「歳」 or 「才」 | ある在宅ワーカーのつぶやき

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みそっかす反訳者が、用字用例辞典(日本速記協会)の表記ルールにおける個人的な解釈についての記事を書いています。2020年4月半ばから新訂対応です。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

きょうのお題で問題になるのは、年齢の助数詞として用いる場合です。

恐らくですが、「子供が20サイになった」などと手書きで書く場合は、「才」のほうを使われる方が多いのではないでしょうか。私もその一人です。

ですが、用字用例辞典では明確に、「年齢の場合には「歳」を用いる」と記載されています。

 

なぜこのようになっているかは、辞書にそのヒントがありました。

デジタル大辞泉で「歳」の項には「[接尾]助数詞。年齢・年数を数えるのに用いる」とだけありますが、「才」の項を見てみますと、幾つかある意味の最後に、「[接尾]助数詞。「歳」に当てて、年齢を数えるのに用いる」と記載されています。

この記載で注目すべきは、「「歳」に当てて」です。つまり、年齢を数える際に「才」と書くのは、そもそも当て字なんですね。

よって、年齢を数える際の表記を「歳」にすることは、用字用例辞典のルールに沿っているだけではなく、日本語としてもそちらのほうが正しいのです。

 

ただ、私はこれからも手書きするときは「才」にすると思います。画数が少なくて楽ですから……。

私のようなずぼらな人が「歳」を「才」と当て字したのが広まって、このようなことになったのかもしれません。