若いお客さんが「マスター見て」ってこの映画のDVDを貸してくれたたんすけど
その彼も27歳ですからやっぱり世の中まだまだ捨てたもんじゃないですね
元々映画に関してはかなりマニアックな彼でしたが、色々と話すうちに音楽にも興味を広げてくれたのかな?と勝手に解釈しておりますw
個人での音楽探索においてはYouTubeの「永野チャンネル」がイチオシだそうで
「ラッセンが好っきー!」の人ですよね
僕は見たことがなかったんだけど、色々彼と話してると「それ永野さんも言ってました」ってw
まぁ世代が近くて洋楽を聴いてきた種族ならそうなりますわな
さて、映画についてですが
内容的には↓
90年代に一大ムーブメントを巻き起こした“ブリット・ポップ”をはじめとする新世代のイギリス・カルチャーシーンを、当時の中心人物たちのインタビューを通して振り返る音楽ドキュメンタリー。
オアシスのノエル・ギャラガー、ブラーのデイモン・アルバーンなどがカメラに向かい様々な思いを語る。
※映画ドットコムさんより引用
公開は2004年なので20年以上前の作品にはなりますが、昨年はオアシス再結成ツアーってのもありましたし改めて振り返ってみると言った点では良きタイミングで見たかな〜と
本編は80分程ですが、内容はそれなりに深くて楽しめる1本でした。
当時の僕らは中学〜高校生の時代でしたので、流行ってる洋楽ロックの一環としてオアシスやニルヴァーナなんかは普通に聴いてた感じで
それがいわゆる「アメリカのロック」なのか「UKロック」なのかを分類して考えるようになったのはもう少し時間が経ってからだった気がします
僕の場合はその後の大学時代にバイトしてたコンビニのバイト仲間で1個上の奴が完全な「UK」寄りだったんで、オアシスの持ってないアルバムからブラー・レディオヘッド等の当時は知らなかったバンドのアルバムを色々と強制的に貸してもらって「UK」を認識していった記憶があります
当時はスマホなんてなかったし、ケータイもようやく一般的になって来た時代だったんでね
「音楽」は主要な娯楽の1つだったし、多感な思春期を迎えた時分にメタル・ハードロック・パンクは普通に市民権を持ってたり、その後のグランジ〜ミクスチャーの出現、ロック以外でもジャミロクワイを筆頭にアシッドジャズの台頭やクラブシーンの流行によるR&B・ヒップホップ・ダンスホールレゲエやダブ等の若者カルチャーへの浸透等など・・・
まぁオッサンの懐古主義的な話かもしれませんが、90年代は音楽が次から次へと新しい刺激をくれる本当に楽しい時代だったと思います。
さて、毎度前置きが長くなってすみませんが・・・
本作「リブ・フォーエバー」に関しては、前述の輝かしいであろう90年代において「イギリス」と「ブリットポップ」に焦点を当てている訳ですが、映画を観てみるとそこにはイギリスの政治・社会情勢の闇が確かにあって、それに対して反発する若者や国内の気運によって作り上げられて行った「UKロック」(作品内では「ブリットポップ」と表現されてますが)といった感じの、ある種の社会派ドキュメンタリーでしたね
大まかにはイギリス特有の「階級社会」やアメリカ文化に侵食されていくことへの文化的反発、政治と音楽の結びつきによる市井イメージの操作やメディアによる音楽の商業化の為の作り上げられた対立構造など・・・
作中の具体的な例としては当時の保守党政権から労働党政権へと変わった事による社会情勢の変化に伴う「10数年間に及ぶ抑圧からの解放への期待感」
そんな中で労働者階級出身の「OASIS」に対して中流階級出身の「blur」みたいな構造や、意図的にアルバムを同日発売にすることで必要以上に対立を煽り立てるメディアや音楽業界
終いには当時のブレア首相の若者支持向上のために上手いこと使われちゃうノエル・ギャラガー
70年代のパンクとは違ってあからさまな社会批判的なムーブメントでこそ無いものの、若者を中心に盛り上がった文化的な動きが最終的には汚いオトナ社会に利用されたあげく、呆気なく収束していってしまう様な何とも残念な構図がオアシスの1994年発表の1stアルバムから1997年の3rdアルバム「Be here now」の3年間でまとめた様な形で描かれてたと思います。
個人的にはちょいちょい登場するマッシブアタックの3Dのちょっと離れたところで見てた風の俯瞰インタビューが何となく的を得てるなとw
後は特典映像にあるオアシスのコピーバンド「Wonderwall」のツアー同行映像が本編のちゃんとした感に対してバカバカしすぎて面白かったかなw
見ててちょっと思ったのが、今の日本と何となく似てるなと
保守系とリベラルの対立構造、何となく右に傾いていると言うか「ちょっと1回右に戻そうよ」みたいな感じに僕には見えるんですが・・・
失われた30年に対する鬱憤ですかね?
こちらもドンピシャのロスジェネなんで分からなくもないですが・・・
政治問題は別にここで語るつもりはないんですが、こう言った時代のうねりの中に「ロック」とか「音楽」は無くなってしまったんだな・・・と
それが少し寂しい昭和生まれでございますw