1月1日から、昨日で1カ月が経ちました。
今まで経験してきた1月の中で
最も長く短く重い…
でも
こうやって言葉で書いてみると
そういった質感さえない1ヵ月だったと感じます。
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この1ヵ月の間に私は
連絡を取り合うことが精いっぱいで
報道に涙を流すことしか出来なかったけれど
少し前の自分と違うのは
エンターテイメントに出来ることは無いのではないか、
という思いを持っていないことだと思います。
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むしろエンターテイメントに携わっているからこそ
出来るかもしれないことがあるように感じていて
それは、すぐに形にはならなくても
輪島塗のように、能登の塩のように、
時間をかけて取り組み続けていけたらと思っています。
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輪島塗、朝市、キリコ祭り、
太鼓、塩田、千枚田、大沢町…
連続テレビ小説「まれ」の能登でのロケは
数回に分けて行われましたが
そのうち2回目のロケの時に
私は一度だけ、山から海に向かう景色を見ながら
「覚悟」のようなものを感じたことがありました。
自然が豊かだからこそ
自然と闘ってきた厳しい歴史や秘めた忍耐を
その景色の中に感じたんです。
「能登はやさしや土までも」と言うけれど、
そのやさしさは
辛いことを知っているからこその
やさしさなのかもしれないと
胸の底に響くような感覚がありました。
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能登で出会う人、出会う人、
本当にあたたかかった。
あの方々が、なんでこんな…
言葉になりません。
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「まれ」でお世話になってから
能登やテーブルウェアフェスティバルで
ずっとお世話になってきた
大崎漆器店の大崎さん御夫妻。
作品はもちろん、生活の中にある美しさや
作品を包む紙までもが素晴らしい文化だと思います。
そして
大崎さんは「塗師屋」さんなので、
輪島塗のプロデュースをなさるかたでもあります。
大崎さんが仕事を再開され
輪島塗が創られる環境が復活することは、
生地職人の方々、蒔絵職人の方々など
多くの職人さん方がお仕事を再開することに繋がり、
復興の大きなきっかけになると思います。
たくさんのかたの「どうにかしなければ」という思いが
クラウドファンディングのプロジェクトになりました。
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https://readyfor.jp/projects/osakisyoemon
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今日の写真は
少しずつ集めたり
大崎さんからお祝いでいただいたりして
大切に使っている輪島塗の一部です。
大切に使っているけれど
普段使いもどんどんしているし
(特に蒔地はやっぱり使いやすい!)
お食い初めにも大活躍してくれました。
輪島塗の魅力が
末永く世界に伝わりますように…!