きょうのお題で問題になるのは、年齢の助数詞として用いる場合です。
恐らくですが、「子供が20サイになった」などと手書きで書く場合は、「才」のほうを使われる方が多いのではないでしょうか。私もその一人です。
ですが、用字用例辞典では明確に、「年齢の場合には「歳」を用いる」と記載されています。
なぜこのようになっているかは、辞書にそのヒントがありました。
デジタル大辞泉で「歳」の項には「[接尾]助数詞。年齢・年数を数えるのに用いる」とだけありますが、「才」の項を見てみますと、幾つかある意味の最後に、「[接尾]助数詞。「歳」に当てて、年齢を数えるのに用いる」と記載されています。
この記載で注目すべきは、「「歳」に当てて」です。つまり、年齢を数える際に「才」と書くのは、そもそも当て字なんですね。
よって、年齢を数える際の表記を「歳」にすることは、用字用例辞典のルールに沿っているだけではなく、日本語としてもそちらのほうが正しいのです。
ただ、私はこれからも手書きするときは「才」にすると思います。画数が少なくて楽ですから……。
私のようなずぼらな人が「歳」を「才」と当て字したのが広まって、このようなことになったのかもしれません。