「かい」と発音する言葉は山ほどありますが、きょう取り上げる「かい」は、「努力の結果」とか「期待できるだけの値打ち」(デジタル大辞泉より)の意味の「かい」、要するに漢字だと「甲斐」と書くものです。
ただこれは、個人的には違和感のある場合とない場合があると思っています。
とりあえず、違和感のない場合の例を挙げてみましょう。
(例)やりがいがある仕事なら、幾ら残業をしても苦にならない。
努力のかいあって、大成功のうちに終わった。
ふがいなくて涙が出てきた。
皆さんはいかがでしょうか。私はこれらは漢字よりも平仮名のほうがしっくりきます。
ではさらに、個人的に違和感爆発の表記の例を挙げてみましょう。
(例)「このかい性なしが!」とののしられた。
平仮名だと何のことを言っているのか一瞬わからない気がします。
それほどこれまで漢字表記になれていたんだと思いますが、私はすんなり意味が浮かんできません。
余り使用頻度の高くない言葉ですが、だからこそ、たまに出てくるとつい漢字で書きそうになってくる、危険な言葉です。