私が半年で買い集めた中華イヤフォンの数、11本。

そんなに持っているのに最近はTRNのVX Pro+がお気に入り。それだけ使って他の10

本をしまいっぱなしなことにちょっともったいなさを感じたので、特定のジャンルに向いたものを選んでみようと思い立ちました。

 

というわけで初回は私の専門のクラシックから、その中でも華やかで聴き応えのあるピアノコンチェルトを気持ちよく聴けるイヤフォンを3本選んでみたというお話です。


比べてみるイヤフォンは次の11本。

 

KZからCastor銀、Castor黒、ZSTx、ZNA、ZAX、PR3、PRX、EDX Lite

TRNからConch、VX Pro、V90 PRO

 

全て5000円以下で買えるエントリークラスのイヤフォンなのでこれから買おうとする方にもいい感じのラインナップとなっております。

 

各々レビューをしているので気になった方は私の過去投稿をどうぞ。

 

 

試聴に使用したのはピアノコンチェルトの中でも一番好きなラフマニノフの2番。

ソリストはツィメルマン、指揮は小澤征爾のこちら。ピアノはもちろんホルンもエロくてお気に入りの一枚。比較的新しい録音なのでノイズが少ないのも選んだ理由です。

 

 

11本もあると聞き比べるするのも大変。上から下までバランス良くなり、しっとりなのにクリアで重厚感のあるオケとキラキラ艶やかなピアノを楽しめるものを選んでみました。つまり私の趣味、文句は当然受け付けます(笑)

 

では、11本の中から選ばれた3本です。

一本目はやはりピアノの音色が抜群に綺麗に再生されたこちら。

 

KZ PRX

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やはり平面駆動イヤフォンはピアノを綺麗に鳴らしてくれて良いです。オケとの混ざり具合もちょうど良く、浮き出すぎたり埋もれたりということなく本当にちょうどいい位置にピアノがいてくれて気持ちがいい。楽器本来の音を忠実に再現した上でさらに磨き上げた音にしているといった感じ。

同じ平面駆動のPR3も潤艶ピアノなんだけど、高音域に刺さる部分が(ピアノの上のCとか)出てきて「い゛っ」ってなることがあったのでそちらより落ち着いたPRXを選んでみました。

トゥッティでもごちゃっとせずクライマックスを落ち着いて聴けるいいイヤフォンです。

 

二本目はホールにいるような空間の広さとキラキラ感が一番よかったこちら。

 

TRN Conch

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ノズルは赤ノズルを使用。PRXと同様にオケとのバランスがよくてとても聴きやすい。

PRXよりもキラキラ感がつよく空間も広めなので爽快感を求める人ならこちらの方が好きかもしれない。低音がやや弱いので迫力は少しPRXに劣るけれど、バランスがいいので気にならないでしょう。3楽章を一番楽しく聴けるのはこれ。

それにしても1DDでなんでこんな煌びやかな音がするのか不思議すぎる。

 

三本目はやはりこのずば抜けた解像感の高さは認めざるを得ない。

 

TRN VX Pro+

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普段使いの一本で、比べたら選外になるんじゃないかと思っていましたがやっぱり入ってきました。10本の中で比べると圧倒的にクリアで見通しの良い表現に選ばざるを得ない一本。

上の二本のイヤフォンよりドンシャリ具合が強めだし中音がかぶり気味だしピアノのバランスが強くちょっと豪華すぎる鳴りなんだけど、他より膜一枚、殻一枚脱いだような強烈な抜けの良さはピアノコンチェルトでも大いに発揮されとても気持ちよく聴ける一本になっています。

ただ、単独のレビューでも書いたけど若干補正されたように聞こえる時もあるので純粋に生楽器を聴きたいという場合は避けた方がいいかもしれない。音楽を聴くというよりBGMとしてだらっと聴く時にはちょうどいい感じ。

 

ということで、ラフマニノフの2番を聴くならばオススメの三本を選んでみました。

 

ちなみにですが、次点でZNA、ZSTxがきてました。どちらもオーケストラの豪華感とホールの広さを感じられて良いのですが、ピアノが派手に鳴りすぎてオケとのバランスが崩れてしまっていること、オケの重厚感が感じられず軽い響きが面白くないということで選外でした。

 

選ばれなかったものに共通して中音域の抜け感が足りなくてオーケストラで聴くにはクリア感不足を感じるものが多く感じました。強めなドンシャリはオケ用ではなくポップス向けなんでしょう。

 

それが極まってたのがZAX。なんだか迫力はあるんですが全体的にスカスカした感じがしてこれはクラシック向きじゃないのかもなと思いました。これだけ聴いているならば気がつかないとは思うのですが、比べてしまうとやはり気になる。次回、ポップス編をやる予定なのですが、そちらではどう感じるか、選ばれるのか楽しみです。

 

私が持っているイヤフォンでラフマニノフの2番を気持ちよく聴ける一本を選んでみたというお話でした。