植物の表記いろいろ | ある在宅ワーカーのつぶやき

ある在宅ワーカーのつぶやき

みそっかす反訳者が、用字用例辞典(日本速記協会)の表記ルールにおける個人的な解釈についての記事を書いています。2020年4月半ばから新訂対応です。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

大分前の記事の中で、植物は基本的に片仮名表記、常用漢字かつ漢字1文字で書けるものは限定的に漢字表記ということをちらっと書きました。

これは用字用例辞典冒頭の「見方・引き方・使い方」の13ページにて記載されていることですが、そのあたりのことがちょっとおもしろかったのでまとめてみます。

 

例えば「豆」です。「豆」単体は、常用漢字かつ漢字1文字のため漢字表記です。

ところが「ソラマメ」は1文字で書けないので片仮名表記です。

しかしながら、例外表記として慣用的に用いられているものは漢字で書いてもよいということがあって、その中には「大豆」「小豆」「南京豆」があります。


また、「ミカン」ですが、これは基本ルールどおりの片仮名表記です。

そして、例外として記載されているのが、「伊予カン」「温州ミカン」。「伊予」と「温州」は漢字なんですね。

さらに、これは冒頭の「見方・引き方・使い方」にはなくて用字用例辞典本文の「ナツミカン」の項に記載があるんですが、「ナツミカン」「アマナツ」「ナツカン」は片仮名表記です。

 

いかがでしょう。「慣用的に用いられているものは漢字で書いてもよい」の線引きが結構微妙で難しくないでしょうか。

しかもこの例外表記は、用字用例辞典本文に載っていないものもあるため、この冒頭の「見方・引き方・使い方」を見なければ誤った表記をしてしまうことになります。

本文だけでなく、暇なときにちょっと冒頭も覗いて見られたらより正確なものを納品できるかもしれません。