前の記事の「きり」は、日本語としては「切り」と漢字で書けるか、もしくは「切り」と漢字で書ける言葉が語源でありましたが、きょうは全く異なる「きり」です。
平仮名表記のほうは、漢字だと「錐」、つまり穴をあける工具なんですけれども、片仮名表記のほうは、「桐」と書ける植物と、「ピンからキリまで」の「キリ」があります。
植物の「キリ」はここではちょっと置いておいて、問題は工具と「ピンキリ」のほうです。
私は、実はこの記事を書くために調べるまでは、「ピンキリ」の「キリ」は工具の「きり」だと思っていました。「ピン」が細い針みたいなやつで、「太いものから細いものまで」みたいな意味なんだろうと。
ところが、この記事を書くために調べてみますと、「ピンキリ」、つまりは「ピンからキリまで」というのは、「始めから終わりまで。また、最上から最低まで」(デジタル大辞泉より)という意味であり、「ピン」も「キリ」もポルトガル語が語源だというのです。
日本人として生きてきたこの43年余り、完全に勘違いしていました。(恥)
まあ、遅きに失したとはいえ、今知ることができてよかったです。これからも少しでもこのブログを書くことによって、恥をかく機会を減らしていきたいです。
ちなみにですが、冒頭で「ちょっと置いておいて」と書いた植物の「キリ」も、一つ表記の例外があって、「桐だんす」のときは漢字表記です。確かに「キリだんす」だと奇妙な感じなので、何だか納得です。