「勾留」 or 「拘留」 | ある在宅ワーカーのつぶやき

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みそっかす反訳者が、用字用例辞典(日本速記協会)の表記ルールにおける個人的な解釈についての記事を書いています。2020年4月半ばから新訂対応です。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

普通に生活していると、どちらもなじみのあまりない漢字ではないかと思います。私は、正直申し上げますと、「拘留」という刑があるのを用字用例辞典で知りました。
そして、私のこれまでの仕事でこの言葉が出てきた覚えはありません。ただし、刑事裁判に関する仕事では出てくるのではないかと思います。

これらをどう使い分けるかといいますと、両方とも法律を犯した人に対する言葉ということは共通しているのですが、意味が違いまして、「勾留」は「被疑者等をとどめておくこと」、「拘留」は「刑名(自由刑の一)」と、用字用例辞典にはあります。
ちょっとこれではわかりづらいと思いますので、少し詳しく述べますと、「勾留」は、刑事訴訟法等に詳しく規定されていますが、ざっくり言うと被疑者ある いは被告人の身柄を拘束する処分で、「拘留」は、1日以上30日未満の範囲で科される軽い刑罰であり、全く意味が違います。

(例)被告人の勾留が10日間延長された。
   拘留とは、禁錮と同種の刑罰である。

何となくのイメージですが、刑が確定する前だったら「勾留」、確定後なら「拘留」という感じでしょうか。
しかし、出てくるとやはり間違ってしまいそうな気がします。