順番が逆かもしれませんが、ちょっと前に「嫌らしい
」という表記のことに触れましたので、関連で。
「いや」は簡単にいうと「ノー」の場合、「嫌」は「嫌い」とか「不愉快」の意味の場合です。「いや」と表記するのは、漢字で書くとすると「否」の場合ですね。
こう書くと間違いようのないような気がしますが、私が問題と思っているのは慣用句の場合です。
用字用例辞典には、項目として以下の二つが記載されています。
・いや応なしに
・いやが上にも
一つ目の「いや応なしに」はまだノーの意味というのがすぐわかりますが、「いや」は平仮名で「応」は漢字という余りない組み合わせには、この仕事を始めて5年ぐらいたった今でもなれません。
また、二つ目の「いやが上にも」は、そもそもどちらの意味であるかが文字面だけではあやふやなため、これも今でも出てきたら即座に答えは出てきません。
簡単な言葉でも表記は難しい、そう感じさせる言葉であります。