2007年5月27日。
坂井泉水が40歳で逝去しました。
坂井泉水逝去直前に出された作品は
2006年5月発表のシングル[ハートに火をつけて]です。
逝去1年前な上に、セールスは約2.7万枚。
ZARD、そして坂井泉水の存在が
大衆の意識の外にあったと思われます。
それだけに、突然の訃報には、
多くの人が驚いたことでしょう。
前回は、坂井泉水の逝去に伴い、
ベストアルバム[GOLDEN BEST]が再ヒットし、
累計売上を倍加させる事になりました。
そして、ビーイングは、坂井泉水の逝去に乗じて、
逝去した2007年内に、シングルとアルバムを発表します。
シングルは[グロリアスマインド]
逝去する前年にレコーディングされたもので、
坂井泉水の遺作となったシングルです。
坂井泉水の逝去で、ZARDが再注目されたこともあり
生前最後のシングルである[ハートに火をつけて]の
3倍以上の8.4万枚を売り上げて、
同時期の[名探偵コナン]主題歌の代表格になりました。
これは、坂井泉水の生死にかかわらず発表されたものでしょう。
アルバムは同日に2作品出ています。
こちらは、ベストアルバムではなく、
コンピレーションアルバムとなっています。
便宜上、過去曲からの選曲なので、ベストとさせていただきます。
坂井泉水の没後3ヶ月弱後に発表されたアルバム
[Soffio di vento 〜Best of IZUMI SAKAI Selection〜]
[Brezza di mare 〜dedicated to IZUMI SAKAI〜]
この2枚については、坂井泉水が逝去したことが
発表の理由になっていると思われます。
[Soffio di vento 〜Best of IZUMI SAKAI Selection〜]は
本人の選曲したものが、かなり変更されています。
これは、ビーイング側の都合によるものでしょう。
[Brezza di mare 〜dedicated to IZUMI SAKAI〜]は
ベストアルバム未収録曲をフォローすることで、
購買意欲を引き出す目算を感じます。
こういう、悪い言い方をすると[便乗商法]は
ブームとを取り入れるであるとか、
このような特別な出来事に乗じてとか、
商売上手というか、お金にうるさいというか。
ビーイングらしいと言えばらしいな、というアルバムです。
今回、[GOLDEN BEST]と
2007年に発表された2枚のアルバムを対比して、
この3枚が、未収録シングルも踏まえられて、
かなり、完全なベストの形態になるように思いました。
普通にオリジナルアルバムを持っているので、
特別、[GOLDEN BEST]にも、
2007年に2枚のアルバムにも関心が向きませんでしたので、
今回、データを洗ってみてわかったことが多く、
ひじょうによかったです。
ちなみに。
[Soffio di vento 〜Best of IZUMI SAKAI Selection〜]が13.0万枚、
[Brezza di mare 〜dedicated to IZUMI SAKAI〜]が13.5万枚、と
オリジナルアルバムよりも、売上を出すことが出来なかったのは、
[GOLDEN BEST]で、大衆のZARDへの需要が済んだことを示しています。
2000年以降のシングルが、殆ど収録されていない事を思うと、
ZARDが求められる、聴きたいと思われる時期は
1990年代に限られる、と改めて感じます。
これは、ビーイングの計算違いだったか、それとも。