前の記事で「徴取」と「徴収」
の面倒臭さについて語りましたが、これらには別にさらに面倒臭い要素があります。
そうです、同音異義語があるのです。
「徴取」は前の記事も書きましたように「求める」の意味で、「聴取」は「聞き取る」の意味、「聴守」は「聞き見守る」の意味で、無線局関連で使われる用語です。
最後の「聴守」はほとんど使わないからいいとして、問題は「徴取」と「聴取」です。
前の記事でも書きましたように、用字用例辞典では、「徴取」の用例として「事業計画書の徴取」「報告の徴取」が載っております。
そして、「聴取」のほうには、「意見を聴取する」「事情を聴取する」「報告を聴取する」と載っているのです。
意味は違うとはいえ、同じ単語との組み合わせで使われることのあるので、この二つは非常に間違いやすいです。
しかもこれに、さきの記事に書きました「徴収」まで加わりますから、ほんとうにカオスな状態と申しますか、この表記の確認だけで時間を食ってしまうことになります。
今最も出てきてほしくない言葉です。