「灯籠」 | ある在宅ワーカーのつぶやき

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みそっかす反訳者が、用字用例辞典(日本速記協会)の表記ルールにおける個人的な解釈についての記事を書いています。2020年4月半ばから新訂対応です。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

ことしも、お盆が近づいてまいりました。

この時期になると、私の実家のあたりでは、お墓に色鮮やかな盆灯籠がたくさん供えられます。(自分の家のお墓だけではなく、家族ごとに参った墓全てに1本ずつ立てるので、所によっては物すごい数になります)

私は実家を離れるまで知らなかったのですが、あれはどうも実家の周辺だけの慣習らしく、そもそも一般的に盆灯籠というものは私の知っている盆灯籠とはどうも違うみたいで、結婚後の帰省で初めて盆に夫が実家に来たときに、山がところどころやけにカラフルだったり、セブン-イレブンなんかの店先で大量の盆灯籠を売っているのに大変驚いていたのが印象的でした。(御興味のある方は、「盆灯籠 安芸門徒」で検索してみてください)

 

その盆灯籠は、お墓参りしたときにお墓の周りに立てて、(そのためのパイプやくくりつけるための柵のようなものが墓の周りに用意されてあります)、中心にろうそくを立てて火をともしていたんですが、火事になるからということで最近そういうことは余りされなくなり、また、片づけが大変だからということで、高齢者だけのお宅などでは立てるのをやめるなどということも出てきているようです。

何か大切なものが失われつつある気がするような、しかし時代の流れだから仕方がないような、複雑な気分です。

 

さて、その「灯籠」は、用字用例辞典では、平仮名表記ではなく、そして「ロウ」は「篭」で表記するわけでもなく、「灯籠」と表記します。

上記の安芸門徒の灯籠だけでなく日本にはいろいろな灯籠がありますが、「灯籠流し」などでこの時期やはりその言葉を聞くことが多くなります。それを聞くたび、実家のあたりの鮮やかな盆灯籠を思い出して、今住んでいるところの山を見ては、遠くに来てしまったなあと思う毎日です。(実際はそう遠くないですが、気分的に)

 

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さて、お盆のため来週は更新をお休みします。

また再来週(19日)から再開しますので、よろしくお願いいたします。