まず、基本は新訂の表記変更に関する記事の最初頃に記事にしました、複合語の送り仮名の表記変更の関係です。
動詞「受け入れる」、形容詞「受け入れ」が、動詞は「受け入れる」、形容詞は「受入れ」に表記変更になりました。これはこのたびの改訂用字用例辞典の基本ルールどおりです。
ではあえて今日記事にしたのは何かといいいますと、「受入」となる場合です。
旧ルールでは、「受け入れ」の表記の例外として、複合名詞になった場合のうち、表記の例外として「受入額」「受入金」のみ送り仮名を略すというルールでした。例えば「埋め立て」なんかは「埋立地」のほかいろいろ送り仮名を略せるものですが、「受け入れ」はそうではなかったわけです。
この言葉ごとに存在する微妙なルールの差で私はもともと死にそうになっていたわけですが、それが、今回の改訂で、表記の例外として「受入先」「受入年月日」が追加になりました。
……微妙な変更ですよね。でも、これも前の記事と同じく、速記協会の新旧対照表に記載がないんですよ。新旧対照表だけ見て用字用例辞典を見なかったら間違いが生じるアレです。用字用例辞典には「受入れ」の項目の表記の例外の後半にこの「受入先」「受入年月日」の記載がありますが、さらっと見ただけでは見落としてしまうでしょう。
今回の改訂は本当に危険がいっぱいである、そう心の底から感じた一件でありました。