ようやく完成した新作の黒式尉。
狂言方の先生からのご依頼で写させて頂きました。
下顎は後補のようで形が…
ご依頼の先生もこれでは掛け難いとおっしゃっていました。
そのため下顎は私なりに変形。
全て失われていた植毛は想像重視の復元とでもいいましょうか、制作された当初の姿を想いながら植えています。
すきっ歯の能面は無いので、裏の景色はちょと特別な面白さを感じます。
来年の下半期に大先生が使ってくださる予定です。
来年夏頃には公表されるようなので、その時はお知らせします。
それを楽しみに日々頑張ります。
型紙作りの途中段階。
写しなので、とにかく正確さを心がけますが、この通りに彫ることは実に難しいもの。
制作中には長滝白山神社での能面と能装束の科研調査に参加させて頂きました。
上記は長良川鉄道の車内。
始発駅から2時間程乗車したのですが、殆どの時間一両編成に私1人でした。旅情(遊びではないですが)を掻き立てる良き空間です。
宿にも面を持ち込み少し彫りを進めました。
和室なので仕事がしやすいです。
もちろん本面は持ち出せないので、沢山の写真をもとに可能な範囲で手を入れます。
彫刻が8割程仕上がった段階。
表面は胡粉下地の墨入胡粉ではなく漆塗り。
それも写すのです。
木地に直接墨を塗り、感想させ生漆を擦漆。
その後、サンドペーパーで適宜研ぎ出し一部木地露出させたのが上の写真。
そこへさらに擦漆をし、真菰で光沢を抑えます。
唇の赤は思い付いた方法を試したのですが、問題ないようです。
まだまだ深みがないので、砥の粉その他を混ぜた絵具を皺等を中心に塗り、拭き取りを繰り返します。
上の画像は不自然ですね。。
他にも色々やりこれで良しとしました。
漆塗りで古びた雰囲気を出すのは水溶性絵具のような自由さがないので難しいです。
「蛇足」
お盆のお墓参り。
六地蔵さんにお水?
正しいことなのかわかりませんが記念にパシャリ。
これは妻が描く連絡帳の絵とコメント。
最近はアンパンマンにご執心。
動画を見ることが多いので、
親の頭の中ではアンパンマンマーチ等々がループしています…