この仕事をしていると、日本語は難しいとしみじみ思うことが多いんですけれども、その「難しい日本語」の代表的なものであると個人的に思っているものです。
読みは全て「キョウドウ」ですが、用字用例辞典にある意味をそれぞれ拾ってみますと、「共同」は「複数の者が同等の資格で物事を行うこと」、「協同」は「複数の者が力を合わせて物事を行うこと」、「協同」は「対等の立場で共に働くこと」であります。ちなみに、自治体によっては「協働」の意味のとき別の漢字を当てた造語を独自に用いているところもあるので、そこはその自治体に応じた対応が必要でもあります。
まあそれはそれとして、正直この三つの意味を見ても「全部同じじゃないか」としか思えないんですけど、そこには使い分けが必要です。
辞書を見ると、「協同」の意味には「複数の人または団体が、力を合わせて物事を行うこと。共同」とあるので、「共同」と「協同」は非常に区別がしにくいものであると言えます。
私も正直「協同」は「農業協同組合」なんかのときだけに使うのかと思っていましたけれども、用字用例辞典の「協同」の項目を見ますと、「産学協同」や「協同一貫輸送」など、今まで私が「共同」で表記していたような気がする言葉が連なっております。
いや、この記事を書くために改めて用字用例辞典を見てみて今気づきました……。(死)
古い用字用例辞典を開いて確認してみましたが。同様の記載がありました。何で見落としていたんですかね……。
この記事で書こうと思っていた内容が全部頭から飛んでしまいました。
ただ、行政関係の仕事ですと、それとは関係ない「協働」が使われることが多いので、これまでそんなに間違っていないはず。
と考えたいところですが、つい先日産学協同関係の話の仕事を2本したところでした。多分あの話は全部「共同」にしてしまった気がします。
しばらく立ち直れないかもしれません……。確認って大事ですね……。