・有線ピヤホン3買いました。(ピヤホンって何?)
「凛として時雨」のドラマー、ピエール中野氏監修のイヤホン、通称「ピヤホン」。
2000円ぐらいのお手頃価格から2万円以上の価格まで、有線無線問わず幅広いイヤホンを監修しており、これまでにワイヤレス5つ・有線2つのイヤホンをリリースしています。
ちなみに私は初代の無線(AVIOT TE-BD21f-pnk)と有線(Hi-Unit HSE-A1000PN )のピヤホンを所持しています。
さて、今回の有線ピヤホン3(Hi-Unit 001-pnk)は有線モデルのフラグシップモデルとして、クラウドファンディングで支援を募った結果、数々のストレッチゴールを達成し、最終的には1億円超えという驚異的な記録を打ち出しました。
この時点で、いかにこのイヤホンが期待されているか伺えますよね。
もちろん私もクラウドファンディングに支援し、つい先日、3次発送分で手に入れることができました。
いつもはツイッターでいくつか感想を呟くだけなんですが、あまりにも書きたいことが多過ぎるので、こうしてブログを投稿することにしました。
ただの素人の一個人の感想に過ぎませんが、参考になれば幸いです。
・ファーストインプレッション
再生環境
iphone→AmazonMusicHD→xDSD Gryphon(USB接続)→有線ピヤホン3
レビューでは「低音が素晴らしい」「ライブ会場にいるよう」などのコメントが多かったので、当初は荒々しいサウンドをイメージしてました。
ということで、最初に聴いた曲はこれ。
最近のお気に入りです。
KICK BACK/米津玄師
イントロのベースのリフから、耳を震わす迫力の低音。
100hz以下の低音域もしっかり鳴らせています。
とは言え、そこはさすがフラグシップモデル。
他の帯域の音を邪魔することなく、分離も良く各パートの音の動きがしっかりと聞き取れます。
音場も広く、とてもバランスが取れています。
個人的に印象的だったのが、バスドラムの音。
いわゆる録音の音ではなく、ライブハウスでPAのマイクを通してスピーカーからズンと出てくるような迫力あるサウンドで、数多のステージを経験しているピエール中野氏ならではのドラムサウンドへのこだわりを感じました。(見当違いかもしれませんが)
コメントのライブ感はここから来てるのかなと思ってみたり。
驚くべきは、これだけ迫力のあるサウンドながらも聴き疲れしにくい点です。
楽しいサウンドって長時間聴くと、体力を消耗しがちなんですが、
このイヤホンはそれがないので、本当いつまでも聴いていたくなるようなイヤホンです。
この動画にピエール中野氏のこだわりポイントが凝縮されていますので、購入を検討している方はぜひご覧ください。
ということで私の第一印象は、
「もっとヤンチャな奴がくると思ったら、良質な筋肉を携えたプロのボディビルダーでした。」(謎)
・アクティブノイズキャンセリングにも劣らぬ優れた遮音性
ピヤホン3にはAirPods Proのようなアクティブノイズキャンセリングの機能は有していませんが、遮音性が非常に高いです。
普段、部屋の掃除機をかける時にAirPods Proでノイズキャンセリングしながら再生するのですが、それ以上に外部音が入ってきません。
AirPods Pro使ったことある人ならわかると思いますが、あのノイズキャンセリング以上の遮音性をパッシブで出せるって凄くないですか?
優れた遮音性のおかげで没入感は素晴らしいのですが、外で聴くときは注意しましょうね。(マジで聴こえないので)
・意外とオールラウンダー
イヤホンレビューで良くある得意ジャンルと苦手ジャンル。
月並みですが、一応私も書いておきます。
【ロック・ポップ】
このあたりは言わずもがなですが、とても相性が良いジャンルです。
腰のある低音のおかげで迫力のあるサウンドで楽しめます。
【クラブ系・EDM】
音の分離も良いので、色んな音が散りばめられたこちらのジャンルも非常に相性が良いです。
とりあえず、好みは別として有線ピヤホン3でPerfumuは是非一度聴いて欲しいです。電子ドラッグとは正にこのこと。
聴いてみな、飛ぶぞ?
【ジャズ】
トリオとか少ない編成だと、ベースの主張が強い印象。
ロック系が得意なイヤホンだと反比例して不得手なジャンルな印象。
充分聴けるレベルですが、もう少しフラットなイヤホンの方が合いそうです。
【クラシック】
意外や意外、結構合います。
クラシックって繊細なイメージだったので、EQ等で補正しようものならたちまちバランスが崩れてしまうと思ったのですが、程よく低音がブーストされて、さらに迫力が出ます。
ということで、想像していたより幅広いジャンルをこなせるポテンシャルを持っています。
あと、ドラムの音が全体のバランスを壊すことなく一歩前に出てくるの、本当謎技術です。
ドラム好きは歓喜で私も大好物なのですが、人によっては若干好みが出てきそうなポイントかもです。
・持ちイヤホン(Ultimate Ears Triple.fi 10 Pro)との比較
※音の優劣を決めるものではありません。
自分がメインで使っているの10pro(NullAudioのLuneにリケーブル済)と、聴き比べてみました。
音の傾向としてはずっしりと重心のあるサウンドの有線ピヤホン3と比較すると、10proは抜けが良く歯切れのよいサウンドでした。
各パートの分離は、10proの方がよりはっきり分かれていますが、全体的な音のまとまりは有線ピヤホン3の方がバランスが取れている印象です。
10proがBA型であるのに対し、有線ピヤホン3のダイナミック型ってどんな風に違うのか非常に興味深かったので比較してて楽しかったです。どちらも良い個性を持ったイヤホンです。
・特典のバランスケーブルは取扱注意?
今回のストレッチゴールの目玉特典の一つ、DARUMA AUDIOの4.4mmバランスケーブル「龍柱」。
普通に購入すると1万円以上の商品です。
正直に告白しますと、こちらのストレッチゴールの達成が見えたあたりで支援を決めました。
この特典を堪能するために、バランス接続対応のGryphonを導入したほどです。
付属のケーブルでの試聴もほどほどに早速リケーブルし、早速再生。
初めに感じたのは、少しの違和感。
左右それぞれの分離はさらに良くなったのですが、さっきまで聴いていた付属ケーブルの時と全体のバランスが変わった気がします。
というのも、イヤホンでのバランス接続は初めての体験だったので、多分耳が慣れていなかっただと思います。
しばらく聴いていくうちに、耳も次第に慣れて楽しめるサウンドになってきました。
ただ、初めに感じた違和感がどうしても気になったため、一度ケーブルを付属に戻してみて違和感の原因の正体に気づきました。
デフォルトの方が自然じゃね?
もともと有線ピヤホン3とセットでついてくる付属ケーブルに合わせてチューニングされているのは考えてみれば当然のような気がします。
実はここが今回一番書きたい部分でして、
特典のバランスケーブルはあなたにとって必ずしも付属ケーブル"より"音を良くするものとは限らないということ。
正直1万円もするケーブルをつければ、きっと音も良くなるだろうと思う方が多いと思います。(そもそもバランス接続自体、対応しているものでないと接続できないことから少し敷居は高いですし)
バランス接続することによってノイズに強いなど恩恵があるのは確かですが、ケーブルの材質や出力の方式で音が変わり、当然全体のバランスに影響する訳で、それが良い音かどうかの判断は結局のところ人それぞれです。
もちろん「龍柱」のサウンドの方が好きという人もたくさんいますし、それを否定するものではありません。
ただ、誤解を恐れずいうならば、価格やバランス接続という色眼鏡で「付属より良い音がする」と思い込んで、「龍柱」を使っているのであればあまりにももったいないと思います。
「龍柱」はアップグレードアイテムではありますが、これでなければ有線ピヤホン3の性能を十分に引き出せないものではありません。
単純に聴き比べて、気に入った方を使ってください。
※バランスケーブルについてはeイヤホンさんのこちらの記事に分かりやすく解説されています。
・まとめ
結論として有線ピヤホン3はフラグシップモデルに相応しい高い完成度で、支援して良かったと心から思えるイヤホンです。
一般販売での価格が税込4万と気軽に手を出せる金額ではありませんが、12月には一般販売も控えていますので、イヤホンの音にこだわりたいという人は是非候補として試聴してもらいたい一本です。
長文乱文、ここまで読んでいただきありがとうございました。
※10/25 初代無線ピヤホンの型番に誤りがありましたので修正しました。その他、微修正有。