ダルベ、だるべ・・・は?!クーデター?!!!!! | *tapi旅* おかわりトルコ!イスタンブール

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何度も「おかわり」したくなる国トルコ。
勢い余って移住し、ゆるく激しいイスタンブール暮らしを堪能。満腹帰国後も、つまみ食いトルコ活動継続中!

 

毎度毎度、トルコで何かが起きるたび

トルコ国外にいる家族・友人・知人のみなさんの

心臓をキュッとさせてしまっていること、心苦しく思っております。

 

ご存知の通り、先日7月15日夜(トルコ時間)

トルコ国内でクーデターが発生しました。

結果から申し上げますと、非常で異常な事態はたった一夜で終わり

現在は、表面的にはごくごく通常どおり街は動いております。

(もちろんみんな、心中穏やかじゃないでしょうし、今後のことは分かりません。)

 

 

私の安否を心配してくれているみなさんへの報告

そして現地の様子を知りたい方々への共有として

参考になるかわかりませんが、私の経験したことを記しておきたいと思います。

(ちなみに、めっちゃ長いです。)

 

 

私が異変に気づいたのは、7月15日(金) 23時前のこと。

シャワーも浴びたし、ネットサーフィンでもしながらゆっくりしようかな。

なーんて思いPCを開きました。

Facebookを開こうとすると、クルクルクルクル。なかなか開かない。

なんかまた、規制でもかかってんのかな?と、クルクル終了までPC放置。

(トルコじゃFBやTwitterがアクセス規制されるのは朝飯前。もはや驚かない。)

 

クルクルが終了し、Facebookのタイムラインに目をやると

イスタンブール在住でカナダ人ジャーナリストの知人の投稿が。

 

何かが起きたみたいだ。

イスタンブールでは軍によってボスポラス第一・第二大橋が封鎖され

アンカラではジェット機が低空飛行しているらしい。

 

 

・・・。

 

その書き方・・・

こわっっっ!!!!!

 

我が家にはTVがないので

急いでネットからCNN TÜRKのLIVE放送をチェック。

*トルコ生活豆知識①*

ネットで “canlı tv” と検索すると、各TV局のLIVE放送を見られるサイトが

わんさかヒットしますよ。ちなみにこれ、日本からもアクセス可です。たしか。

 

見慣れたボスポラス大橋の光景に

見慣れない迷彩服姿の人たちがいっぱい。

 

・・・こわっっっ!!!!!

 

 

Fecebookがクルクルしてたの、このせいか。

てことはTwitterも同じ状態だろうし・・・よし、Instagramだ!

と、Instagramを開いてみると、予想通り通常稼働。

さっそくハッシュタグ検索を #türkiye (トルコの意)で試みる。
すると、出て来た出てきた、みんなの投稿。

 

ナナメ読みの結果、とにかくトルコ人のみなさんも

この国で今、一体何が起きているのか

正確な情報はイマイチつかめていない模様。

 

CNNでもそうだったけど、インスタのみんなの投稿でも

共通して使われているのが“Darbe/ダルベ”という言葉。

初めてみる単語に

「Darbe、ダルベ・・・だるべってなんだるべ?」くらいの勢いで ←不謹慎でごめんなさい。

調べてみて驚愕。

 

Darbe = クーデター

 

クーデター、クーデター、、、くぅでたぁ???

あまりにも今までの私の人生とは無縁な単語に、カタマル。

 

 

正確な状況はよく分からんけど

とにかく2つの橋の片道が封鎖されていて、明らかにこの国で何かが起きている。

なんならクーデターとかいうやつかもしれないっていうウワサ!

というのは理解できたので、外出中だった友達にソッコー電話をして

早く帰って来るよう伝える。

 

そうこうしているうちに

イスタンブール在住でトルコ語上級者の日本人の友人から連絡があり

現在報道されている内容を、簡潔に説明してくれました。

まじ、ありがたい。そういう連絡。アリガトウゴザイマス~!

他の友人たちとも情報交換をしつつ、ドキドキどきどき。

 

正直、良くも悪くも「テロ」には免疫ができてしまい

テロの報道を聞いても、動揺して取り乱すことはないけれど

初めて聞く「クーデター」の言葉には、完全に動揺。

 

この後、何が起きるのか、この街がこの国がどうなってしまうのか

温度感がぜんっぜんわからなくってアワアワワ。

 

唯一救いだったのは

目の前のアパートに住むおじちゃんが、ソファに寝っころがりながら

TVを観ている、緊張感のないその姿。

外国人の私がこのニュースを知ってるんだから

トルコ人のおじちゃんが知らないわけがない。しかもTV観てるし。

何の番組観てるのかはわからないけど、なんなら同じニュースかな?

なのに寝っころがった体勢のままだし。

 

トルコ人がその温度感なのであれば

きっと、今すぐ動かなきゃいけない事態ではないってことだ。

と、思いつつ、かといって大人しく座っていることも出来ず

何かしておくべきことはないか?と自問自答。

 

結果・・・

 

①日本の家族への安否報告

これは毎度そうですが、日本でも報道されそうな内容の出来事があったときは

一目散に日本の家族へ連絡を入れます。

基本的に、トルコで何か起きてから日本で報道されるまでは少々時間が掛かるので

日本で報道される前に、自分が無事であることを家族には連絡するようにしています。

それをやるのとやらないのじゃ、家族の心の持ちようも全然違うみたい。

・・・そりゃそうだ!

 

②貴重品&着替えの準備

万が一、家を離れなければならない状態に備えて、リュックに詰めつめ。

ここ10年間分の撮影した画像データが入ったHDDを詰めてる自分に気づいた時には

ちょっと笑えたり。

 

③汲み水の確保

万が一、ライフラインが切断された時に備えて、汲み水を大量確保!

以前、イスタンブールで丸3日間の断水を経験して以来

空きボトルに何本も汲み水は常備していましたが

最悪、飲み水として使用することも想定して、ボトルを洗い直して水も入れ替え。

 

④ケータイ・PC・iPadの充電

③に同じく、停電に備えて、電子機器をフル充電!

PCとiPadはWiFiが繋がってないとネットが使えないけど

ケータイは使えるのでありがたい。
*トルコ生活豆知識②*

トルコ在住の日本人の方で、WiFi環境下でしかネットが使えない

というケータイ契約をしている方を結構見受けるのですが

緊急時の情報収集のためにも、WiFi環境下でなくても、いつでもどこでも

ネットが使えるような契約にしておくと便利で安心です。 ←まわしものじゃないよw

私の場合、Turkcellのパケットプランを利用してますが、月額30TLで

ネット2GB・通話500分・SMS1000通てな内容です。(通話とSMS、そんないらんw)

一度Turkcell店舗でプラン契約すれば、その後はケータイにチャージさえしとけば

毎月自動的にチャージ分から30TLが引かれて、プラン自動更新となります。

店舗に行かずとも、HPから契約できるかも~。要チェックです。

 

 

そうこうしてるうちに、友人が帰宅。

ひとりぼっちの状況を脱し、ホッとひと安心。

 

今今できることはやったし、

あとはひたすらニュースをみたり友人と連絡を取り合いながら

情報収集に努めるのみ。

 

在イスタンブール日本国総領事館からも何通かメールが届き

夜遅くにも関わらず、日本語で情報発信してくれることに感謝しつつ

「もっとたくさんメールください!」とおねだりしたくなる思いもあったり。笑

 

結構早い段階で

フランス・ドイツ・イギリスとヨーロッパにいる友人たちから

安否確認の連絡が入り、何なら現地にいる私以上に細かい情報を知っていて

逆に私が状況を教えてもらうなんてこともあったり・・・。

 

ほとんど時差のないヨーロッパ組とメッセージをやり合ってると

今度は日本が夜明け時刻。

日本の友人たちからも安否確認の連絡が来はじめる。

FB規制で接続状態悪くて、メッセージに気づいたのが遅くなったけど

誰よりも先に安否確認の連絡をくれたのが、日本からの意外なひとだった。

動揺してるとこに、意外なひとからの連絡で、なんかとっても沁みたんだぁ・・・。

「(自分の身を守るためには)身の危険を感じる2歩手前(の行動)やで!」

って言葉を掛けてくれて、ほんとそうだな。って思ったり。

 

これはトルコで何かが起きるたびに感じることなんだけど

普段は全く連絡を取り合っていない友人や

なんなら、何年も十数年も会っていない友人からも連絡が来ることに驚く。

それと同時に、私がブログやインスタで発信している内容を見てくれていて

トルコを身近に感じてくれているなんてことを聞けたりする。

安否確認の連絡から、その人の近況が聞けたり、想いを聞けることは

不謹慎ながら、嬉しいことだな。と思ったり。

でもそもそも、結構な頻度で安否確認されるような場所に身を置いて

心配ばかり掛けてしまっていることは、心苦しく思っております。

ごめんなさい・・・でも、見守ってくれて、ありがとうございます。

 

気がつけば時刻は夜中3時。

いい加減眠くなってきたな~、と思っていると。

 

静まり返った住宅地に、尋常じゃない爆音が轟く。

戦闘機が低空飛行する音・・・本当に恐ろしかった。

 

我が家の周りは、戦車走行や民衆の暴動等もなかったので

ニュースさえ目にしなければ、自分の住む街が非常事態であることは

感じることがなかった・・・けれど。

 

3時から突如始まった、戦闘機の低空飛行。

寝れないにしろ、電気を消してベッドに横たわろう。と思い、自分の部屋へ。

日本の友人たちからのメッセージに返信をしつつ

気付くと寝落ちしてたりなんてする中、再び轟く爆音で飛び起きる。

 

戦闘機の爆風の影響でか、家の窓ガラスが割れんばかりの勢いだし

上空を通り過ぎるだけじゃなく、爆撃されたらどうしようっていう恐怖感に襲われ

戦闘機が通るたびにビクビク、ビクビク。

あの音、完全にトラウマになったと思うわ。

 

戦闘機の恐怖と友人への返信活動から

結局、早朝5時半まで寝られなかった私。

いい加減、寝落ちして、目が覚めたのは午前9時前。

ベッドに寝転がったまま、カーテンの隙間から空を見上げると綺麗な青空。

 

窓を開け、外の様子を窺うと

昨夜の出来事が、全部ぜんぶ夢だったかのように

いつもと変わらぬ、穏やかな土曜日の朝。

 

目の前の道を車やタクシーが走り

シミッチュ(ゴマパン売り)のおじさんが、いつもの元気な声を出しながら歩いており

すぐ近所のバッカル(商店)も営業している様子。

 

・・・。

なんで?

どういうこと?

昨日のあれは、どうなったの?

 

寝起きだからか、寝不足だからか

昨日の記憶と、目の前の様子とのギャップが

うまく理解できない。

 

よく分からなさ過ぎて、再度ベッドへ。

寝てる間に来ていた日本からのメッセージに返信開始。

ニュースを観て、この国の現状を把握する気にもならず

ただただ、自分の目の前に広がる“いつもの朝”な光景に

納得が行かず。

 

今後、状況がどうなるかもよくわからないので

明らかに“危険”を感じない近所限定で、友人と共に

取り急ぎの食糧買い出しと、現金の引き出しに出掛ける。

 

馴染みの商店に行き、おじちゃんへの挨拶も早々に

「ねぇ、この国どうなっちゃうのぉぉぉぉ~?!」と嘆いてみると

おじちゃん、苦笑。

そうよね、おじちゃんだって是非とも知りたいよね。

 

買い出しをしながら近所を歩いていて感じたこと。

 

「で、昨日なんかあったんでしたっけ???」

 

お店はどこも通常営業

カフェでオチャをするトルコ人

なんなら子供だって歩いてる。

 

「で、昨日どこの国のどこの街でクーデターが起きたって???」

 

あまりの“フツー”さに、安堵感を覚える反面

あまりの“ギャップ”に、違和感を覚えるのも確か。

 

そもそも、前夜も、我が家の周辺では騒動はなかったので

夜が明けてもいつもどおりってのは、そりゃそうかも知れないんだけど。

クーデター後、近所以外出歩いてないから、他のエリアの様子を

肌で感じてないから何ともいえないんだけど。

 

午後になり、知らない番号からケータイに電話。

普段だったら、知らない番号からの電話は無視!なのですが

なんとなく出てみる。

 

すると、イスタンブール領事館からの安否確認の連絡じゃぁあーりませんか。

イスタンブール在住の日本人(在留届出してるひとだけだろうけど)みんなに

1軒1軒電話掛けてるのかと思うと・・・

しかも本来なら土曜でお仕事休みなのに・・・

ホント、お疲れ様です・・・。

領事館から安否確認電話があったのは、トルコに住み始めて今回が初めて。

それだけの状況だった、ってこと。なのかな。と思ったり。

 

夕方、近所の美味しいピザ屋さんのピザが食べたくなって

ネットからデリバリー注文。

しばらくして届いたピザは、いつも通り美味しくって。

クーデターが起きた翌日に、ピザをデリバリーできるこの現実。

やっぱりよく分からない・・・。

 

結果的にクーデターが失敗に終わり、騒ぎも終息し

ホッと安心できたという意味では、本当に本当によかった!

けど、この国の根本的な問題は全く解決されてないので

今回の事件が丸く収まったから、もう安心!ということはないですね。

 

そして、日本で報道されてるかは分からないけど

SNS上では、開いた口が塞がらない、目を疑うような残酷な写真・映像が

次々と出まわり、より一層、目の前の日常風景とのギャップに着いて行けない私。

 

 

今回のクーデター(未遂)を受け、私が感じたこと。

外から何らかの刺激を受けたとき、よく考えずに行動に出る人の多さに驚いた。

一度、自分の中で噛み砕いてから行動に移す

ということをしない人がこんなにも多いのか、ということを改めて実感。

刺激→即、反応。短絡的で衝動的な思考と行動。

 

国民性の違い。と言うのは語弊があって

トルコ人がみんながみんな、そうなわけでは決してない。

むしろ、私と同じようなことを感じる人だって少なくないはず。

 

ひとえに“トルコ人”と言っても、本当に同じ国の人?っていうくらい

思想や価値観に違いがある。

その違いってのは、日本のそれなんかとは比べものにならない。

 

分かりやすく言えば、今回のクーデター(未遂)を通して

達成感や爽快感を感じてる人もいれば、深く傷付いている人もいる。

 

私はいつも、トルコで何かが起きるたび

後者タイプの人たちのことを想って、苦しくなったり憤りを感じたりする。

それはきっと、自分の周りにいるトルコ人の友人・知人たちが

後者タイプの人ばかりだから。

 

自分の生まれ育った国では

なんでこんなことばかり起きるんだろう。

いつまでこの状況は続くんだろう。

この先どうなってしまうんだろう。

 

未来に希望を持つことができなくて

自分自身ではどうにもすることのできない問題が多過ぎて

絶望すら感じてる人だって少なくないのかもしれない。

トルコのこと、大好きなのに。

 

でもね

そんなみんなが、どんだけトルコって国を大好きで仕方ないかってのも

ひしひし感じるし、その揺るぎない愛国心って本当にすごいことだなぁー。

って思うんだよね。

 

自分自身ではどうにもできないことかもしれないけれど

安西先生by.スラムダンク の言葉を借りるとすれば

「諦めたらそこで試合終了ですよ。」ですから。

 

遠い遠い東の国からやって来た外国人が

こんなにも惚れ込むくらい、この街は、この国は魅力に溢れているんだよ。

あら探しをしたくなる心境も、国や人のせいにしたくなる心境も

ご最もだし、痛いほどわかるけど。

 

大好きなトルコを守ることができるのも

トルコの未来を創っていくことができるのも

あなたたちですから。

 

私からしても

こんだけ惚れ込んだトルコという国に、明るい未来が訪れないと困るわけです。

なのでトルコ人のみなさん(特に後者タイプの方々)

是非とも、めげずに気合を入れていただきたく。

 

私は私なりの立場と目線で

トルコの魅力をいろんな形で発信し続けていけたらな。と思っています。

 

まけねーよ。

 

でも、自分の安全・健康第一です。

意地になって、トルコに命を捧げる。というつもりはございません。

 

 

すっかり長くなってしまいましたが、お付き合いありがとうございました。

途中からだいぶ話が脱線してしまいましたが、筆の進むままにつらつらと書きました。

 

先日、大の仲良しの友達が赤ちゃんを産んで

なんなら私、出産の立会いまでしたんですが ←どんだけーw

もうね、その娘っ子が愛おしくて愛おしくて。

すぐ近所ってのもあって、生まれてから毎日会いに行ってるんですが

今日はブログを書き出したら止まらなくなって

結局、会いに行けませんでした。ちぇっ。

明日は今日の分も、思う存分愛でるんだからぁー!

 

おばバカ街道、まっしぐら。で

赤ちゃんパワーに癒されながら、トルコを味わいながら

明日からも生きて行きまーす。

 

 

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