簡単なようで、意外と間違ってしまう使い分けです。
用字用例辞典を見ても例が示されているだけでちょっとわかりづらいので、辞書を見ますと、一つの項目で書かれている中で「伸びる」「延びる」のどちらで表記するのかが記載されていました。
以下、デジタル大辞泉より引用します。
1 物の長さ・高さ・広がりが増す。
ア)(伸びる)生長して、長くなったり、高くなったりする。
イ)(延びる)もとからある物につなげられて長くなる。
ウ)(伸びる)ある段階・範囲にまで及ぶ。達する。
エ)(伸びる)曲がったり、縮んだりしていたものが真っすぐになったり、広がったりする。
オ)(伸びる)全体に薄く、均質に広がる。
カ)(伸びる)時間がたって、長い状態になったり、締まりなくやわらかくなったりして弾力がなくなる。
キ)(伸びる)さんざん殴られて動けなくなってしまう。ひどく疲れてぐったりする。グロッキーになる。
2 (伸びる)勢いや力が増す。
ア)大きく盛んになる。発展する。
イ)能力などがつき、向上する。
3 (延びる)
ア)時間的に、長く広がる。
イ)命などが長く保つ。長生きする。
ウ)期日・時刻が、決められたその時よりおくれる。
色分けして示しましたが、2の勢いや力が増す場合は「伸びる」、3の時間に関係する場合は「延びる」で、1の物に関係する場合は一つだけ「延びる」がまじっていることがおわかりいただけるかと思います。
基本私は「時間が「延びる」、物が「伸びる」」と覚えていたため、上記1のイ)のときに一瞬どっちだったかなと悩むことが多いです。
例)郊外の団地の人口がふえてきたので、そこまでバス路線が延びることになった。
しかしこれも「「延長」で言いかえられる場合は「延びる」」と覚えておけば間違わないかと思います。
あるいは、単純に変換ミスをして見落としてしまいそうになることもあります。これはどうしようもないので、気をつけて見直しを行うしかありません。