「吸ってぇ~、吐いてぇ~。」をやってる姿を見たときは

そのふたりの姿があまりにも神々しくて

感動しつつ、もちろん動画でキャッチしてお母さんに送信。

 

動いた方が、お産が進むということで

合間合間で、ベッドから起き上がって病室の中を動き回ったり

配給されたバランスボールに乗って、陣痛の痛みを軽減したり。

 

この日の朝、みんなでカフェで“最期の朝食”をして以降

まともに食事をとっていない彼女。

入院してからは、飲食厳禁と言われてしまい

陣痛との闘いで、体力も消耗する一方。

夜が深くなるに連れ睡魔も襲って来るわで、踏んだり蹴ったり。

 

バランスボールに乗って揺れながら

自らバランスを取ることがもはや難しい状態につき

ボールの両脇に椅子を設置して、椅子の背もたれに腕を置いて

身体を支えつつ、ひたすら痛み逃し&陣痛促進に励む妊婦。

 

その姿がまるで

“試合に負け、リングの角で燃え尽きて灰になったボクサー”

かのようで、哀愁漂っておりました。

 

陣痛の間隔が4分になってから、早数時間。

ベッドに横たわったり、起きてバランスボールに乗ったり

点滴したり、診察したり。

 

妊婦は4分ごとに苦しみ

旦那クンと私は4分ごとに声掛けをし。

そんな中でも、ふとした瞬間に

意識が飛んで寝落ちしている私達。

 

時刻は早朝6時半。

数時間に一度の診察時間がやってきて

衝撃の報告。

 

「子宮口、まだ4センチのままだから、一度、食事を摂りましょうか。」

 

・・・ポキッ。

 

あ、今折れた。

妊婦のココロ、今、完全に折れました~~~。

 

一晩、4分おきの陣痛に耐えてもなお、変わらぬ子宮口4センチ。

心身ともに疲れ果てている妊婦には、あまりにも残酷な報告なのでした。

 

追い打ちをかけるかのごとく、運ばれてきた朝食ってのも

エネルギーが全然沸いて来なさそうな内容のもの。

 

 

もはや食欲という欲求など失せてしまった妊婦にとっては

どんな内容だろうとアガることはなかったんだろうけど。。。

 

結果、ほとんど食べずに終了~。

 

 

まだまだ“その時”までには時間が掛かりそうな雰囲気だったので

私もリフレシュして気合を入れ直そうと、一度帰宅。

1時間ほど睡眠をとり、旦那クンに最新の状況を確認。

 

担当医の先生が出勤して、陣痛促進剤を投与したものの

まだ時間はかかりそう。とのことなので、コーヒー飲んでシャワー浴びて。

 

午前9時過ぎ。

パン屋さんでパンでも買って、病室行こうかな~。なんて思いつつ

何か必要なものがないか、旦那クンに電話を掛けてみる。

 

と!

電話口の向こうから聞こえて来る、うめき声。

明らかに、先ほどまでの状況とは違う、緊迫感。

それでも尚、もうちょっと時間が掛かりそうとのことなので

 

腹が減っては戦は出来ぬ。だし、やっぱパン屋寄るかなー。

でも、あのうめき声、尋常じゃなかったしなー。

やっぱ病院に直行しようかなー。

 

なんて悩みつつ、家を出て、病院に向かっている道中

「分娩室来た。」 と、旦那クンから衝撃のメッセージ!

 

え、え、えぇぇぇぇ?

どゆことどゆこと、それってDo You Kotoooooo???

 

「もしかしたら、中に入れないかも。」

の言葉に心が折れそうになりつつ、もちろんパン屋などすっ飛ばしで

病院めがけてダッシュするのでありました。

 

最終回は↓コチラ↓から♪

第3話/終

 

 

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