イカメット/İKAMET(滞在許可証)申請、体験記【2】 | *tapi旅* おかわりトルコ!イスタンブール

*tapi旅* おかわりトルコ!イスタンブール

何度も「おかわり」したくなる国トルコ。
勢い余って移住し、ゆるく激しいイスタンブール暮らしを堪能。満腹帰国後も、つまみ食いトルコ活動継続中!



昨年体験した、ギャグみたいなイカメット申請物語、続編です。


第1話はコチラ から。




不足書類(お役所発行の賃貸契約書&健康保険加入証書)をゲットすべく


警察を後にした私たちが、まず向かったのはNoter/ノテル。



Noter/ノテルってなんやー?


それってnutella/ヌテラの仲間なんかねー?


パンに塗って食べられるんかいねー??



もちろん当時の私にとっては、それくらい訳ワカメなわけで。


でもどうやら、Noterはパンにも塗れないし、ましてや食べられないものらしい。


なんでも“公証役場”ってとこらしい。


日本にもそういうとこ、あるよね。無縁だったけど。



おじちゃんに言われるがまま、窓口でパスポートを提示し


何やら書類を作成してもらう。


あっさり不足書類其の一:賃貸契約書(的なサムシング)の入手完了!




次に向かったのは、Vergi Dairesi/ベルギ ダイレシ。


当時の私も、これは食べられないものだって知ってました。笑


そう、“税務署”です。


ここでイカメット申請料の支払いをします。



てゆうかさ


イカメットの申請手続きする場所と、申請料を支払う場所が違うってどゆこと~?!


って思いません?


しかもね、場所が違うっていったってあれだからね。


バスで片道20分だからね。往復40分。


交通渋滞世界イチの街、イスタンブールですからね。


時間帯によっては、悲劇ですわ。



警察で申請 ⇒ (バスで20分) ⇒税務署で支払 ⇒ (バスで20分) ⇒ 警察で申請受領


(※申請場所によっては、警察建物内で支払ができる場合もあります。)



なんちゅー非効率的な!アホか!!!!!


と、トルコの非効率さ具合に腹を立てているようじゃ


トルコライフやってけません。


トルコ住んでつくづく


「私って、効率ダイスキ大国からやってきたんだな~」って感じます。



【便利!効率!!合理的!!! 】


って、日本をよく表してる単語だと思う~。


【不便!非効率!!非合理的!!!】 


うんうん、トルコを表すのにしっくり来る言葉だ。笑


どっちがいいかって言われると・・・


どっちもどっちだな!笑


日本もトルコも、極端だよね。って思うのであります。



さて、話は逸れましたが


不便で非効率で非合理的なルールに従い


税務署までえっちらおっちら。


代金を支払って、控えをもらいます。




よし!残るは健康保険加入証書だーい!


ってね。


これがまた、大変でしたわー。ははは。


証書が必要ということは


健康保険へ加入しなければならないということで。


えーっと、保険会社は


ど・れ・に・し・よ・う・か・なぁ~♡


・・・って、トルコの保険会社なんて知るかぁ!!!!!



イカメット申請のために加入するだけなので


内容さえ網羅していれば何でもいいわけで


1TLでも安い保険に加入したいっす。


というのが正直な意見。


だがね、調査したり吟味している時間など、ないのだよ。



ということで、おじちゃんのお友達がやってるという


保険会社へGoGo~!


事情を話すと(といっても、当時の私には呪文にしか聞こえないトルコ語)


そもそも保険屋さん、イカメット申請のために私たち外国人が


健康保険に加入しなくちゃいけなくなったという事実すら知らなかったし!


そらそうだー。


何てったって法が改正されて、まだ1ヶ月も経ってないですしね。


詳しい情報が開示されたのも、ここ数日の話でしょうからね。


知らなくて当然だ~し、そんなガイジン向けの商品がないのも当然だ~よね。



しかしだね


このトルコ共和国って国は、そんな事情、知ったこっちゃないわけですよ。


とにかく、今!健康保険証書が必要なわけですよ。


なんでもいいから!イカメット申請で使える安いヤツ!ちょうだい!!!!!


もはや保険の適用内容なんぞ、1ミクロンも気にならない


究極に追い込まれた状態。笑



警察でメモに書いてもらった、最低限必要な保険内容?を伝え


見積りを出してもらう。


と、まさかの目ん玉飛び出る金額提示!


それってトルコじゃ1ヶ月のお給料分ってやつじゃないですか?!


単なるイカメット申請のために必要な紙切れのために


そんな高額払えるかーアホー!


と、ちゃぶ台ひっくり返すかと思いきや


もはやイカメット申請を早く終わらせたいという気持ちの方が強過ぎて


それが相場なら仕方ない・・・のかもしれない・・・でもキツイ・・・でも・・・。


みたいな感じだった私。


するとおじちゃんが


「tapi、この金額はあまりにも高過ぎるだろ。他の保険会社も見てみよう。」


と言ってくれたのです。涙



正直、おじちゃんの立場からしたら


一刻も早く、こんなシチメンドクサイ役目から解放されたいに違いないのに。


高値だろうがなんだろうが、さっさと私に保険加入させた方が短時間で済むのに。


でもおじちゃんは、自分の苦労よりも私の想いを汲んでくれたのです。


これってね、日本人にとっては当たり前って思いがちなことかもしれないけど


トルコに住んで思うのは、全くをもって当たり前ではないです。


ここの部分を語り出すと止まらなくなるので


また別の機会にでも語らせていただくとして


とにかく、おじちゃんの心遣いが嬉しくてたまらなかったのです。


人間の信頼関係って、こういうとこで構築されていくよね。


って、実感した瞬間でもあります。



ちなみに、高値の見積りを出された保険屋さん(おじちゃんの友達の会社)は


決してぼったくり価格だったわけではなく


その保険会社の扱う商品だと、どうしても高価になってしまう・・・


という話だったんだと思います。




他の保険屋さんも見てみよう!


と言ったおじちゃん。


まだツテがあるのかしら?と思いきや、まさかの行動に出たのです。



「tapi行くぞ!」


と言って再びバスに乗り、向かった先は、その日2度目の警察署。


そして、再度、窓口のお兄さんに書類一式を提出。



いやいや、まだ書類揃ってないですから。


健康保険証書、必要ですから。


今の状態で提出したって、再度却下されるだけですから。


そんな風に思ったあなたは、アタマガカタイ。



おじ:「賃貸契約書(的なサムシング)も入手したし、税務署で支払もして控えもらったし


あとは健康保険証書だけ。でしょ?合ってるよね?」


と、窓口担当者に書類を確認してもらうおじちゃん。


警:『確かに、合ってます。あとは健康保険証書だけです。』


と、担当者のお兄さん。


おじ:「ところで、みんなどこの保険会社の保険に加入してるの?


相場はどんなもんなの?どこの保険会社がオトクなの??」


警:『いや、僕知りませんよ・・・』 ←最高にメンドクサソウな態度全開


おじ:「そんなこと言うなよ、カルデシーム。


(本来は“兄弟”の意。もちろん警察官はおじちゃんの兄弟ではないので


この場合は、相手に親しみを込めて呼んでるっていう意味合い。)


毎日申請に来る人の健康保険証書、チェックしてるんでしょ?


どこの保険会社がオトクかって、君が一番知ってるでしょ??


教えてよー、頼むよー。 ゴリゴリ(←ゴリ押しの音)」



すると、担当者のお兄さん、降参したかのような顔して


1枚のメモを渡してくれました。


そこに書いてあったのは、とある保険会社の名前。



一連のやりとり、当時の私には呪文にしか聞こえてないので


ここに書いたのは、あくまでも私の想像ですがw


でも、トルコ来て最初の1年


呪文世界の中で仕事したり暮らしてたりしてたので


状況把握能力?ってのが、著しく成長したような気がします。


なので、上記のやりとりも、内容的にはほぼ合ってるハズ。



書類がまだ揃ってないのに


わざわざバスに乗って再度、警察に来た理由。


オトクな保険会社がどこかを知るため。



一見、非効率的に見えるこのやり方


でも、実はトルコでは、効率的な方法だったりするんです。


全然情報がないまま、闇雲に保険会社探しをするより


その事情に一番詳しい張本人に聞く。


もちろんわざわざ出向かなくたって、電話でだって聞くことができます。


でもね、トルコって、電話がガンガン鳴ってても


平気で無視し続けるって光景、よくありますよね。


そして、もし電話が繋がったとしても


シチメンドクサイやつだ!って思われて、理不尽な対応されることが


目に見えてます。


だったら、わざわざかも知れないけど、実際に足を運んで


本人に面と向かって質問して


何なら現状集まってる書類も再度チェックしてもらって。



ヒトコトで言えば


ありえないね、トルコ。


って話かもしれませんが。


私は、トルコのこういう環境から学ぶことが


ほんとーに多いと思っています。




郷に入っては郷に従え。


私たち(私とおじちゃん)の目的は


イカメットの申請を、この日中に受理してもらうこと。


そのためには、理不尽な対応に腹立てるのではなく


どうやったら目的を果たせるかに着目し


そのためには、何をすればいいかを冷静に考えて行動する。


できるだけ相手(警察)を刺激せず。


なんなら相手を見方に付けちゃったりして。



トルコで生きて行くノウハウ。


これは、どんなにトルコ語が流暢に話せたとしても


トルコで生まれ育っていない外国人には到底無理な話だな。


そう痛感した出来事でもありました。




これだけ書いてもまだ終わらない。


いつになったら、イカメット申請が完了するのか?!


物好きなアナタ、次回もお楽しみに~☆






にほんブログ村