「いや」 or 「嫌」 | ある在宅ワーカーのつぶやき

ある在宅ワーカーのつぶやき

みそっかす反訳者が、用字用例辞典(日本速記協会)の表記ルールにおける個人的な解釈についての記事を書いています。2020年4月半ばから新訂対応です。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

順番が逆かもしれませんが、ちょっと前に「嫌らしい 」という表記のことに触れましたので、関連で。

「いや」は簡単にいうと「ノー」の場合、「嫌」は「嫌い」とか「不愉快」の意味の場合です。「いや」と表記するのは、漢字で書くとすると「否」の場合ですね。

こう書くと間違いようのないような気がしますが、私が問題と思っているのは慣用句の場合です。
用字用例辞典には、項目として以下の二つが記載されています。

・いや応なしに
・いやが上にも

一つ目の「いや応なしに」はまだノーの意味というのがすぐわかりますが、「いや」は平仮名で「応」は漢字という余りない組み合わせには、この仕事を始めて5年ぐらいたった今でもなれません。
また、二つ目の「いやが上にも」は、そもそもどちらの意味であるかが文字面だけではあやふやなため、これも今でも出てきたら即座に答えは出てきません。

簡単な言葉でも表記は難しい、そう感じさせる言葉であります。