「腐る」 or 「くさる」 | ある在宅ワーカーのつぶやき

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みそっかす反訳者が、用字用例辞典(日本速記協会)の表記ルールにおける個人的な解釈についての記事を書いています。2020年4月半ばから新訂対応です。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

用字用例辞典ではこの表題のように表記を分けるようになっていますが、デジタル大辞泉を見ると項目は一つで、「くさる」と平仮名表記するほうも、日本語としては漢字で「腐る」と表記できるようです。

 

用字用例辞典では用例のみが示されておりまして、漢字表記するほうは「魚・木・土台・根性-が腐る」「腐ってもタイ」、平仮名表記するほうは「気がくさる」「真面目くさる」「ふてくされる」とあります。

これではやはりちょっと区分が曖昧なのでデジタル大辞泉の意味と照らし合わせてみましょう。
 

1 細菌の作用で植物性・動物性のものが分解して変質する。食物などが傷む。腐敗する

2 体の組織が破れ崩れる。うみただれる

3 木・繊維・金属などが風化したり酸化したりしてぼろぼろになる。朽ち崩れる。腐敗・腐食する

4 物が変質して、嫌なにおいがついたり汚れたりして使えなくなる

5 純な心が失われてだめになる。精神が救いようがなく堕落する

6 思いどおりに事が運ばないため、やる気をなくしてしまう。嫌気がさす。めいる

7 (他の動詞の連用形について)その動作をする人に対する軽蔑・ののしりの気持ちをあらわす

(※これ以降は現代では余り用いられない意味であると思われるため、略)

 

明らかに、1から5が漢字表記で、6と7が平仮名するものであります。

 

また、上記のほかに、「「くされる」の文語形」との記述もありまして、さらに「くされる」の項を見てみますと、「中世ごろに、四段活用から派生し、現在では、「ふてくされる」などの複合語の形で用いる」と記載されています。これは用字用例辞典に例がそのままありますので、平仮名表記になります。

 

個人的には「気がくさる」「根性が腐る」がごっちゃになってしまいそうな気がします。しっかり覚えるまでは確認を怠らないようにしたいです。