ソニーの小型2バンドラジオTR-714とTR-724 | じんけいの修理日記

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先日送られてきたソニーの小型2バンド(中波と短波)ラジオTR-714とTR-724です。

先ずはTR-714から。

 

 

 

ご指摘は

・音が小さい

・短波の感度が低い

・つまみがやや硬い

といったところです。

 

確かに中波、短波とも受信していますが、ボリューム最大でも音が小さく、そのためか、短波はあまり聞こえません。

 

下の写真は裏蓋を外したところです。

 

 

基板はシールド板で覆われています。

 

この板金をはずすと基板のパターン面が現れます。

 

 

 

 

 

フロントパネルに基板を固定しているビス(ネジ)をはずすと基板が外れるのですが、、、、

 

 

 

ビスがはずしにくいところにあります。それでも何とか外せたのですが、取り付けはさらに大変でした。製造時も大変だったことでしょう。

 

 

 

 

 

で、やっと基板が外れました。

 

 

 

劣化していたケミコンを交換し、結構大きな音で受信するようになりました。

ところが音が少し歪んでいる感じです。小音量ではあまり気になりませんが少し音を大きくすると歪が増えるようです。

 

 

動作させながらオシロで信号を見て行くと、どうも最終段(プッシュプル回路)の片方のトランジスタが動作していないようなのです。シングル動作をしていたわけです。トランジスタが死んでいたのかと思ったのですが、エミッター抵抗の半田付け不良が原因でした。

 

 

 

 

ということで、交換したケミコン4個、再半田付け箇所が1か所です。回路図で示すと下記の着色した箇所です。

 

 

 

取り外したケミコンです。

 

 

 

短波は付属のロッドアンテナで日経は十分受信できますが感度は中波に比べると低いようです。

チューニングつまみは指針が左右端に近づくにつれ固くなりますが、構造上、なんともなりません。

指針のズレは少しありますが、ほぼ合っています。不用意にコアを回すと破損しかねないので、大幅にズレてないため現状のままとしてあります。

 

 

 

続いてTR-724です。

 

 

 

 

右側(ピンク色)のTR-724は以前修理不能で修理をあきらめたラジオで今回はドナーとしての提供、左側(緑色)のラジオが今回の修理依頼品です。

ご指摘、ご要望は

・電池ボックスの蓋が破損しているのでドナーの蓋と交換希望

・ダイアルがズレ過ぎている

というものです。

 

 

背面の様子です。蓋のヒンジ部分が破損しています。

 

 

 

電池蓋の交換から始めます。

 

 

 

 

ピンクの裏蓋から電池蓋とばねを外して緑の裏蓋に取り付けました

 

シリアル番号は電池蓋の裏側に貼付されているため、交換によりシリアル番号が変更になりました。

  104058⇒87658

 

 

 

 

 

ダイアル目盛がズレていたので再調整しました。

 

 

 

これでほぼ、メモリが合うようになりました。

 

 

 

最終確認の後、明日発送予定です。