増女・毘沙門・ 展示会が終了しました。 | 面打 能面師 新井達矢の制作日記

面打 能面師 新井達矢の制作日記

日本の面に向かう日々

例年とげぬき地蔵さんで開催させて頂いている展示会「工燈ノ集ヒ」が無事終了。
お運び下さった皆様本当に有り難うございました。
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画像は昨年から参加してもらっている宮本裕太君の発案により作られたポスターです。
私も写真を提供したり、少々クサイ文句の原文を考えたりと文化祭気分で手伝いました。

お寺さんのご厚意によりご門前に掲示させて頂けたので例年より多くの方にご覧頂くことができ、参加者も喜んでおりました。

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今年は疲労が溜まって撮影の気力がわかず、会場風景の写真はこれ一枚。
正面の5面が拙作です。



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某名家に伝わる増の特徴を念頭に、所有している増女の型を少し変形させながら制作。
打つ度に、どんな面が良いのかわからなくなりますが、今回は柔らかな雰囲気を求めてみました。



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制作途中を掲載していた狂言面の毘沙門。
彩色の色味は実に難しく写真のみで本面と同じ色を出すのはまず不可能でしょう。
手元にあっても難しいのは無論です。
写しの場合は、古色や化粧を施す前の地色(上塗りの色)を見極めるのが最も難しいといわれます。

次の日曜日には東京国立博物館でのイベントに出演させて頂きます。
緊張を超えて凍りつきそうですが、皆様の前で手を切らないように気を付けます。
大画面で映し出されるようなので・・・・




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