トルコに行ったことがある! と言うと、よく聞かれる質問。
「あのーなんだっけ、銭湯みたいなスパみたいなやつ。あれ行ったことある?」
みなさんがよくTVでみているであろう、トルコ版銭湯・スパ。
HAMAM(ハマム)と申します。
えー、わたくし。
トルコ好きと豪語しておきながら、ハマムに行ったことがありませんでした。
未知の世界過ぎて、今まで怖くて行けずにおりました。
でも今回こそ!
勇気を出して、一歩踏み出しちゃうもんねー!!
How To HAMAM を予習すべく、いろんな方のブログを読み漁ったものの
やっぱりまだ不安がぬぐえない部分もあり・・・
きっと、私と同じく、ハマムに行ってみたいけどちょっと不安!
なんて方々、いらっしゃると思いますの。
そんな方々のためにも、私が ハマム赤裸々白書 を大公開しようと決意致しました☆
これを読めば、あなたも安心してハマムデビューできるに違いない。
だいーぶ長い記事になる予感ですが、ハマム最高ですから。
ぜひとも最後までお付き合いいただき、トルコに行った暁には、もれなくハマム体験をされることを
オススメいたします。
ジモティ御用達から観光客用まで、トルコにゃハマムがたーくさん。
今回、わたくしがチョイスしたのはこちら。
Cağaloğlu Hamamı
(ジャーロールハマム)
ここを選んだ理由はこちら!
☆立地がよろしい
ブルーモスクやアヤソフィアがある、トラムヴァイのスルタンアフメット駅から
ゆっくり歩いても10分くらい。
☆地球の歩き方 に載っている('12-'13版/P184)
地歩きに載っている=日本人が良くいく=ハマムのひとも日本人慣れしていそう
☆安くない
本当はジモティ御用達のディープハマムに行ってみたいのだけど、さすがに勇気がなく・・・
初回ということもあり “安心・安全・清潔” 第一に考えた結果、ある程度の価格をお支払いした方が
いいであろう。という考え。
そんなわけで、私は二日酔いで昼過ぎに目覚めた日の夕方に(サイアク)
リフレーッシュすべく、ハマムに向かいました。
ブログ情報によると、女性用の入口はちょっとわかりずらい!的なことを書いている方が多かったのですが
私、むしろ、地図のままに進んだら(地歩きP32に地図アリ)、女性用の入口に辿り着きました。。。
あれ?
正面入口(男性用)は大通り沿いにあって、女性用は大通りから1本入ったところにあるんだけど
通りを入るべき場所にちゃーんと【Cağaloğlu Hamamı】って看板だかなんだかがあったので
むしろ正面入口に辿り着く前の時点で、うっかり曲がって女性用の入口に辿り着いちゃったって
ウワサです。
そう、こちらのハマム。
1741年開業の、歴史のあるハマムなのです。
“300年の歴史” って謳っていたけれど、計算してみたら、正しくは271年だね。
約30年のサバ読み。さすがトルコだね。
勇気を出してこのパーテンションの先に入ってみると、すぐに受付カウンターがあります。
じゃじゃーん!と長ーいメニュー表。
いろんな国の言葉に訳されているのですね。丁寧だ。安心だ。さすが300年の歴史だ。
迷わず英語メニューを読もうと思っていたら!
きゃぁー。日本語メニューまであるじゃない。嬉
どうしようどうしよーう。悩んだ挙句、せっかくなので2番目にエェプランをチョイス!
地歩きにも同じプランが載っていて、なぜだか勝手に 60TLだと思い込んでいたら・・・
まさかの60€だったっていう!!(※地歩きには50€と載っています。値上げだねぇ。)
そもそも3,000円くらいだと思っていたものが、実は倍の6,000円であるという事実を突き付けられ。
「3,000円かぁ~。安くないねぇ~。まぁでも、それくらいのが安心感があっていいか!」
なんて思っていたのに。
「は?6,000円??さすが観光客用やな!!」
と、自分の勝手な勘違いにも関わらず、少々不機嫌に。
もちろん€なんて持ち歩いていないので、換算した金額でTLにてお支払。
支払いが終わると、部屋番号を告げられ、そちらで準備をいたします。
1階・2階とある脱衣所。
鍵付きの完全個室です。こんなところも安心あんしん。
部屋の外には、自由に利用できるドライヤーも用意されております。
60€支払っただけあるわー。(根に持っている・・・)
洋服を脱いだら、このギンガムチェックのハマムタオルを巻きます。
そうそう。
ハマムに行くにあたって、いちばん気になるポイントなのに、あまりみんなブログに書いてなくて
不安だったこと。
「ハマムって・・・水着着用ですか?」
日本の銭湯感覚じゃ、なーんも身にまとわずが当たり前ですが、こちらトルコですからねぇ。
郷に入っては郷に従いたいのですが、どーにもこうにも情報がなく。
念には念を・・・で、水着持って行くか!
と思ったら、水着持ってないんだった―!どーしよどーしよー。
ということで、考えた挙句、なんとなーく水着っぽく見えなくもない下着を着用して凌ぐことにw
水着風下着の上にハマムタオルを纏い、こちらのサンダルを履いて、脱衣所を出まーす。
部屋の鍵も、しっかり閉めてね☆
なにやら “死ぬまでに行くべし場所” に選ばれたっぽいですね。
ここから先は撮影禁止につき、文章だけでご案内。
脱衣所を出ると、待ち構えていたケセジ(あかすり師)のおばちゃんに手を引かれ、ハマムの中へ。
場所によって違うらしいですが、女性客にも関わらず、男性のケセジさんなところもあるらしいですよ。
それ・・・さすがにキツイでしょ。
言葉も分からないし、ハードル高いでしょ。
ここのハマムは、女性客の対応は、必ず女性のケセジさんですのでご安心を。
薄暗いハマムの中に入ると、端っこに座るよう指示される。
「10分間、汗がでるまでここに座ってリラックスしていて。」と、ちゃんと伝えてくれたので
安心してボォーっとしてる。
後から入ってきた外国人観光客のひとたちは、特に何も指示されてないようで、どうすりゃいいのかわからず
マゴマゴした挙句、周りの様子をみて、同じように端っこに座ってらっしゃった。
どうやら私の担当のケセジさん、丁寧なひとみたい。ほっ。
待っている間、特に何もすることなどなく、自然と目に入ってくるのは、真ん中にデデンとある
大理石の台の上でアカスリされているひとの姿。
見世物だな、こりゃ。
そうそう、気になるあのポイント!
水着は着用するのか?しないのか??問題。
私の目の前で繰り広げられている様子を率直に申し上げますと・・・ すっぽんぽん♪
私より先に、台に寝るよう指示されたひとがいて、そのひとは水着着用の状態でございました。
あのひと、水着のままアカスリしてもらうのかなぁ?と見守っていたら・・・
おっ!水着取ったー!!
だよね。
そうだよねー。
やっぱさ、水着なんて付けてたらもったいないよね。
せっかくだから、隅々までキレイキレイしていただきたいですものね。
なんてったって60€も払ったんだから! (まだ言うかw)
中には水着を着用したままやってもらってるひともいましたので、要はご自由に~!
ってな感じなんですね。
しばらくすると、先ほどのおばちゃんが登場し、再び手を引かれて大理石の台の上へ。
ちゃーんと自己紹介をしてくれたので(英語)、覚えたてのトルコ語で返してみる。
すると、おばちゃん大コーフン!
「トルコ語喋れるのー?なんで喋れるのー?あなたどこから来たの?かわいいかわいい。」
と。
ほんと、こちらがトルコ語をしゃべったときのトルコ人の反応、尋常じゃないですからね。
そして「かわいいかわいい」ゆうて、赤ちゃんのような扱いされる率、劇的に高いですからね。
なんなら、ひとまわり年下の子に「かわいいかわいい」言われますからね。
実年齢を知らせた時の、あのドン引き具合と言ったら・・・おもしろいです。
そんな感じで、おばちゃんにすっかり気に入っていただけて、なんだかラッキィでした。
気に入ったついでに、いつもより丁寧にアカスリ&マッサージしちゃってちょーだい☆
なんて願いを込めつつ、台の上におばちゃんに言われるがまま寝っころがります。
上向いて~下向いて~、右向いて~左向いて~。
頭の先から足の先まで、すみずみまでスリスリアカスリ~。
なんなら顔面も軽くアカスリされてびっくり。それ、やっちゃっていいんだ??
起き上がって台から降りるるよう指示され、手を引かれて流し場へ。
顔にかからないように!なんて優しい配慮は全くなく、ザッパーンザッパーンと次から次へ
お湯を掛けられる。
み・・・みみにみず・・・と、耳に入った水を出すべくトントンする間もなく、またもや手を引かれ台の上へ。
全身マッサージのあとは、泡あわいっぱい盛られましてバブルマッサージ。
すっかりごきげんおばちゃんは、ハナ歌なんて歌いながらマッサージ。
いつの間にやら、台の上にはたーくさんのオキャクサン。
世界各国の女子たちがみんなして、おばちゃんたちの言いなりになってる姿、なんとも滑稽でウケる。
他のケセジさんたちの様子もみておりましたが、どのケセジさんも丁寧なお仕事。
安心安心。60€・・・ (もういいわい!)
再びおばちゃんに手を引かれ、泡あわを洗い流してもらうとともに、ガシャガシャーっと荒めに
頭を洗ってくれます。
最後に、サウナ室みたいなとこで5分休んでから出るよう指示され、おばちゃんとお別れ。
ハマムを出ると、バスタオルがいっぱい積まれているので、それを使って体を拭きふき。
タオルを手に取った瞬間、感激☆
タオルがほっこりあったかいよ~♪なんてステキなサービスなんだ♪
トルコにもこんな心遣いがあるんだね。 (失礼)
ぬくぬくバスタオルに身を包み、自分のお部屋へ戻りまーす。
あまりにもリラーックスタイムだったもんで、なんだかすぐに着替える気になれず
バスタオル姿のまま、休憩所で体を休める。
風呂あがりならぬ、ハマムあがりの一杯!
あ。
こんなメニューがあるだなんて知らず、目についた缶ジュースを買ってしまった。
せっかくだから、トルコらしくチャイとか飲めばよかったな。
ひとり寛いでいると、さきほどのおばちゃんが、手にビニール袋を持って登場。
「ちょっとしたものだけど・・・♡」 的な感じで、手渡されたこちら。
ハマムで使っていた石鹸。
どうやら相当、気に入ってもらえたようです。
嬉しいなー。ありがたい。
せっかくなので、おばちゃんを記念撮影♪
何度となく、名前を言ってくれたんだけど・・・
忘れてもーた。
でも、このおばちゃん、とってもいいケセジさんです。
当たったひとは、ラッキィさんです☆
どうやらおばちゃん、仕事あがりの時間らしく、帰る準備をしております。
最後にあいさつしてくれたんだけど(私は変わらずバスタオル姿w)、おばちゃんの変わり様にびっくり!
頭にはスカーフを巻いて、長いコートに身を纏い。
あれー?
さっきまでスクール水着みたいなの着ていた人と、同じ人とは思えない!
日本人からすると、イスラム独特の肌を隠す文化ってちょっと違和感があって、一見近寄りがたい雰囲気だったりする。
でも実は、水着姿でハナ歌うたいながら、ごきげんにお仕事をする人だったりするわけです。
ひとってほんと、“見た目のイメージ” に左右される生き物なんだな! ということを体験した瞬間でした。
見た目が自分と違ったって、決して遠い存在ではないのです。
わたし、よく 「外国人平気なの?」 って聞かれるんですけど
あんまりひとと仲良くなるのに、“日本人だから”とか“外国人だから”とか考えてないです。
だって、日本人だからといって気が合うわけでもないし。
気が合うなと思ったら、外国人だったってだけだと思うのですよ。
わたしたち日本人は、島国という立地もあり、同じ国で生まれ育って言葉も・宗教も・文化も・慣習も・食事も・・・
だいたい同じ感覚なのが当たり前です。
だからこそ “空気を読む” のが得意なんじゃないかと思います。
言葉に出さなくても、生まれ育った環境が同じだから、察することができる。
でも、それって、むしろ珍しいことだと思うのですよ。
一歩外に出てみると、大陸続きの国じゃ、いろんな国のひとが同じ場所で生きているのが
当たり前だったりするのです。
外国人だって、同じ地球に生きている人間ですもの。
仲良くなる前から苦手意識を持ってしまうのは、とってももったいないことだと思います。
でもやっぱり、仲良くなるには言葉は必要です。
あいさつ程度の会話力じゃ、最初の掴みだけしかできないもの。。。
はぁー。
トルコ語頑張って、トルコ人ともっと深い話ができるようにならなくっちゃな☆
さて。
だいーぶ脱線しましたが・・・
こんな風に、ハマムグッズも買えたりします。
思う存分のーんびりした後、洋服に着替えて、出口へ向かいます。
途中、こんな風にカフェもあったりして。
きっと、ここは男女共通で利用できるんですね。
異性と一緒にハマムに行ったときには、終わった後ここで待ち合わせ~なんてのもいいですね。
テーブルの下には、ハマムで使う洗面器やせっけんが☆
おされー。って、暗くてよく見えないかしらね。
ちょっとお手洗い借りまーす。と、立ち寄ってみたらば。
トルコしてて、すってきー♪
誰のだか分からないけど、有名人と思われるひとのサインやらもたくさん飾られています。
男性用に、おひげのお手入れグッズも充実しておりまーす。
トルコ人男子、おひげのオシャレに気合入ってます。
ちょっとひげスタイルw?変わっただけでも気づいてあげると、なんだか嬉しそうだったりします。
む!
こんなところに天狗が!!
と、思いきや・・・
こんなところにアタテュルク先輩が!!!
黄金の仮面・・・
さすがでございます。
出口付近で待ち構えていたおじさんに質問攻めされる。
「日本人か?ひとりで来たのか?写真撮ってあげようか?チャイ飲んで行かないか?」
えぇえぇ。
トルコ人、本当に知りたがりなのね。
チャイのお誘いを丁重にお断りすると
「コレ、持って行きなさい!」
と、袋いっぱいにまたもやハマム石鹸を~w
トルコ人、外国人を構いたくって仕方ないのね。
そんなわけで、大通り沿いの正面入口はコチラだったのですね。
裏口から入って、正面口から出て来ましたとさ。
ふぅ~。
想像以上に長くなってしまいましたが、きっとこれでみなさんが安心してハマムへ行けることと思います。
といっても、私この1軒しか行ったことありませんので、他のハマムがどんなんかは知りません。
あくまでも、こちらのハマムは安心して行って大丈夫ですよ~。って話です。
安心してよしと言っても、やはり異国の地には変わりませんからね。
“日本人=いろんな意味でちょろくって外国を知らないお金持ち” という認識を持たれていることも
確かだと思います。
なので、そこんとこだけ忘れずに、で最大限にリラックスしてお楽しみくださいませ~♪