今までたしか触れていなかったですが、このたびの改訂は外来語の表記変更も結構えぐいです。頻出語が相当数表記変更になっています。今日のお題もその一つです。
ただ、使い分けになったというのはあまりないパターンかなと思います。
まあ使い分けといっても、「作る」のようなもともと日本語としてはきちんとした使い分けがされていなかったものが、新訂の用字用例辞典で新たにルールを示されたことで悶絶するようになったものではなく、もともと全く異なる単語であったものを旧ルールでは同じ表記にしていたものが、表記を分けられるようになったものです。それも、恐らく一般的な表記と近づいたものかと思われます。
ここまで書けばお分かりかと思いますが、「メイド」のほうは「maid」です。そう、「メイド喫茶」のあれです。以前記事にしていますが、旧ルールでの表記は「メード」でした。
ヤフーで完全一致検索しても、「メイド喫茶」がこの記事を書いている現在で264万件ヒットするのに対し、旧表記の「メード喫茶」の場合は8,910件のヒットです。このことから世間では圧倒的に「メイド」と表記されていることが分かりますが、用字用例辞典もその表記になり、より一般的な表記になったと言えるでしょう。
そして、「メード」のほうは、「made」です。用字用例辞典の項目はこれ単独ではなく「メード・イン・ジャパン」ですが、国会議事録を検索すると「オーダーメード」などがヒットするため、「made」は「メード・イン・ジャパン」に限らず「メード」の表記でよいかと思います。
一般的には「メード」「メイド」どちらの表記も用いられている印象ですが、用字用例辞典では旧ルールから変わらず「メード」の表記となります。
このように外来語の表記変更である意味使い分けが必要となったのは、あまりないと思います。まあまだ私も全部精査できているわけではないのではっきりしたことは言えませんが、今のところの印象では大多数は一括変換でいける単純な変更です。
というわけで、ほかの外来語の表記変更についてはもっと面倒くさい言葉の表記変更についてが片づいてから、つまり相当先に触れることにしたいと思います。連日あれな感じだったため気分転換にちょっと簡単なものを書きたくて今日のお題を選びましたが、まだまだ頭を抱えてしまいそうになる表記の変更は山ほどあるのですよ……。
もうこのテーマで記事を書き始めて4か月が経過しようとしているのに、新訂本当にやばいです。