「段々」 | ある在宅ワーカーのつぶやき

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みそっかす反訳者が、用字用例辞典(日本速記協会)の表記ルールにおける個人的な解釈についての記事を書いています。2020年4月半ばから新訂対応です。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

「これを知らないの?」と思われた方がほとんどであると思われますが、もちろん「段々畑」などのように何か段がたくさんあるものの意味で使う場合は知っておりました。

また、用字用例辞典では平仮名表記になっております「次第に」の意味の「だんだん」も、もちろん知っておりました。

でも、さらにほかの意味があるのを知らなかったわけですよ。

 

用字用例辞典を見てみますと、「段々」は「階段」のほかに「箇条」という意味の記載があります。

これを見てもよくわかりませんのでデジタル大辞泉を見てみますと、「事柄の一つ一つ。条々。次第」という記載があります。

さらに例も引用してみますと、

 

・段々の御指摘(用字用例辞典)

・御無礼の段々御寛恕ください(デジタル大辞泉)

 

とあります。

要は、「一つ一つ」のむちゃくちゃかたい言い方のようです。

 

昔の言葉ではないかと思い国会議事録を調べてみましたら、数は少ないですが今年に入ってからも使われている方がいらっしゃいました。

ちなみにその使い方は、「段々のお話にあったとおり」です。(平成28年10月26日、衆議院内閣委員会)

 

このようにおかたい会議では時々日常会話ではほとんど聞かない言葉や言い回しが出てきますが、言い間違いと思って処理するのではなく、とりあえず聞こえた音で用字用例辞典あるいは辞書を引いてみることが大事であります。