「ラジ谷はさぁホームシックとかならなかった?ずっとひとりだったんでしょ 2000年。」
「ホームシック…懐かしい感情だ。前に立ち寄った世界に故郷の情景が描かれた世界があってね。それは恐ろしい程正確で鮮明、何より神秘的だった。不安になるくらいにね。その時この世界に漂流して初めて懐かしさを感じたよ。僕はこの世界をホームシックと呼ぶことにしたんだ。」
「故郷って元の世界ってこと?」
「あぁだけどちょっと違うんだな。元の世界より元の世界らしい世界だった。その世界の主は病的な程思い出に囚われ故郷を描き続けたんだ。奇妙なことにその世界はどこまでいってもひとっこひとり人間は描写されていなかった。」
「さみしいところね。」
「でもある時期を迎えるとガラリと作風が変わるんだ。その絵を見てハッとしたよ。それはある女子生徒の肖像だった。とても美人に描かれていてね。どうやら彼女は彼の恋人らしかった。」
「おもしろくなってきたじゃん。」
「だろ。僕も好奇心に負けて独自に開発した能力遺物スクープスコープで彼女を覗いて見たんだ。」
「どうだった?」
「実際の彼女は絵程美人じゃなかった。」
「恋の色眼鏡は度がきついからさぁ。」
「でも彼女は彼のことを本当に愛していた。気になって他の絵も覗いて見たんだ。実際の故郷は彼の描く絵のように美しくも大して魅力もない僕のよく知ってる町だった。簡単な話彼は現実を受け入れなかったんだよ。恋人も彼に目の前の現実を生きて欲しいと願っていた。でも彼は変わらなかった。そしてついには愛想をつかしてその世界から出ていってしまった。すると彼は今度は取り憑かれたように恋人の絵を描き始めた。肖像の彼女はその絵だった。僕はふいに現実を突きつけられた気がしたよ。果たして自分は本当に現実を生きていると言えるだろうか。」
「その娘は彼を美しい思い出じゃなくてまだ形のない未来を一緒に作りたかったんだ。」
「いつしか彼は彼女との思い出に、囚われたままこの世界そのものになってしまった。」
「死んじゃったの?」
「うーんどう言ったらいいんだろう。この世界での死は少し複雑なんだ。」
SONNYBOYでとても印象に残ったセリフ
φ( -᷅ ̫̈-᷄ )カキカキ
銀杏BOYZの少年少女良きです。
大好きは大嫌いだよ。🎶
好きになるとその人ばかり考えるから
他が入ってこなくて
好きも嫌いもその人。
満足しなくてもっともっと。
うまく積み上げられなくなって自滅。
恋煩いで病まないようにしないと。
心身ともに。🍀